2021年5月22日 20:00PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第57回Zoom例会』レポートです。参加者10人中6人の発表で質疑応答が有りました。
1人目)ハワイ王国・1889年発行 PAID REPAY POSTAL CARD(#UY3・往復はがき)のアーカイブス新発見の記事について紹介、紹介者が以前に北陸郵趣に寄稿したものですが、日本では外国の郵便はがきの記事は少なく貴重と思われた為、掲載させて頂きました。
余談ですが、魚木五男先生がJPS郵趣研究に2019年147号から154号迄6回に渡って外国はがきの記事を連載されておられました、いずれは単行本化したいと述べておられて楽しみです。
2人目)中国・日本占領地域・華南のカバーを紹介、この地域については第45回でも紹介しており参考にして下さい、詳細はリーフに記載の説明通りで、1940年6月28日広州発、7月1日金沢着、入手当初はこの時期の料金内訳が分からなかったが、ある方の助言で判明したとの事です、尚このカバーはメルカリで出品されていたのを入手されたとの事、現状では出品ジャンルも整理されておらず検索も大変ですが、お宝的なマテリアルも出品されている可能性も有ります。
3人目)前回で反響の大きかった、アメリカ・1908年シリーズ「赤の5セント」の有名エラー切手について、プレゼンテンション形式で非常に分かりやすい解説をして頂けました、詳細は画像データを見て頂ければと思います。
この切手のポイントとして、版番号#7942、400面シート中エラー切手のポジション3箇所、メインナンバー3種類の切手それぞれの製造枚数と流通枚数、実際の回収指示書など、とても参考になりました。
尚、この記事レポートを書いてる現在でもスコットNo#505を含む100面シートがeBayで出品されていました、日本円で約15万円です。
4人目)現在eBayに出品されている、インドネシア独立戦争時期の最難関の1枚で1949年発行・軍事切手の話題、スコットカタログではメインナンバーが振られており、その為このジャンルを収集するには是非入手したい切手だが実際は非常に難しく、南方占領地切手の最難関のフロレス暫定切手に相当するとの事でした。
質疑応答よりこの椰子軍事切手と呼ばれる資料の提示も有り、確認されているのは数十枚との事、ポジションごとの特徴も記載されておりプレーテイングも可能と思われます、出品されている切手は(鑑定書は必要と思われますが)本物と思われ、最終的な落札金額には興味が有ります。
5人目)喜望峰・マフェキング1900年発行の切手を紹介、第2次ボーア戦争時に切手の供給が途絶えた為に発行された暫定切手だが、世界最初のボーイスカウト切手として世界的に有名、使用済も基本的にこの都市の消印のみ、1ペニーと3ペンスの2種類が発行されたが、3ペンスの方はサイズ違いが存在する為、カタログメインナンバーで2種類に分類されている、昔からトピカル収集家には人気が高かった為、現在でもコンデイションの良い切手は比較的高価、参考として現在eBayに出品されている状態の良いカバーは日本円で約120万円でした。
6人目)第12回と第13回でも紹介した英領ヘルゴランド島切手の資料について紹介、元はドイツ語で記述されている約800ページの文献でPDFの資料にして所有しているとの事、その一部を紹介して頂けました、この地域の切手を本格的に収集されて興味がある方は、お問合せ頂ければとの事でした。
今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます。例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。