特定非営利活動法人 郵趣振興協会は、活動の一環として、国際切手展情報の充実に注力しています。INDONESIA 2022の実行委員会は、2022年8月4-8月9日にインドネシア・ジャカルタ市で開催される「INDONESIA 2022」にて展示される作品の一覧の公開を行いましたので、ご案内します。
展示一覧(部門別)*会場における展示順とほぼ同一
特定非営利活動法人 郵趣振興協会は、活動の一環として、国際切手展情報の充実に注力しています。このほど「北陸郵趣」誌の情報提供により、2022年8月4-8月9日にインドネシア・ジャカルタ市で開催される「INDONESIA 2022」にて展示される日本人の作品が判明しました。
当協会では、実行委員会もしくはそれに類する機関による一次情報の提供により国際展の出品一覧を掲載していますが、本展覧会の実行委員会は開幕まで半月と迫る本日になってもHPで出品一覧を掲載しなかった為、同誌発行人に転載のご許可をいただき、掲載します。発行人の山﨑文雄様、ありがとうございました。
Exhibit Title | Frame | Name | |
チャンピオンクラス | Postal History of the Korean Peninsula 1876- 1909 | 8 | Inoue Kazuyuki |
伝統アジア | Japan Definitives 1937 – 1940 | 8 | Kikuchi Emi |
伝統アジア | Japan Definitives Issues 1914 – 1925 | 8 | Niwa Akio |
伝統欧州 | Kingdom of Prussia | 8 | Yoshida Takashi |
郵便史ナショナル | Japanese Occupation in Java March 1942- August 1945 |
8 | Masuyama Saburo |
郵便史アジア | Postal History of the Jiaozhou in China 1898- 1949 | 5 | Fukuda Shinzo |
郵便史アジア | Foreign Mail in Nagasaki, Japan 1875-1905 | 8 | Itoh Sumihide |
ステーショナリー | Postal Stationery under Japanese Naval Occupation Area | 8 | Morikawa Tamaki |
ステーショナリー | Postal Cards of Japan 1873-1874 | 8 | Sai Touru |
文献・単行本 | The Cherry Blossom Issues | Narumi Co. | |
文献・カタログ | Japanese Stamp Specialized Catalogue Vol 1, Vol 2, Vol 3 |
Japan Philatelic Society Foundation |
|
文献・カタログ | Specialized Catalogue of the Showa Definitives Issues 1966-1983 |
Narumi Co. |
南方占領地切手コレクターズクラブ 第25回ZOOM例会レポート
2022年6月22日水曜日 8:00PM~10:00PM開催の『南方占領地切手コレクターズクラブ』のレポートです。
以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。
1)マライ ペナン最終日カバー
1945年8月15日の玉音放送以降、南方占領地では各種記念品がたくさん作られました。本品もそのうちの一つであり、1945年9月2日の日付でペナンで記念押印されているものです。
2)海軍地域 バンジェルマシン暫定切手
ボルネオ南部は海軍担当地域であり、切手が不足した際にバンジェルマシンで簡易な切手が作られました。これは接収した紙に粗雑な印刷を行い、切手4枚の真ん中に郵便局長印を押したものであり、あまり数が無いため人気があります。
しかしそれゆえ偽造品があります。画像の左の品は偽造品ですのでご注意ください。
3)仏印 日本宛てカバー
仏印は仏印進駐が行われたため、日本人による日本宛てカバーは日本軍によって検閲がされました。仏印には日本企業がありましたが、東洋綿花はそのうちの一つです。
4)海軍地域 ポンチャナク錨実逓カバー
海軍地域はカバーが少ないです。また、各種錨加刷がなされたため種々の錨加刷のカバーとなるとさらに少ないです。海軍地域は切手不足の際に周辺地域で切手の融通があったようで切手の発行地域と使用地域が合致していないものが見られ醍醐味の一つとなっています。
話題は主に以上でした。
次回は7月27日水曜日 午後8時から10時です。
特定非営利活動法人 郵趣振興協会(以下「当協会」と略す。)は、その活動について広く伝えるため、3ヶ月に一度レポートを発行し、電子メール等で賛助会員にお伝えすると共に、無料でご掲載いただける雑誌媒体に同一内容を提供しております。同レポートを公式ホームページでも発表させていただきます。ダウンロードしてご覧くださいますようお願い申し上げます。
活動報告対象期間:2022年3月4日~2022年6月13日
第21回活動報告 ダウンロードしてご覧ください。
南方占領地切手コレクターズクラブ 第24回ZOOM例会レポート
2022年5月25日水曜日 8:00PM~10:00PM開催の『南方占領地切手コレクターズクラブ』のレポートです。
以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。
1)ラブアン 封皮使用
ラブアンでは海峡植民地切手が使われており、北ボルネオで加刷されたような一行加刷がされました。切手も希少ですが、ステーショナリーはこの封皮のみしか確認されていません。
2)スマトラ 停車場印
ジャワの停車場印は人気があり、オークションで高値になりますが、スマトラでの停車場印はあまり知られていません。本品はスマトラ西海岸の停車場印で非常に珍しい逸品です。
3)スマトラ ジャンビー
ジャンビーでは西海岸の大日本郵便加刷切手にさらにNippon MA加刷を行いました。その種類は少なく、本品は今まで報告の無い台切手です。
4)ジャワ 新女王切手使用
ジャワでは占領直後、旧蘭印切手を無加刷のまま使用しましたが、新女王切手は使用禁止になりました。その後収集家による使用例があり、珍重されています。本品は料金が重量便印刷物となるため、どうも実逓ではないという一品です。でも新女王切手の使用は少ないです。
5)フィリピン バターンコレヒドール陥落特印
バターンコレヒドール陥落特印はフィリピンの各地で使用されました。その中でも配給されたと考えらえるものの、未だ発見されていない局のものが幾つか存在し、また存在していると思われていなかった局のものが発見されたりします。本品はサマル島のCatabaloganの特印で初めて発見されたものです。
6)海軍地域 北セレベス葉書往信
海軍地域に限らず、南方占領地での往復はがきの使用は稀少です。北セレベスのこの往復はがきの使用は、今まで報告されていませんでした。
話題は主に以上でした。
次回は6月22日 午後8時からです。
『郵博 特別切手コレクション展』は、フィラテリーの普及および啓発を目的として、テーマを厳選し、2017 年度より、郵政博物館で年数回開催している一般切手展です。
郵政博物館で配布する目録(展示作品解説パンフレット)につきましては、PDF版も完成しておりますので、ダウンロードして参観のご参考にしてください。[ ダウンロード ]
展覧会詳細
展覧会名:2022年度 第2回 郵博 特別切手コレクション展
企画展名:第5回南方占領地のフィラテリー展
展示団体:南方占領地切手コレクターズクラブ
開催場所:郵政博物館(東京スカイツリータウン ソラマチ9F)
主催団体:郵政博物館、(特非)郵趣振興協会
後 援:世界切手カタログ・スタンペディア株式会社
郵政博物館における展示期間
2022年6月18日(土) 13:00-16-30〜2022年6月19日(日)10:30-16:30
*最終入館時刻は閉場30分前です
クラウド展示の開催期間
2022年6月18日(土) 〜2022年7月18日(月)
2022年5月7日 20:00PM – 21:40PM開催『外国切手研究会 第87回Zoom例会』レポートです。参加者11人中6人の発表で質疑応答が有りました。
1人目・武田幸作氏)全世界で話題のウクライナ切手「ロシアの軍艦、くたばれ」の実逓書留FDCを紹介、詳細は郵趣2022年6月号でも解説されている、4月12日の発売後は一般のTVやインターネットニュースでも取り上げられました、発行枚数は100万枚でウクライナの記念特殊切手としては普通の枚数ながらも、世界中で大人気の為入手は非常に困難となっている、運良くある伝で入手出来たとの事ですが価格は高騰中、ネットオークションでも近年の切手としてはトンデモナイ値段で出品されている様です。
2人目・山崎文雄氏)メイン収集のハワイより最近の入手品を紹介。1点目、キングカメハメハ3世13セント(SC#6)のブラックプルーフ、旧石川良平コレクションで、山崎氏が確認している3点中の1点で希少なマテリアル、第80回で紹介した5セント(SC#5)と揃える事が出来たとの事、参考カタログ値6000ドルだったが、今回入手のオークションでは約9000ドルとなり、円高と手数料でかなりの値段になったとの事です。
2点目、2セント数字切手の使用済、額面のCentsの後がピリオド( . )では無くコンマ( , )になっているバラエテイ(SC#13b)、確認数は未使用1点、カバー1点、使用済はこのマテリアルを含め3点との事、薄いブルーとダークブルーの刷色が有りこれはダークブルーの方、数字切手は横2枚縦5枚の10面シート構成でプレーテイングが可能、専門分類でこの2セントは1A、3A、3Bと呼ばれる3つのプレートが存在し、1Aポジション2のタイプ10のバラエテイになる、参考カタログ値6750ドル。
3点目、バンクノートイッシュー1セント(SC#30)田型のSPECIMEN加刷、通常の見本ではなく、ナショナルバンクノート社からアメリカンバンクノート社へ印刷製造の変更時、同社の見本として保管されていた物が市場に放出されたもの、シートの分割時に裏面糊の上から鉛筆書きでポジションが記載されている。
4点目、バンクノートイッシュー2セント(SC#52)のSPECIMEN加刷、この切手の見本は非常に希少で今まで見た事が無かったとの事、見本に関してはバンクノート社で加刷された物と、UPU加盟国に贈呈された先で加刷した物が存在する為、鑑定書が求められる時も有る。
3人目・重山優氏)同氏のブログでも紹介している、使用済が非常に少ない孫文切手ロンドン版双圏2分について、https://ameblo.jp/sonbun99/entry-12740985950.html
使用済のカタログコレクションでも、殆どの方は未使用で代用か空白になっているとの事、カタログナンバーでは先になっているが、2分の発行日は単圏が先で、双圏は中々売り捌いて貰えなかったと思われ、双圏版1分と同時期の北京版烈士1分の使用済は大量に有る事などから、殆ど出番の無いまま終わってしまったと思われる、出回るのも遅かった為か余り広く配給さていない様で、上海とその周辺の使用例が中心で年代も遅い物は見つけにくいとの事です。
4人目・比留間晃則氏)地元郵趣会の切手展に向けた作品用として、好きなテーマのひとつで入手予定のシーラカンス切手をいくつか紹介、コモロが1954年発行した切手は有名で人気も高い、同国はフランス領の為カラートライアルも存在するが最難関のひとつ、コートジボワールの1980年代の切手も発行枚数が少なくカタログ値は比較的高価、シーラカンスが最初に発見された南アフリカでは小型シートを含めたセットが発行されている。
5人目・槇原晃二氏)フランス・1863年発行ナポレオン3世の切手を印刷前の用紙に貼り付け、そのまま新聞を印刷して消印された物で、新聞税として徴収されたと思われる、プリキャンセルのフォアランナーとの位置付けも有るマテリアル、古くはJPS図解切手収集百科辞典、オットー・ホルヌンク著/魚木五夫訳の97・98ページにも解説が有り、この方式はトルコやオーストリア他でも用いられたとの事です。
ウルグアイ・1882年発行ナショナルシンボルズイッシューの紹介、最初のリーフはトライアルカラープレートプルーフ、この切手の特徴は10×10の100面シートだが、印面に各ポジションが1から100迄数字で印刷されている、他国の切手でも同様の例は有るとの事です、1センティシモと2センティシモの2種類だが、2センティシモは次の切手が発行された時に使用禁止になった後、1884年在庫処分の為に加刷を行い発行され、この切手のみ使用可能とした。
この加刷分の2センティシモは使用例が少なく、紹介のフランス宛プリンテッド・マターは、海外宛1枚貼カバーとしてこの1点のみが確認されている。
6人目・藤本博嗣氏)第83回の続きで、新中国・1986年発行、各地の民家シリーズ4分切手の紹介、このシリーズは100面シートと60面シートが有るが4分は60面シートのみ、第1版から第5版迄有り、第1版のみ図の様に「白壁」となっており、その他の版は「茶壁」となる。
4分切手は市外葉書と市内封書の適正料金、2通のFDCは共に第1版の特徴の「白壁」になっている、発行枚数は公表されていないが、第2版以降は製造面のバラエテイも多く用紙や耳紙、特にシェード違いが多く有り、調査収集を継続中との事、基礎知識としてはJPS郵趣2009年11月号巻頭特集「中国切手・バラエテイ事情」の記事が参考になると思われます。
最後にお知らせと情報の募集)第85回で藤本博嗣氏が発表された旧中国と日本のコンビネーションカバーのレポートに、安藤源成氏より質問コメントを頂きました、ありがとうございます。
「10.JAの上海からU.S.A.宛の小竜Ⅰ角 下駄印消し 新小判10銭 SHANGHAI 年号2字消しのエンタがあります、概説をお願いしたいのです、他に当時のものが数点在ります。」
との事で3点の画像を頂きました、藤本氏のマテリアルを含めて掲載させて頂きます、どんな事でも結構ですので、何か情報を頂ければ助かります、宜しくお願いします。
今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます。例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、興味の有るマテリアルを御持ちの方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。
2022年4月16日 20:00PM – 21:30PM開催『外国切手研究会 第86回Zoom例会』レポートです。参加者10人中5人の発表で質疑応答が有りました。
1人目・山崎文雄氏)ハワイ王国のカバーを3通紹介、いずれも難が有り残念との事ですが、資料的にはどれも貴重なマテリアル。
1通目、一見するとスタンプレスにも見えるが、右上部分の切手が剥ぎ取られたアメリカ・ペンシルバニア州宛のレデイース・カバー、ホノルル局の消印は5月9日、サンフランシスコ局到着印6月15日、切手料金支払済を示すPAID印、使用されている消印のタイプと封筒上の記入からも1852年、運ばれた船名やパナマ経由のルートも判明しており、貼付されていたのは13セント宣教師切手(SC#3、又は#4)と思われる、切手が貼られた完全な状態なら日本円で1000万円以上との事。
2通目、こちらも1通目と同じ宛先のコレスポンデンス・カバー、ホノルル局6月9日、サンフランシスコ局到着印7月31日、切手料金支払済を示すPAID印、8の数字入り丸型印、左下にOverLand(大陸横断)の書き込みが有るがこちらもパナマ経由と思われる、料金内訳はハワイ料金5セント、船長支払い分2セント、アメリカ国内料金6セントの合計13セント、やはり宣教師切手が貼付されていたと思われるが、スタンプレスだった可能性も有るとの事。
3通目、ハワイ5セント切手(SC#8)、アメリカ12セント切手(SC#17)貼付のアメリカ・オハイオ州宛コンビネーションカバー、ホノルル局2月14日、サンフランシスコ局到着印1861年3月11日、このカバーは大陸横断で運ばれたと思われる、ハワイ切手に傷が無くコンディションが良ければ7〜8000ドルの評価との事。
2人目・槇原晃二氏)ウルグアイ関連のカバーを3通紹介、因みに同国の1番切手は1856年発行。
1通目、1853年のスタンプレスカバー、12月5日モンテビデオ発、フランス・マルセイユ宛、イギリス・ロンドン中継印、フランス・カレー中継、マルセイユ到着印、COLONYS & co.ART.?の印は英仏の郵便交換条約による物、手書き数字の30が郵便料金と思われるが、右上の12と40の数字の意味については調査中で情報も募集との事です。
2通目、1877年発行数字シリーズ10c切手貼、フランス・ボルドー宛カバー、1880年5月10日モンテビデオ発、不足料を表す”T”の印が押され、黒の数字12と青の数字10が手書きされている、UPUの規定では青で記入された数字は不足料金を表すが、このカバーに関しては両数字の意味を調査中。
3通目、1877年発行数字シリーズ20c切手2枚貼、こちらも2通目と同じ宛先のコレスポンデンス・カバー、大型のカバーで基本料金の4倍重量便、1880年5月7日モンテビデオ発、こちらも不足料を表す”T”の印が押され、黒の数字24と青の数字40が手書きされており、こちらも同様に調査中。
3人目・重山優氏)旧中国・烈士切手貼り上海発、日本・東京世田谷宛航空便カバー、1枚だけ日本の第1時昭和切手の1銭が貼られており、これを1分切手として計算すると合計99分で当時の正規料金になる、但しこのカバーの注目点は別に有り、世田谷の到着印は昭和15(1940)年3月13日だが、貼付されている香港版烈士切手の1分と10分の発行日は多くのカタログで1940年6月20日となっており、カタログの記述間違いか正規発行前の使用例となる、この切手には透かし有りと無しが有るがどちらも発行日は同じ。
4人目・吉田敬氏)スイス初期のバーセルやチューリッヒの切手は有名だが、スイス連邦政府として最初に発行された切手の簡単な解説と紹介、スコット等の世界カタログでは一部図版の簡略や未掲載も有り分かりにくい面が有る、1850年発行と1851年発行の5rの違いは、当初は青い着色紙に印刷された様に見えるが、実は白紙に印刷された3色刷で発行され10rも同じ、この濃い印面では消印が読みにくい、押されているか分からない、消されやすいと言う事で1年も経たない間に2色刷りに変更され、1852年発行の15rは当初より1色刷で発行された。
1851年発行の5rは、ツームスタインの専門カタログでは印刷版の違いで10種類に分類されている、5×8=40面シートの石版印刷だが、その原版は手書きで作成され、10種類の印刷版は同じ原版から転写された為、全てポジションの特徴で判別が出来る、専門書では先にこのポジションを確定してから、印刷版の特徴で版の分類をするようになっているとの事。
5人目・ソン・フィチャン氏)小判ハガキ・戦前の朝鮮半島使用例、差出印は仁川局で明治30年1月20日イ便、到着印は京城局で同日ロ便、両都市を結ぶ鉄道は明治32年開通の為、当時どの様にして運ばれたのか興味が有ります、差出人の仁川・濱田支店についても調べた所、スタンフォード大学デジタルコレクションのHPで、朝鮮新報1896(明治29)年12月2日の記事に見つける事が出来た、住所は居留地となっている、同日の記事には仁川郵便局の落成式や、その仁川郵便局の神戸行船舶搭載郵便物の締切時間の広告も掲載されていた。
今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます。例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、興味の有るマテリアルを御持ちの方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。
特定非営利活動法人 郵趣振興協会は、活動の一環として、国際切手展情報の充実に注力しています。このほど、コミッショナーから下記の案内が発表されましたので、掲載します。
2022年5月18日から22日にかけて、スイス・ルガーノ市で開催された世界切手展 HELVETIA 2022に参加した日本の出品者の審査結果(得点とメダル等)です。
作品名称 | 出品者 | 点数 | メダル等 |
Switzerland postage due stamps 1883 – 1910 | 有吉伸人 | 83 | V |
Classic Switzerland | 吉田敬 | 96 | LG+SP |
Lombardy Venetia the 1850 Issue | 斎藤環 | 88 | LV |
Japan Chrysanthemum Stamps 1899-1910 | 加藤茂樹 | 85 | LV |
Ryukyu Dollar Currency Conversion Provisional Series | 木戸裕介 | 82 | V |
Indian Campaigns | 小岩明彦 | 95 | LG |
The Japanese Foreign Mail Postcards | 安藤源成 | 90 | G |
Hawaiian Postal Stationery | 山崎文雄 | 92 | G+SP |
How to Make Your Exhibit for JAPEX | 榎沢祐一 | 72 | S |
Brazil Classic Philately | 正田幸弘 | 71 | S |
*2022年5月21日(土)午前11:00頃(現地時間)までの発表を予定しており、それまでの間は点数及びメダルの欄は空欄となります。
*枝点が発表された場合は、別途案内します。
南方占領地切手コレクターズクラブ 第23回ZOOM例会レポート
2022年4月27日水曜日 8:00PM~10:00PM開催の『南方占領地切手コレクターズクラブ』のレポートです。
以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。
1)スマトラ パヤクムブ直立加刷封皮
スマトラの西海岸では女王図案の切手・葉書にバッテンの加刷をして販売しました。そのなかでもパヤクムブという局で加刷されたものは十字のようにバッテンが直立した加刷がなされています。切手でも多くはありませんが葉書や封皮に加刷されたものは特に珍品です。
2)スマトラ ジャンビー加刷外信往復ハガキ
ジャンビー加刷は種々の加刷がなされたものの、どれも残存数が少なく悩ましい分野です。一部の台切手や台葉書では多く見られる種類もありますが、今回発表されたものは外信往復はがきが台葉書となっているものであり、新発見の品です。
3)海軍地域 バンジェルマシン暫定切手ロット
南ボルネオのバンジェルマシンでは切手の不足した時期があり、画像のような暫定切手が発行されました。未使用も希少ですが、使用済みは更に少ないです。特にエンタイアとなると珍品です。
4)マライ 海峡植民地 軍政部印単枠 黒加刷
海峡植民地の赤加刷以外は珍しく、カタログ値が高いため偽物が非常に多いです。本品は疑惑品です。
5)海軍地域 桜と錨はがき
本品はギャンヤールという小局からバリ島のSingaradjaに宛てられた桜と錨はがきです。この局は使用例が少なく珍品であり、さらに本はがきは今までに報告の無かった新発見のはがきでした。
6)海軍地域 GOUVERNEMENT NIPPON加刷封緘ハガキ
小スンダでは種々の錨加刷がなされました。封緘ハガキには切手上には見られないフランス語のGOUVERNEMENT NIPPONという加刷がなされたものが存在します。未使用・使用済ともに珍品です。
7)マライ リオ群島使用
マライのリオ群島は占領前は蘭印の領土であったこと、島ゆえに郵便量が少なかったことから、蘭印・マライの収集家が注目する地域であるため、人気のある分野です。本品はリオ群島のダボシンケップという局から差し出されたハガキであり、大珍品です。
話題は主に以上でした。
次回は5月25日 午後8時から開催予定です。