外国切手研究会 第15回Zoom例会レポート

202081日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第15Zoom例会』のレポートです。参加者11人中6人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)前々回発表のハワイ王国クラッシック数字切手の続編、現存確認されている20枚以上のブロック(シート)の解説、1点目1865年発行5セント(スコットNo.2225枚シートで現存1点の旧ホノルルアドバイザイーコレクション、 右側5枚分がテートベッシュになっている物で左側20枚、右側20枚計40枚で印刷した物を10枚の4点に分割されているのが普通でこの様な状態で残されている物は非常に少ない、テートベッシュが発生した理由として40枚シートの印刷時、最初は半分の20枚を印刷した後、紙を180度回転させて残り20枚を印刷した為と言われているが全ての数字切手(メインナンバーで15種)にテートベッシュが有るのでは無く、当時の印刷時技術や状況、環境等でそれらが発生したと言われている、1996年時でのオークション落札価格は10万5千ドルとの事ですが現所有者は不明。

2点目発表者の所有品で1865年発行1セント(スコットNo.2520枚シート、収集家デビット・ゴールデン氏がかって3シート所有していた物で現存5シートの中の1点。

3点目1865年発行2セント(スコットNo.2620枚シートで現存1点、これもデビット・ゴールデン氏が所有していた物、印刷単位の10枚ブロックで左右を見比べた時、右ブロックのポジション1とポジション9共に左側の文字(INTERISLAND)が欠けているバラェテイとなっている、数字切手は現地印刷のタイプセットで現存シートが少なく当時の状況が詳しく分かっていない為に発生理由は分からないとの事、現存数としては文字が欠けている切手の方が多いかもしれないがオークション価格やはりこちらが高くなる様、又ポジション10も額面数字が欠けた定常変種。

前々回紹介の1864年2セント(スコットNo.24)と合わせた4種類が20枚以のシートが現存している数字切手のとの事です。

ポルトガル1912年発行セレス普通切手コレクションの紹介、ゼネラル収集時のリーフだが完集は中々難しい、2リーフ目、3リーフ目はハガキ使用例の紹介、このシリーズは紙の分類や目打、シェードバラェテイも有り楽しめるが大半の値段は安価との事、それ故にオークションにも余り出でこない為入手は逆に難しい、このシリーズで切手展出品を考えた場合、どういった方向が考えられるかという質問に対し、シリーズ全体が大きくどこかで区分をして収集出品をするのも一つの方法という回答で本国では専門カタログもある、又このシリーズを日本切手に当てはめた場合、田沢切手に該当するので日本でそれらを国際展に出品されている方の作品を参考にするのも良いのではというアドバイスが有りました。

2人目)旧中国切手初期コレクション、1リーフ目は大龍切手のバラェテイを紹介、この9種を揃えるのは非常に難しく特に3段目の厚紙は難関ですとのコメントが有りました、25枚シートの画像は発表者の所有ではないがプルーフと思われ他に4枚シートのプルーフも有る様、2リーフ目は次に発行された小龍切手、この切手は水剥がしをすると印刷面が崩れてしまう為状態の良い使用済は非常に少なく、紹介者のコレクションはかなり状態の良い方と思われる、3リーフ目はチベット(西蔵)加刷切手の紹介、1911年発行のこれらは1912年に消滅した旧中国(清)の末期に発行された為に現存数は少なく、全部を揃えるのに10年以上かかったとの事、切手自体は台切手加刷共ロンドン製との情報。

3人目)イギリススタンプレスカバーの紹介、安価で状態も良かった為最近購入したが専門外の為情報が欲しいとの事、封筒上部 ”OnHerMajesty’sService” の書込と消印から1871年エジンバラ発の公用便迄は判明、本日例会はイギリス関係に詳しい方が居られない為これ以上の事は分かりませんでした。

同じくイギリス関連で、1971年イギリス郵政のストライキ時に民間業者が発行したストライキ切手カバーの紹介、1通目は封筒の表と裏に世界の有名人図案8枚セット?の切手を貼ったオランダ行FDC、2通目は日本の1969年切手趣味週間「髪」を図案に用いたフランス経由日本行航空便カバー、この時代イギリスのストライキは数ヶ月にも及ぶ事もあり、このような切手を製造発行したのは数社有るとの事だが、写真のカバーに貼られている切手は図案の選定からアラブ土侯国切手を彷彿させるもので、収集家向けの発行がメインの目的だったと思われる、無論国際郵便には使えない為に奇妙な感じのコンビネーションカバー風となっている。

特に2通目のカバーは「日本向けエアメール」と図案に描かれた5シリング額面のストライキ切手を貼って作成されたカバーをフランスに持ち込み、同国の切手を貼って日本に向けた実逓便で受取人は東京のMr Hiroshi Wada となっている、当時の切手商かブローカーと思われるが日本人向けに双方の業者が手を組んで作成したと考えられ、本来の目的とは大きく違って発行された切手である。

前回の某オークションにイギリス1971年ストライキ切手コレクションが出品落札されており、その落札者の方が次回例会に発表して頂けるとの事です、又これらの切手を日本で販売する為の切手商が有ったはず、調べて見てはとの事で検索した所「郵趣」19719月号の広告を1件発見しました。

4人目)ヨーロッパ・日本間のイタリア・ブリンテッシ経由カバーに関する話について、1通目はGBOLMIDAの差出人印が押され旧小判切手が貼られた18779月横浜発フランス行でUPU加盟初期のカバーで10銭は当時の主な向け基本料金、2通目は1880年6月17日横浜発フランス行カバーだが10銭+2銭=計12銭が貼られた料金からブリンテッシ経由と推察されるが実際にそのルートで逓送されたかは現時点では確証出来ていない。

3通目が今回の本命でスイス発横浜行、18741216日バーセル消でヨーロッパでもまだUPUは成立していない時期のカバー、逓送ルートとしてはスイス→フランス→イタリア・ブリンテッシから船便で日本行、当地は19世紀中盤にスエズ運河が開通して以降はアジアとヨーロッパと結ぶ欧亜航路の発着地のひとつであった、当時のブリンテッシは既にイタリア北部からの鉄道も開通しており陸地内速達扱いと思われる、ヨーロッパ・日本間での郵便史を最近初めており、それらの収集品としてこれらを入手したとの事、なお日本のUPU加盟以前はフランス横浜局経由の有名な”デグロン君”カバーが有りそれらは非常に高価だが、逆パターンとしてブリンテッシ経由のカバーが有るのか無いのか等も調べて行きたいとの事。

ちなみにブリンテッシは現在それ程有名な都市でも無く、切手収集家以外には知名度は高く無いが実はPKOが使う物資集積基地その他も有る重要な都市との事、PKO活動の多くはアフリカで地理的な位置からではと思われます。

5人目)前回の続きで旧中国切手に押された”HMCG”という印について、購入予定だった書籍は業者から連絡が来ないのだが、時間差で自分のブログに同じ内容を上げた所、コメント欄より丁寧な答えを頂いたのだが、ひとつだけ気になる点が有ったので質問すると、十分納得の答えを再度頂きほぼ解決したとの事です、又この方以外からも情報を貰い、4年前に自分が購入したカバーが香港のオークションに出品されて不落札だった時の商品説明欄も教えて頂き、前所有者等の情報も分かったので購入予定だった書籍については無くても良いかなと思えるとの事。

2点目はメイン収集の孫文切手について、写真は最近国内オークションで購入した香港中華版で中華2版と呼ばれる2分切手銘版付8枚ブロック、櫛型と思われる目打だが少し気になる点が有り購入した、高額面の円切手はシート構成が違うが、分切手は同じで上部から一段ずつの櫛型目打と上下左右に抜ける単線目打が有る、最初に紹介した2分切手の櫛型目打に見える物だけ各コーナーを見ても櫛が抜けている面が見当たらず不思議との事、同じく2分切手で単線目打に見えるが左右に目打が抜けていないブロックも発見した、この2分切手だけがどの様な形で目打されたのか疑問との事です。

6人目)アメリカ普通切手1851年シリーズコレクションの紹介、前回紹介のファーストシリーズに続く2番目のシリーズとなる切手だが、基本料金が前納なら3セントと大幅な値下げとなり前シリーズに比べ発行枚数は大幅に増えた、1855年には前納が義務付けられ1857年には目打入りとなる、1リーフ目はエッセイのコレクションでスコット専門カタログによると7社のエッセイが有りその内4社のエッセイ、最下段のトッパン・カーペンター・カシリア社が競争落札して印刷製造した。

2リーフ目は1セントフランクリン無目打のコレクション、アメリカクラッシック切手としては非常に人気が有り”ブルー・フランクリン”の愛称で呼ばれる、プレーテイングが可能で専門カタログによると無目打と目打入り有合わせて12版だが1版はさらに前期後期に分けられる為13種類、印刷実用版は200枚シート、全部で13×200=2600のポジションが確定出来るとの事、ブルー・フランクリンに関してはタイプⅠが大珍品でその分類は主に図案上部の装飾で判別出来る、タイプとポジションに直接の関連は無く、転写時のトラブルやリカットされた印刷面等に現れる要因から確定するとの事。

3リーフ目は1セント無目打カバーの紹介で3枚貼りは書状基本料金、1枚貼りは市内便もしくは無封印刷物料金。

4リーフ目は1セント目打入りコレクションで1857年発行、当初イギリスから輸入した機械を用いた為アメリカ切手としては細かい15 1/2のピッチ、無目打では大珍品だったタイプⅠも目打入りではポピュラーとの事、ガッターが非常に狭い為目打ちを上手く入れる為に縦印面を少し削って出来たのがタイプⅤで無目打には無いタイプ。

5リーフ目は1セント目打入りカバーの紹介、3枚貼り書状基本料金、1枚貼り市内便、両カバー共に朱色の消印だが特に珍しいという訳では無く普通に使われていた思われる。

質問として、これらマージンの狭い切手はそれらが良いマテリアルは少ないと思われるが実情としてはどうかに対し、版の分類には特に上下の印刷面が分からないと難しい為、それらを重視して購入するべきとの回答、先のカバーにも出た疑問として、この切手に押されている消印の色が黒、青、朱色が確認出来るが特に評価や希少性等有りますかの問いに対し、アメリカはその辺りおおらかな感覚で使われて規定は特に無かったと思われるが詳細はハッキリしないとの回答、無目打切手の中に右マージンが広いのが1枚有るがこれはシートの右側のポジションでしょうかの問いですが、その通りですとの事、アメリカ初期は切手抹消印と日付印に分かれていたがいつ頃から日付印で抹消されるようになったかとの問いに対し、ファーストシリーズですでにその使われ方がされている使用例も有るので比較的早い時代からではと思われるとの事。

5人目その2)次回の例題として、1968年発行土侯国オーマン切手貼日本向けエアメールカバー、当時UPU未加入と思われるが無事到着しているように見える?受取人は当時の渋谷スタンプ?宿題です。

今回は以上です。イギリスのストライキ切手は盛り上りました、この件で他に情報をお持ちの方居られませんか、詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問等有る方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。

韓国、2024年世界展(FIP)の開催準備へ

FIAPホームページではアジア地域の国際展(世界展およびアジア展)を紹介していますが、この中で、FIPのホームページに紹介されていない展覧会がいくつかあります。

世界展では、香港2022(2022年3月)とタイ2022(2022年10月)がそれらに該当しますが、郵趣振興協会の調べにより、この二つの世界展に加えて、PHILAKOREA 2024(2024年中)が予定されていることが判明しました。

世界展の開催にあたっては、国際郵趣連盟(FIP)の承認が必要であり、それが定まるまでは、変更や中止がありえる前提で見る必要はありますが、(1)韓国は10年ごとに水準の高い国際展を開催している国であること、(2)また2024年の世界展はまだ一つもFIPにより認められていないことから、開催の確度が他の展覧会よりも高いと考えられる為、当協会のHPで紹介します。

特定非営利活動法人 郵趣振興協会は、活動の一環として、国際切手展情報の充実に注力しています。

IBRA 2021、ドイツ郵趣協会が開催時期の、2023年への延期を発表

特定非営利活動法人 郵趣振興協会は、活動の一環として、国際切手展情報の充実に注力しています。

昨日(7/28)、ドイツ郵趣協会は、COVID-19の現状から来る不確実性の高さを理由に、2021/5/6-9に開催予定の世界切手展(FIP) IBRA 2021 の2023年への開催延期を発表しました。

開催地・開催時期は未定ですが、2023年5月に当初と同一会場(Messe Essen、ドイツ エッセン)での開催を目指して再検討を開始したことも合わせて発表されました。

南方占領地切手コレクターズクラブ 第3回Zoom例会レポート

2020年7月22日 9:00PM~11:00PM 開催の『南方占領地切手コレクターズクラブ』のレポートです。
先月の『集まれ!南方占領地マライ切手コレクター 第2回zoom例会』の後続となる例会で名称変更を行いました。
参加者は11名となり、マライ・スマトラ・フィリピン・香港・北ボルネオとほぼ全域にわたり様々な話題が上がりにぎわいました。

以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。

1) マライ ローマ字加刷のネグリセンビラン6c切手と贈呈の紙片
上記切手(但し8の逆字入り)に加え、贈呈の紙片がネットオークションに出品されました。
マライの現地関係者へのタトウに挟まれていたものではないかという意見に対し、参加者から当該タトウの回覧がありました。タトウにも贈呈表記があったため、紙片は切手に挟まれたものではなく、本などに挟んだものではないかとの意見が出ました。

2) スマトラ/香港 1次昭和切手 大正池5銭の使用例
参加者から1次昭和切手 大正池5銭のスマトラ・香港での使用例の回覧がありました。日専の評価でも高めであるように、実逓エンタイアはたとえ為替証書であっても希少です。
参加者からは東郷5銭の発行を機に、本土での売れ残りの大正池5銭は積極的に南方・南洋に送ったのでは?という意見が出ました。

3) 北ボルネオ ボーホートの真正印顆の流出
北ボルネオ・サラワクのボーホートの消印が市場に出たとのことです。値段やどのオークションに出たかなどは不明ですが、印顆にハマっている日付しか現存していないため、後に偽消しが作られたとしても見分けがつくとのことです。

4) マライ PERLIS表示の消印の押されたカバー
マライのPERLISは戦前は独立した1つの州でした。しかし、日本占領下ではKedah州に編入されたため、消印にもKEDAH州表記が登場するようになります。その後、タイに日本がマライの北部3州を割譲した後、再びPERLIS州として行政が置かれたため、消印もPERLIS州表記が登場しました。紹介されたカバーはタイ割譲後のもので、非常に希少かつ人気があるものです。

5) フィリピン ミンダナオゲリラ切手のエンタイア
海外オークションにミンダナオゲリラ切手3枚貼のエンタイアが出現したとのことです。現存確認では唯一の3枚貼りカバーです。エスペランザの為替消印で抹消されており、実逓の意味合いの強いカバーでした。

6) スマトラ タイプライターでスマトラ加刷のなされたカバーのコピー
先月の15)で言及された新発見の加刷について、参加者からコピーの発表がありました。20年以上前に大コレクター兼切手商が持っていたカバーであり、前回発表のカバーの他にもう一通の存在が確認されました。

7) スマトラ 大日本枠付き加刷の赤紫色加刷
スマトラ東海岸州で使われた、大日本枠付き加刷(日専T3)の赤紫色加刷の回覧がありました。台切手は農耕切手や踊り子切手であり、日専記載の赤色や紫色とは異なる印色でした。

8) マライ 正刷切手の目打について
マライの正刷切手は櫛型目打が施されていますが、目打の抜け方で何種類かに分類できるのでは、とのことです。上耳に目打が抜けているもの、下耳に目打が抜けているもの、上下両耳の目打が抜けているものの3種類が確認されており、下耳に目打が抜けているものの存在数が少ないとのことです。また、日本の動植物国宝切手の連続櫛型目打のように、2段ごとに穿孔している可能性も参加者から発表されましたが、現物上は1段ごとに目打穴の乱れが確認されるため確認できませんでした。これからの研究の余地が多くありそうです。

9) スマトラ 正刷切手エッセイの目打ちについて
スマトラの正刷切手とマライの正刷切手は同じコルフ印刷所で印刷したので、参加者が参考にとスマトラの正刷切手の試刷の回覧がありました。8)で見られるような、下抜けのものや両耳に目打ちが抜けているものがありました。

10) マライ 正刷切手のエッセイ
マライの正刷切手エッセイの回覧がありました。異額面のエッセイのペアはまれに見ますが、回覧されたものは4枚ストリップや表裏に印刷されたものがありました。市中のエッセイのペアはこれらが分割されたものであろうとのことです。

11) スマトラ パレンバン加刷の詳細な分類
スマトラ・パレンバンの大日本枠付き加刷(日専T20)、IPL加刷を細かく分類したものの発表がありました。一部ですが下部に画像があるので圧巻の分類を是非ご覧ください。

12) フィリピン 郵趣会ハガキについて
前回の8)で紹介のあった、ハガキ通信についてまとめたサイトURLの記載許可を執筆者から得られたので、ここに記載させていただきます。まだ未完成とのことですが、掲載している分からだけでも情熱が伝わってくるハズです。
http://www.nigelgooding.co.uk/Exhibits/NigelGooding/Philatelic%20Societies/Introduction.htm

13) スマトラ? 2次昭和 女工1銭に謎の加刷
2次昭和切手 女工1銭切手に黒で二重丸のような加刷がなされた切手の発表がありました。不鮮明だったため詳細は不明ですが、おそらく戦後スマトラの独立戦争時代のものではないかとのことです。

14) 海軍地域 マカッサル郵便局長印 加刷切手
蘭印切手の新女王切手や数字5c切手にマカッサル郵便局長の印が押された切手の回覧がありました。この印は為替証書に押されたものがありますが、切手に押されたものは少なく未使用しか見つかっていないため発行されたかはわかりません。

話題は主に以上でした。
南方切手に興味を持たれた方はコメントなどで連絡を取っていただければ、歓迎いたします!!

またZoomの特性上、カメラで収集品を発表しようとしてもうまくいきません。
なので参加者の皆様は極力pdfやjpg方式で収集品を紹介いただけるとありがたいです。お手数をおかけしますがご協力お願いします。

以下は上記マテリアルの画像(一部)です。順に1,2,7,8,8,11,14です。

外国切手研究会 第14回Zoom例会レポート

2020725日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第14Zoom例会』のレポートです。参加者13人中6人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)スイスコシャー切手の紹介、郵趣20004月号に解説されているが、1907年に出した政令を民間会社(コシャー社)が誤解して作った「ラベル状の切手」、本来は切手ではないので郵便に使用出来ないがしばらくの間はその使用が見逃されていたとの記事だが、発表者参加者共にカバーや使用済は見た事が無いとの事。

質問その1)郵趣紹介記事の切手つき封筒は政令解釈が正しいものか(正しく運用されて製造使用されたもの)、その2)切手や封筒の印面原版は政府が貸出提供したものか(当時の状況から複製原版の貸出提供が有ったと思われる)、その3)印面部分のサイズはオリジナルと同じか(切手を比べて見る限り同じ)、その4)この切手や封筒の販売価格は日本のエコーハガキの様に割引販売されたのか(情報が少なく現時点では不明)、その5)この切手は誰が使用出来たのか(同じく情報が少なく不明)、その6)この切手や封筒は普通に郵便局から販売されたのか(多分違うと思うが詳細は不明)。

スイス民間会社製造切手封筒については、郵趣の記事以上の情報が少なく疑問点が多く出ましたが、コーディネーターから後の話に出て来る、米国スイス郵趣協会の方に訪ねてみるかもしれないとの事、HPも有る為そちらも要チェックです。

https://swiss-stamps.org/

2人目)アメリカ切手初期コレクションの紹介、1リーフ目は局長臨時切手でこれらはアメリカ全土の統一切手が発行される以前、ニューヨークを始めいくつかの郵便局で1845年から1847年の2年間に発行されたもの、紹介のニューヨーク局切手は一見ペン消しに見えるが、郵便局長や職員が販売時イニシャル等のサインを入たもの、使用時はこの上から郵便印やペン消しとなる、プロビデンス局切手は横3枚縦4枚の12面シート構成で手彫銅版印刷との事、局長臨時切手はこの2局以外の収集は中々難しい様、1845年当時アメリカの前納郵便基本料金は12オンス以下300マイル迄5セント、300マイル越10セントでその後統一切手発行時も引き続かれる。

2リーフ目は1847年発行統一切手5セントと10セントのコレクション、5セントの方はシェードバラェティが豊富でスコット専門カタログでも5種類に分類されている、10セントの方は刷色が黒という事も有り大きな分類はされていない、他に10セントのトライアルカラープルーフや1875年印刷局発行のリプロダクションなど。

3リーフ目は両切手カバーの紹介、5セントの方はペンシルバニア州内1850531日のカバー、10セントの方は1850523日ニューヨーク発、同525日カナダクイーンストーン中継印、同5月27日カナダコーバーグ行カバーで当時の基本料金、ちなみに中継印下部U.Cとは当時のアッパー・カナダの事で現オンタリオ州とのコメントです。

切手発行初期アメリカの郵便物は後納が中心で、切手が使われたのは約2パーセントと言われており、英国ぺニーブラック、ペンスブルーなどに比べその現存数は非常に少ない、局長臨時切手でも特に希少なバージニア州アレキサンドリア局発行切手のカバーは、近年約1億円で取引されたと2020年スコットクラッシックカタログ冒頭記事に書かれているとのコメントが有りました。

3人目)アメリカ郵趣協会の最新月刊誌で取り上げられていた話題を紹介、同国1957610日発行の国際観艦式(INTERNATIONAL NAVAL REVIEW)の記念切手だが、図案左の円には(1607-1957 JAMESTOWN FESTIVAL)も入っており、FDCも同様から異なる複数の出来事を記念して発行されたと分かる、この地はイギリスが北アメリカに建設した最初の永続的植民地でもあり、当時の郵政としてはジェームスタウン350周年記念の切手を考えていたが、冷戦時代の当時は国防長や国務省より横槍が入り、NATO海軍合同演習の方の切手を作るよう圧力が掛かったらしい、当初は無視していたがやがてそういう訳にもいかなくなり、演習場所が偶々このジェームズタウン沖だった為両方の内容を合わせた切手となったという記事。

FDCの初日印は切手に描かれている航空母艦サラトガの機械消となっているが、おそらく艦内での押印作業では無かったと思える。

このような複数の出来事を記念して発行されたのはこれが初めてでは無く、1930410日発行「カロライナ・チャールストーン記念切手」、1939112日発行「4州50年記念切手」が有る、後者の切手はまるで洗濯物を干しているようなデザインと言われ評判は良く無いとの事。

日本でもこのような発行がされた切手は無いかと調べた所、201261日発行「東京国立近代美術館開館60周年・京都国立近代美術館開館50周年記念切手」、20059月1日発行「古今和歌集奏覧1100年・新古今和歌集奏覧800年記念切手」、2006929日発行「国際文通週間・国連加盟50周年記念切手(切手には国際文通週間の表記は日本語英語共に無いが記念印には入っている)」、1985510日発行「国土緑化運動・国際森林年記念切手」等を見つける事ができた。

以前からの記憶として1968101日発行「明治100年記念・第23回国体記念切手」も浮かんだがこれは正式名称であり、明治100年の記念切手は別に発行されていて、二つの出来事を合わせて発行された訳では無いという事も分かった。

追加解説その1) 第13Zoom例会で発表された、アメリカ2セント切手付き封筒に1セント及び2セント加貼使用のペンシルバニア発長崎経由仁川行カバーの説明が抜けていましたので、お詫びと解説を追加させて頂きます、最近興味を持っている領土を持たない切手発行体や亡命政府の切手など、突き詰めれば自分のメイン収集範囲である戦前の朝鮮半島に繋がる事に気がついたとの事でした。

4人目)蘭印南方占領地切手について、切手としての扱いは日本切手側だが、オランダ切手収集家としてはやはり蘭印切手に加刷されたものは台切手共に興味があり、色々調べて行きたいとの事。

前回紹介のドイツ2000枚パケットに入っていた、ブュルテンベルクの切手が貼られたカバーとハガキを入手、なぜか封筒よりハガキの方が貼ってある切手の額面が高い?それらを含め詳細はこれから調べたいとの事。

最近オークションにドイツ軍事郵便のスタンプレスカバーが2通出品されていたが、値段等を考慮して1通に絞り落札した、理由は消印が鮮明でその数字(部隊番号?差出地番号?郵便局番号?)と差出人が記入したと思える裏面の数字が同じ事を重視したがどうか?このような軍事郵便のカバーはどう調べれば良いか?

アドバイスとしてはこちらを購入して正解です、フェルド・ポストの記入、日付印、検閲印も全て表面で揃ってるのと、茶色封筒より白色封筒の方が良いと思いますとの事。

1949年の強制貼付切手貼カバーについて、切手自体をスコットカタログでは調べる事が出来なかった、そもそもスコットカタログにはこれらの切手は掲載されていないのか?また他の種類等も無いのか?やはりミッヘルカタログが必要なのか?

アドバイスとしてはミッヘルジュニアカタログには載ってなかったとので、ミッヘル標準カタログか専門カタログが必要と思います、それらには詳しい分類も載っており、古い版でも良いので入手されるのが良いと思います、又この切手の使用例としてはオーソドックスだが良いカバーだと思いますとの事。

5人目)米国スイス郵趣協会が日本時間724-25AM8に開催したZOOM例会に参加した内容から抜粋して紹介、スイス郵便史シンポジュームがテーマと聞いていたが、今回19世紀の話は殆ど無く20世紀の話が大半だったとの事。

5件の講義を楽しく聞く事が出来たが、その中で印象に残ったひとつがカンピヨーネ切手の話、カンピヨーネとはスイス領地内に有るイタリアの飛び地で現在でも人口2000人程の町、第2次世界大戦時イタリアが連合軍側に抑えられた時でも、この町はイタリアとして独立して残っており独自の切手を発行していた、フィラテリックなカバーが多く残っているが切手の発行自体はフィラテリック的では無い、カンピヨーネ切手についてどれ位実逓便が残っているのか、書留は1日どれ位利用されたのかを調べているアメリカの収集家からその発表を聞けた事。

もうひとつはアメリカの国連郵趣協会所属のグレック氏の発表で、国際連盟を中心とした他の国際機関のお話(ILO、難民弁務官事務所、国際司法裁判所等々)、TimeLineと表示されたパネルは国際機関の切手は第一次世界大戦後のベルサイユ条約から国際連盟が設立され、今の国際連合に至る迄を5つの期間に分けられると表現した物、最初の国際連盟事務所はロンドンに有った、その後ジュネーブのホテルに移る、国際連盟の建物は現IOLになっている、1920年よりジュネーブより郵便を出すようになる、郵便料金の関係でフランス差出カバーが存在する、国際司法裁判所は1934年オランダへ、委任統治関係等々、郵趣的には興味深い話ばかりだったとの事、他の方からの情報で今回の講義内容とほぼ同じと思われる動画がAPSYouTubeチャンネルにアップされており、設定で英語字幕を出す事も可能です、以下のリンクを参照して下さい。

国際連盟のYouTube https://www.youtube.com/watch?v=ljx1ON0mITs (後半は未掲載)

又前記の国際郵趣協会のHPでは過去の記事を会員で無くても一部参照する事が出来ます、こちらもリンクを貼っておきます。

国連郵趣協会(Journalの項で、過去の会報及びその索引が見られる)

http://www.unpi.com/#:~:text=The%20United%20Nations%20Philatelists%2C%20Inc,and%20forerunners%2C%20as%20well%20as

前回発表の英領ヘルゴランド島の切手に関する追加情報、この切手で8フレーム作品が作れるかという問いに対し、過去とある収集家が国際切手展でラージゴールドを受賞しており、経済的に繋がりの強いドイツとのスタンプレス時代のカバーやリプリント、素晴らしいマテリアルも多数含まれているがそれは5フレーム作品であり発行されている作品集も109ページの書籍、8フレームは難しいと思われるとの事。

6人目)旧中国切手に押された”HMCG”という穿孔代わりに使われたと思われる印について、2点共自分の所有品で数年前フィラテリストマガジンで発表したものだが、その時もその後もこの印鑑についての詳しい情報を入手出来てなかったが、先日海外オークションでこの”HMCG”印が押されている25分切手貼りカバーを発見落札、印の押され方や郵便印から所有の15分切手と同等の物と思える、カバーは恐らく公用便でニュジーランドオークランド行、25分の郵便料金は船便基本料金、又この切手についての書籍も発見して現在取り寄せ中、到着すれば多くの疑問が解決するかもしれないので続報を期待。

追加情報その2) 第13Zoom例会で発表された、ネパール切手とチベット切手の混貼カバーについて、日本の第一人者様より情報を頂きました。

今回のマテリアルですが、画像がハッキリしていないので不明な点がありますが、わかる範囲で解析をすると以下のようになります。結論から言うと、残念ながらフィラテリックな作られたカバーです。航空郵便用の封筒を使っていますが、この時期にネパールでは売られていません。それと、料金があいません。表面に4パイス無目打エラーが2枚で8パイス。裏面に2パイス刷色エラーが1枚で2パイス。表裏の合計は10パイスですが、チベット宛は8パイスになりますから、2パイス余計なわけですね。その、余分な2パイス分が裏面の刷色エラーになります。恐らくこのカバーを作った人は、エラー切手を使ったカバーを作りたかったのでしょう。ですから料金加納を承知で、2種のエラー切手を選んで貼ったのです。

2パイス刷色エラーは、Printing No.1の最終印刷で出現したもので、1945年にカトマンズ局内で集中使用されていますから、それ以前に収集用に市場に出たものを購入して、後年(画像では日付が読めない)使用したものと思われます。こうした理屈が合わないネパール関係のフィラテリックカバーは、欧米人によって多く作られているので注意が必要です。”

ネパールとチベットの間に条約はありません。ネパールは、1959年にUPUに加盟するまでは、基本的にネパール切手を貼付して外国郵便は出せませんでした。古くは、インドが在カトマンズ局を開局していたので、そこからインド切手を貼って差し出していたのです。

そうした不便が解消されたのは、1937年にネパールとインドの間で2国間条約が結ばれ、ネパール切手がインド限定で通用可能になってからです。そして、この条約を適用する形で、インド郵政が持っていたチベットへの郵便線路を利用することが可能になったのです。カバーを見ただけでは、ネパール郵政とチベット郵政が直接的に郵便交換をしていたように見えますが、実は違うのです。逓送は、ネパール郵政→インド郵政→チベット郵政となります。”

との事です、ありがとうございました。

以上です。下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問等有る方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。

 

 

外国切手研究会 第13回Zoom例会レポート

2020718日 2000PM – 22:25PM開催『外国切手研究会 第13Zoom例会』のレポートです。参加者13人中7人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)前回発表のあった英領ヘルゴランド島切手について詳しい解説、伝統的にドイツの島で、1814年ナポレオン戦争で英国所有に、1890年にヘルゴランド=ザンジバル条約で交換されドイツ帝国領となる、第2次世界大戦で英国に爆撃されドイツ軍は撤退、1952年に当時の西ドイツに返還される、ミッヘルではジャーマンスティツの扱いだが、1867-1890年に英領として19種の切手が発行された。

英領ヘルゴランド島切手の特徴として、ジュリアスゴルドナーというハンブルグ19世紀の切手商(現代のお土産屋さんのような感じと思われる)が1875年ヘリゴランド郵政より当時使われなくなっていた切手をお土産として販売する為、オリジナルを製造したベルリンの印刷所で同一原版を用いてリプリントを製造買取した、後には印刷原版を買取り自身で発注製造が続けられた、1880年代には使用停止になった低額切手の印刷原版も買取り、さらには既に使われなくなっていたヘリゴランド郵便局初期の消印も買取り、リプリント販売と共に過去の日付に遡った押印サービスも行っていた。

以上のような経緯からこれらの切手には、1)オリジナル切手の未使用、2)オリジナル切手の本物の使用済とカバー、3)オリジナル切手の偽消しとカバー、4)リプリントの未使用、5)リプリントの偽消しとカバー、が存在する事になりそれらの判別が必要になる。

但し19種類の内リプリントされたのは12種類であり、リプリントされなかった7種類の未使用について判別は比較的容易である。リプリントは3箇所で印刷製造され、ベルリンリプリント、ライプチヒリプリント、シュロットケリプリントが存在する、それぞれに特徴が有り本物とこれらリプリントとの判別は可能である、専門家は未使用についてはシェードを重視して分類しているとの事。

使用済みに関しては本物と偽消しの判別は非常に難しく、使用済みやカバーは鑑定書付きでないと購入を躊躇う物も多い。

英領ヘルゴランド島切手に関しては、以下のリンクより御本人が作品形式で分かりやすく詳しい解説をされています、是非御参照下さい。

http://www.stampedia.net/stamp/exhibition/207/ja

 

2人目)モザンピーク官製ハガキの使用例、ロランスマルコス印、近隣都市トランスバールダーバン行、前回他の方の紹介されたハガキ同様表に着印が押されている、この辺りこの時期はそれが普通だったのかもしれない、要検証。

ネパール切手とチベット切手の混貼カバーについて、裏面にもネパール切手貼、ネパール切手はセカンドシリーズの切手だがこのシリーズは目打有の為、表面の4アンナ切手は無目打エラー?裏面の2アンナ切手は本来の色はブラウンの為刷色エラー?と思われるとの事、1949年ネパールラリトプール発チベットパリジャン?行、非常に興味深いカバーだが発表者参加者共にカバーの詳細は分からず、是非有識者の見解をお待ちしております。

3人目)前回モザンピークカンパニー切手の続報、モザンピークカンパニーの切手の消印は首都ベイラーしか無いのでは?と発表したが、幾つか他局の消印が見つかった為追加発表、1つ目)像が向き合う紋章シリーズに押された1906年3月18日マロメウ消(ベイラーより北の都市)、2つ目)同国官製ハガキに1906年4月6日マセゲウス消ドイツクランペンゲルグ同年4月30日転送ヘルシンガー行同年51日着、当時の官製ハガキは表面に写真やイラストが印刷されている物が多くて興味深い。

次の20レイス官製ハガキは1904619日ベイラー消だが、15レイス切手が加貼されたドイツ行、表面にポルトガル本国の王宮が描かれている、上部に経由地も手書され左側にドイツ東アフリカラインの消印が押されて航路等も推測出来る為、一枚のハガキから多くの情報を楽しめる。

前回他の方より発表のハワイ王国1862年発行数字切手2セント(スコットNo.16)オンピース切手について画像よりプレートが判明した様、この切手はプレート3-C、タイプ8、ポジション8、ホノルル消、専門家の氏によると外枠の各コーナーギャップ等から調べる事が出きたとの事。

現在スペインの切手商で8月迄の期限で即売されているスイス不足料切手ファーストシリーズが貼られているカバーを3通紹介、ドイツ発が2通アメリカ発が1通で共に例会参加者の収集範囲の為、興味あるマテリアルとの事。

前回に続きハワイ王国クラッシックコレクションより、1864年発行数字切手2セント(スコットNo.2420枚シート専門コレクションを紹介、この切手はシートを真ん中で分割された10枚単位になっている物が普通で(無論それらも希少)、このように20枚シートで残されている物は大変少なく今迄2点しか存在が確認されていなかった、その内の1点は有名な収集家フエラーリがかって所有していた物、今回発表の3点目は最近発表されて購入したとの事、他にスコットNo.25切手も20枚シート(現存4点)をお持ちとの事で、福眼ながらハワイ王国切手コレクションは是非リアル例会でも拝見させて頂きたいと多くの声が上がりました。

4人目)前々回発表のマルタ騎士団に続き、領土を持たない切手発行体に色々と興味を持った事からポーランド亡命政府の切手についての郵趣書籍を注文したとの事、1939年ドイツの侵攻によりポーランドは陥落してしまうがポーランド海軍は逃げおうせ、最終的にイギリスロンドンで樹立した亡命政府は切手を発行した、イギリスの主権を犯さない様ポーランド船籍の軍艦や商船で運ぶ郵便物で実際に使用された切手との事で、その宛先はイギリス他に友好的な国や中立的な国との事、未使用切手は比較的残されており、インターネットオークションで見かけるカバーの大半もフィラテリックな物だが書籍が到着次第勉強したいとの事、コメントとしてこの書籍は第一人者が書かれた非常に良い物とのアドバイス。

5人目)アメリカ普通切手1870年シリーズコレクションの紹介、1869年シリーズは不人気で1年余りしか製造されなかったがこのシリーズは約20年に渡り製造された、1リーフ目はプレートプルーフやカラートライアルプルーフ、再彫刻等のブロックを整理した物、2リーフ目1セントフランクリンで印刷物や市内郵便用の切手を分類したもの、製造会社が初期はナショナルバンクノート社、中期はコンチネンタルバンクノート社、後期はアメリカンバンクノート社製造に分けられる、初期のものにはグリルという消印を消去しにくくなるよう紙に凹凸の加工をされた物も有る、それぞれの原版は引継がれたがコンチネンタルバンクノート社やアメリカンバンクノート社はそれぞれシークレットマークを入れて印刷製造した事と用紙の違いでそれぞれ分類が可能、消印やシェード、紙質の違い等で分類を楽しめる、3リーフ目3セントワシントンは書状基本料金の切手で1セントの分類とほぼ同じ3社で印刷製造された、この切手は10億枚以上発行されたので貫禄が有るにも関わらず使用済は安価で楽しめる。

蛇足として以前このシリーズをJAPEX切手展に出品した時、構成方針が当時の日本の小判切手的な展開だと審査員よりアドバイスを頂いた事も有ったが、その後特に変更はしていないとの事です、コメントとして自分で楽しむには良いのでは、又消印が同年代の日本の小判切手に押されているのに近い物が多く面白く、過去の郵趣の裏表紙(19811月号と判明)にも両国の使用済切手が取り上げられた事も有り懐かしいと。

6人目)旧中国切手、40分貼1933216日上海発ドイツハンブルグ行重量便パックボーカバーについて、コンテブェルデという船籍がカバーに手書きされ消印のC欄も同じくコンテブェルデだが、A欄がロイドトリエスティーノという船を所有している社名になっている面白い物、このコンテブェルデという船は日本にも深く関わっており、1932年極東航路に就任したが1937年香港で台風により走錨に合い日本郵船の浅間丸と接触事故を起こし座礁してしまう、修理完了後航路に復帰するが1940年頃欧州で戦争が始まった為に帰れなくなる、上海にそのまま停泊していた所旧日本軍が目を付け前記の浅間丸と共に難民交換船としてロレンスマルケス迄1度だけ航海する、その後再び上海で停泊していた所又も旧日本軍が目を付け、輸送船として利用する為に寿丸と改名改装したが1944年頃空襲により沈没、戦後引き揚げられスクラップなる運命を辿った船舶。

当時の上海の新聞によるとロイドトリエスティーノ社の告知が有り、その欧州航路郵便の告知と宣伝を見た差出人がこのカバーを作ったのではないかと思われるとの事。

7人目)前回紹介の蘭印カバーについて自分で調べた仮の結論、19331227日バタビア(オランダ領東インド)発アムステルダム(本国)行の「ペリカン」(アムステルダムバタビア路線で使われたオランダ航空使用の旅客機の名称)に搭載された特別新年フライトカバーでは?でもオランダでは新年よりクリスマスを重視するのでは?とさらに調べた所、193312月「ペリカン」がバタビアへの特別なクリスマスメール飛行に使用され往復完了された記事を見つけた事から「特別クリスマスフライトカバーの復路」ではないか?

郵便料金に関して、オランダ領東インド発本国行封書=30c+12 1/2c=航空料金+封書料金と仮定、ネット上で色々なキーワードを使いカバーの画像を検索した所、全く同じ料金形態のカバーは見つからなかったがebayで同年代同路線のカバーを検索した所同様の物が5通程見つかった、料金の高いカバーも見つけたが重量便ではないかと、引き続き機会があれば調べて行きたい。

某オークションで最近落札した、ドイツ1920-1948年使用済み2000枚パケットについて、長期間楽しめると思い購入、細かい分類はまだ初めてないがアドバイスやヒントが有れば欲しい。

アドバイスその1)この時期のドイツ切手は色々な国が混じっている為先ずはそこを分類する必要が有る、画像から見る限り本国、占領地、戦後フレンチゾーン、前後ソビエトゾーン、ボヘミアモラビア、ウクライナ、ヒトラー切手でも加刷による占領地切手等々、その2)ドイツは物が豊富に有る上カバーも安い為ここも楽しめる、その3)分類にはやはりミッヘルカタログが必要だが、専門カタログ、スタンダードカタログ、ジュニアカタログの3種類が有る、ジュニアカタログとは日本のさくらカタログの様な物でありアマゾンでも安価で購入可能、その4)この時期の特徴として、本国や占領地等国名表記がそれぞれ違う為、カタログを使わなくても大きな分類が可能との事。

1人目その2)現在開催中の某オークション、2020年夏の文献セールにミッヘルジュニアカタログが出品されています、参考にして下さいとの事です。

亡命政府切手の話題として、少し前第13回某オークションに1915年発行ベルギー亡命政府のカバーが出品落札されていたとの事、こちらも参考にして下さいとの事です。

以上です。今回も熱気の有る発表ばかりでした。又ネパールチベット混貼りカバーについては是非有識者の見解をお待ちしております。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問等有る方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。

外国切手研究会 第12回Zoom例会レポート

2020711日 2000PM – 21:30PM開催『外国切手研究会 第12Zoom例会』のレポートです。参加者11人中5人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)前回亡命政権切手の質疑応答の追加情報、チベット亡命政府が1972年と1974年に発行した切手について実逓便は無い模様とコメントしたがFDCは存在するとの情報。

切手収集歴の自己紹介、1965年生まれで少年時代切手といえば10円松と20円鹿しか知らない中、郵便局で見た1975年りんご100年記念切手発行発売告知の紙を見て興味を持ち日本切手の収集を始めた、そんな中でも1965年国際文通週間切手が自分の誕生日発行の為特に思い入れが有る、地元の郵趣会に参加し始め、そこの貼込帳からハンガリー切手を安価に入手したのが外国切手収集の始まり、中学生になりハンガリー切手の恩師が残念ながら亡くなった事とカタログも無かった事もあり、比較的安価でカタログも有る新中国にシフトして行き数年後カタログコレクションをほぼ完集する、その後は暫く次のテーマを色々探す物の今一つ自分に合うのが見つからずにいたが結局時代を遡る事となり旧中国をメインテーマとする、当時上京していた事もあり主に田端スタンプと中川スタンプに通い両店主にはお世話になる、もう一軒の浅岡スタンプでは自分の希望する郵趣知識は得られなかったが中国切手部会を紹介され、初めて郵趣仲間を得た事も有り現在の自分に至るとの事。

2人目)イギリス使用済パケット870枚入りを最近購入、マーチンシリーズを集めたいと思いほぼ完集出来るかと分類したがマーチンシリーズは半分以下の枚数で大型高額切手も入っておらず残念、改めてカタログを見て整理した所結構やりがいが有りそうなシリーズと改めて思った。

本日手に入れた蘭印カバーについて、実逓カバーを集めたくて購入したが実逓か記念品か分からない、19331220日現バンドン近のチマヒ消、同年1227日バタビア中央で航空印が押され裏面に同年1230日アムステルダム着印、質疑応答から本国行実逓カバーには間違いない無いがFFCの可能性も、3枚の切手で航空切手だけバダビア中央消の意味は分からず航空料金等を調べて見る必要は有る。

3人目)ポルトガル領モザンピーク(アフリカ)のロランスマルケス(現首都マフト旧称)都市切手のカバーの紹介、切手自体は1893年より1921年頃迄使用例が有る、1通目郵便電報公社のコーナーカード入り封筒使用の本国ポルト行書留カバーで460レイス分の切手貼、1915118日モザンピークカンパニー首都ベイラー消、裏面にリスボンの中継印、2通目ドイツライツリッヒ行書留カバーで450レイス分の切手貼、1901511日消イタリアナポリ経由、3通目ハガキと切手自体はモザンピークの物だがロランスマルケスから本国リスボン行書留ハガキ、189719日消、本国同年312日の着印有、10レイスハガキに書留料金50レイス分の切手が加貼されたと思われる。

いずれも現在スペインの切手商で即売されている物、使用済切手自体は比較的安価だが状態の良いカバーはアフリカ物という事も有り貴重でそれなりの値段との事。

このようにモザンピークとしての切手が有りながら同国で都市切手を発行したケースとして、前回紹介のモザンピークカンパニー(ベイラー)、今回紹介のロランスマルケス、ケリマーン、インハンバーンが有り何も比較的大きな港町、これらの詳しい発行理由は分からないが通貨単位も同じで他都市での書留使用例が有る事から持込分の相互使用も可能だったと思われる。

ハワイ王国クラッシックコレクションの紹介、1862年発行数字切手2セント(スコットNo.16)の専門分類コレクションで単片の方はプレート3、Fタイプポジション9Gタイプポジション9の物、1枚目はオリジナル、2枚目3枚目は同一切手ながら印刷面が欠けたバラエテイで4枚目は印刷面がリストアされた物、これらが同一線上に並べられた迫力のコレクション、特に3枚目のバラエテイは現存報告1点と言われている、1枚目は遷都前の首都ラハイナ消、2枚目はホノルル消、3枚目もラハイナ消だがインクがブルーの物、4枚目は未使用。カバーはプレート3、Fタイプポジション6切手貼、186372日ラハイナ消ホノルル行、いずれも著名コレクションからの物でプロブナンスや切手戸籍も記載。

1853年キングカメハメハ3世切手のオフィシャルリプリントコレクションの紹介、1899年にリプリントされた物で5セントの方はオリジナルカラーはブルーだがこれはオレンジレッドで印刷されたカラートライアルの様になっている、現存3点の内の1点でダイナンバーC-21713セントの方はオリジナルに近い色で印刷されている、現存4点の内の1点でダイナンバーC-218、いずれも大変貴重な物。

4人目)同じくハワイ王国、1862年発行数字切手2セント(スコットNo.16)オンピースの紹介、専門的にやっていないので詳細は調べていないとの事だが、専門収集家の前氏によるとタイプ8、ポジション8、ホノルル消でマージンも広く良い品物、後はプレートを調べてみると良いとのアドバイスをされてました。

ヘルゴランドコレクションの紹介、1881年3月28日同地発ドイツブレーメン行カバー、裏面に翌日の到着印が有り地理的にも近かった為と思われる、リーフの方は単片未使用コレクションだが、この切手は払い下げられた原版を用いてのリプリントが有り、その見分けをする為にカバーならオリジナルと思い参考にしたが今一つ分からないとの事、この切手に詳しい某氏のアドバイスによるとミッヘルカタログを参考にすればリプリントされていない切手も有り、それに関してはオリジナルと判断しても良いのだが、切手の原版と共に印鑑の方も払い下げられハンブルグのお土産屋さんが所有していた事も有って、カバーならオリジナルとは必ずしも言えない為に鑑定書に頼るのも一つの手との意見。詳しくは次回以降、作品を使って解説して頂けるとの事。

5人目)前々回紹介されていた、スイスのハマーオークションに出品されていた30サンチーム不足料金切手貼りカバーの件ですが、事前入札が出来なかった為オンラインビットで無事入札落札出来ましたとの報告です。

2人目その2)カバーの郵便料金の調べ方について皆さんはどうされているかという質問、解答例としてはその国の専門カタログに載ってるのならそれを利用する、ドイツならミッヘルなど、旧中国に関する意見として、その情報が正しいとも限らない上に中国本土で詳しい情報を持っている方が居られても今の体制では公開して貰えないので諦めて推測する、台湾の方の情報を利用させて頂く、別の回答例として本国の専門カタログでも郵便料金が掲載されているとは限らない上、最近の状況では文献も余り出版されていないと思われるので、専門家が作成したコレクションの記載情報を参考にする、外国の郵趣会が作っているHPに詳細な記述がある場合も有るのでそれらを利用させて頂く等の意見が有りました。

以上です。今回はハワイ王国のコレクションが圧巻でした。日本では見る機会が少ない切手で詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問等有る方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。

外国切手研究会 第11回Zoom例会レポート

202074日 2000PM – 22:30PM開催『外国切手研究会 第11Zoom例会』のレポートです。参加者13人中10人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)中国孫文切手貼り蘭印行カバー、1通目1940年北京発ジャワ行、2通目1941年上海発パルスワン行、共に船便だが検閲の違いで逓送ルートの違いが分かる上、当時それぞれの都市を支配していた勢力の考え方の違いから同一条件ながら片方は不足料金が発生したカバー、3通目1945年広東省発バタビア行カバー。

2人目)蘭印ファーストイッシューコレクション、1864年キングウイレム3世、本国では横向き図案だがこちらはほぼ正面の図案、本国製造の凹版印刷で切手10×10100面シート、本国と違いすかし無し、専門家によるとプレーテイングも可能との事、1868年には目打入り切手が発行、消印も地名入りと無しが有る。貴重なカバーも紹介(華僑の方の手紙と思われる)。

1870年セカンドイッシューのトライアルカラープルーフとコレクション、凸版印刷で図案のタイプ違いや目打ち違いのバラエテイが有る。

蘭印初期コレクターとして世界的に有名なテイ氏がおられ、バンドン国際展2017年でコートオブオナー展示あり、写真集も出版されている(紹介の某氏も所有)。

3人目)オランダ本国切手帳コレクション、スコットカタログ記載の目打種別についての質問等、回答例として切手帳に関してはミッヘルカタログがほぼすべての種別や額面構成パターンの詳細な記述や図版が有り、ドイツ語が分からなくても参考になるとこの事。

切手のロット入手の質問、回答例として使用済に関しては完セット以外は後に欠けている物の入手が難しい事が有りお勧めしにくい、未使用に関しては高い物がバラ売りされている事も有り値段次第との事。

オランダ専門カタログを日本での入手に関して質問等。

4人目)ポルトガル領モザンピークカンパニー(アフリカ)のコレクション、1911年発行の2匹の像が向き有う図案、加刷違いで2種類のタイプが有る、デットカントリーで不足料切手を入れても100種余りで比較的安価な入手が可能、首都はベイラーで使用済の多くはこの消印との事。

現地持込と思われる日本の絵葉書が使われたポルトガル本国行のユニークなハガキの紹介。

イスラエルのグラスマン氏というコレクターがスタンプレスから始めるコレクションで国際展ゴールドを受賞されているとの事。

5人目)普仏戦争時(1870-71)フランス本国よりアルザス=ロレーヌの紛争地に送られ現地でプロシアの世界初の軍事切手が貼られたカバー、アルザスのマーレンハイムに送られたがこの地はプロシア軍の占領地域だった為不足料切手扱いでこの軍事切手が貼られて配達されたと思われる、

この軍事切手の質問1これはフランス切手かプロシア切手か(答えはプロシア切手)、質問2この軍事切手は単独使用は可能だったか(答えは可能)、質問3カバーとは逆のパターンでこの切手を貼ってフランスに宛てた場合は同じく不足料金が取られたのか(答えはある時期はその可能性が有る)。

本国のモーリー専門カタログにはこの切手に関する詳細な記述が膨大に有るとの事。

6人目)2010年マルタ騎士団の切手貼カバー、切手は2007年と2009年の発行だがマルタ騎士団とは地中海に有るマルタ国とは違い、ローマにあるビルひとつの建物に存在する亡命政府扱いの国家でスコットカタログには非掲載(ミッヘルカタログには掲載)、建物は大使館扱いで観光地にもなっており切手は建物内の専用ポスト投函のみ使用可能(イタリアのポスト投函は不可)、UPUには加盟していないが郵便条約を結んでいる50の国とは郵便を送る事が可能、写真のカバーはその可能国フィリピン行カバー。

7人目)スイス切手貼パリ行き絵葉書について、1900年第2次ボーア戦争時のハガキで裏面はトランスバール共和国初代大統領クルーガー(クルーガー金貨で有名な人物)支持の署名がされた物で当時フランスパリに事務局が在った、同様のハガキはドイツ発も有る様、同共和国は2度のボーア戦争で英国と戦うも最終的に1910年南アフリカ連邦に組み込まれる。

8人目)プロシア切手ラストデーカバーについて、プロシアは他国に占領等された訳ではないが同国が中心になって1861年北ドイツ郵便連合が発足した為、プロシア切手は使用禁止にして共通切手に切り替えた為。

郵便連合発足時には北部と南部で通貨単位が2種類有った為、2種類の額面で色が同じ物同士でほぼ同一貨幣価値の切手が発行されている、ファーストイッシューはルレットで1868年セカンドイッシューは通常の目打入り。

他に公用切手や占領地切手が有り、ドイツ帝国の誕生は1872年であり当時は郵便業務だけの連合で国としてはそれぞれ存在しており、この占領地切手は前記の普仏戦争時(1870-71)に北ドイツ郵便連合のプロシア軍がアルザス=ロレーヌ地域で発行したもの、北ドイツ郵便連合の2つの通貨単位とこの地域の通貨単位が全然違う為本国から切手を持込めなかった為にこの切手は発行された、この切手は無論同地域内と北ドイツ郵便連合地域宛ては使用可能だが、この紛争を支持しない地域では切手として認められなかった場合もある。又この中で一枚だけ未使用の現存数が約10枚と言われる希少な切手も有る。

他に19世紀に発行された占領地切手として南米チリ、ペルー、ボリビアが戦った太平洋戦争(硝石戦争)時にチリがペルーで発行した物が有る。

7人目その2)トランスバール初期切手コレクション、1896年発行でこの時期はゴールドラッシュで鉱物資源が注目された為に第2次ボーア戦争に繋がったと思われる。

9人目)1933年ルーマニア発ツェッペリンカバーブラジル行、フィラテリック物だかカシエと中継印から詳しい航路がよく分かる、10日程で到着しているが当時ルーマニアブカレストはツェッペリンの航路に入って無い為ドイツに持ち込んで発送された物と思われる、基本的に飛行船は大きな湖が無いと寄港出来ない為で、海は波の影響が有る為不可との事。193356日中継印のフリードリフィスハーケンはそのツェッペリンを開発した都市との事。

10人目)アメリカ海軍艦印の紹介、昔の郵趣で魚木先生が説明されていた事も有りアメリカ部会オークションから20通程入手した物だが添付されていた資料より簡単に分類整理が出来る、全部の軍艦に郵便局が有る訳でも無く有っても消印だけというのも有ると思われるが、米海軍艦種類の多さに驚かされた。

以前のJPSオークションでまとまったアメリカ海軍艦印コレクションが落札されたとこの事、コレクター下見をせず安価で入手されたがA4ファイル約50冊分でダンボール箱2個届いたとの事。

最後に例会員より皆様へ連絡が3件有りました。

1件目)912日(土曜日)18時より、AE外国切手大阪例会を梅田生涯学習センターにて開催予定です。詳細は開催が近くなったらまた会員の方にメーリングリストで連絡しますとの事。このような状況ですが皆様の参加をお待ちしております。

2件目)74日より同30日迄、本会員の方が所属されているJPS絵画切手研究会では「絵画切手バーチャル店2020」を開催中との事です。多くの方のアクセスをお待ちしております。

http://philatelic-art.com

3件目)711日(土曜日)1330分より、第14回スタンペディアオークションが開催されます。全日展中止に伴い会場が綿商会館に変更されております。事前入札は勿論、コロナ対策の上多くの方の来場と御入札をお待ちしております。下記画像はクリックして頂く事で大きな画像を見て頂けます。

http://auction.stampedia.net

集まれ!南方占領地マライ切手コレクター 第2回Zoom例会レポート

2020年6月24日 9:00PM~11:00PM 開催の『集まれ!南方占領地マライ切手コレクター 第2回zoom例会』のレポートです。

参加者は8人で、会の名称に関わらず、南方切手全域について様々な話題が上がり大変にぎわいました。

以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。

1)マライ 漢字加刷した書留封皮に正刷切手8c分を張り付けたもの
書留封皮の実逓便2通でした。書留封皮の使用済みは総じて高値で取引されています。

2)マライ タイのセント切手の目打ちエラー
新発見の目打ちエラーです。ebayにて25万円で落札されたそうです。
紙が折れた状態で目打ち作業を行い、最後にハサミで切った耳紙が裏に張り付いているのでは、という意見が出ました。

3)北ボルネオ 風景切手に前田島消印のオンピース
偽造の多い消印ですが、真正品であろうとのことでした。
年号の活字が右寄りにずれているのはバラエティではないかとの意見が出ました。

4)マライ 単枠軍政印加刷の8枚ブロック
単枠軍政印加刷の8枚ブロックでした。左上とその右下の切手のみ、傾いた加刷のなされたブロック。印はすべてT9茶です。

5)フィリピン 2セント正刷ハガキに正刷1c加貼のオンピース
フィリピンのIloiloから日本の静岡浜松宛てのハガキ…の切り抜き。Manilaでない、地方局から日本宛ての実逓便はかなり少ないため、貴重です。

6)マライ 切手のロット
主にマライ切手のロットで、砂川印から、軍政部単枠印から漢字加刷、さらにはカンチャナブリのオンピースまで含まれたロットでした。
例会の同時刻に開催されていたオークションのロットでしたが、終値は90万円とお値段も立派なロットでした。

7)スマトラ パレンバンIPL加刷
スマトラのパレンバンIPL加刷(枠無し)の分類についてでした。
参加者の一人によるとこの加刷は大型小型それぞれ9種類ずつに分類できるのでは?とのことで、他のパレンバン加刷のIPL枠付き加刷や大日本枠付き切手についても分類中とのことです。

8)フィリピン 郵趣会のハガキ通信
戦時中のフィリピン郵趣会が会員に向けて送っていたハガキ通信について。フィリピンに強い会員が当時の郵趣状況がつぶさに分かる資料として整理中とのことです。近々発表の予定とのことです。

9)マライ ケランタンの抹消切手 2枚
1枚目はケランタンの抹消40cに奇妙な消印があるもの。
発売はケランタン州と昭南とクアラルンプールなので、消印はいずれにも該当せず、偽物ではないかとのことでした。
また、2枚目は抹消8cにケランタンらしき消印でしたが、印が不鮮明であり、真偽不明でした。

10)北ボルネオ ブルネイ8c灰切手
ブルネイ灰色8cに青色加刷したものでしたが、加刷が偽でした。

11)マライ 漢字セランゴール3c
マライの漢字加刷で、セランゴール3cに裏うつりのあるものの発表でした。さらに濃いものがある、とのことです。

12)マライ ローマ字、漢字加刷の100枚束
まさかの南方切手の100枚束を参加者が発表しました。

13)マライ セランゴール漢字加刷の偽造品
マライの漢字加刷で、セランゴール6c/5cの逆6加刷にも偽造品があるとの発表でした。漢字が小さいことから見分けができるとのことです。

14)マライ 単枠軍政印の切手帳
日本軍占領初期に押収した、マライの切手帳に単枠軍政印を押したものが発表されました。残念ながら単片では区別不可能とのことで、完全品であることが望まれます。

15)スマトラ 新発見の加刷
蘭印の数字5c切手にタイプライター?で大日本加刷の発表がありました。新発見です。
消印は東海岸州のテビチンギデリでした。

16)海軍占領地域 サマリンダ錨の封緘ハガキへの加刷
蘭印の封緘7.5cハガキにサマリンダ錨の加刷がなされたものの発表がありました。残念ながらカットではありますが、こちらも新発見です。

17)北ボルネオ サラワク葉書に昭和切手貼りの書留ハガキ
サラワク4cハガキに一行加刷したものに、金剛山7銭と明治神宮8銭を貼ってミリ局で引き受けられたものです。フィラテリックカバーですが、兄弟カバーが存在し10通ほど存在するであろうとのことでした。

18)マライ PENANG加刷のNANG欠けブロック貼り封筒
マライのPENANG加刷2cの大ブロック他が貼られた封筒でした。この切手にのみ存在するNANG欠けも含まれた圧巻のカバーでした。

19)ジャワ 速達ハガキ
ジャワの正刷20c,40c貼りの速達ハガキでした。戦後使用でしたが、ジャワは速達自体が少なめなため、貴重であろうとのことです。

20)北ボルネオ、南ボルネオ宛てハガキ
台湾発バリックパパン宛てハガキと、久留米発クチン宛てハガキの発表でした。日本から南方宛ての2通で珍しいものです。

21)フィリピン ミンダナオゲリラ切手のカバー
2通が海外オークションに出品していたとの情報です。
過去に3枚貼り封筒が日本にあったとの話ですが、現在の行方は分かっておりません…

話題は主に以上でした。また、会員の執筆した新刊『南方占領地マライ切手カタログ』の書評が『郵趣』に掲載されます。是非ともお読みいただき、南方占領地切手に興味を抱いた方は『南方占領地マライ切手カタログ』をお買い求めください!!

以下は上記マテリアルの画像(一部)です。(順番に1,1,2,3,4,5,7,17,18,19,20の画像です)

外国切手研究会 第10回Zoom例会レポート

2020年6月27日 20:00PM – 22:20PM開催『外国切手研究会 第10回Zoom例会』のレポートです。参加者10人全員の発表で質疑応答が有りました。

1人目)蘭印切手収集の疑問や質問について、南方占領地収集家から見たアドバイスなど。

2人目)ブルンジの1990年代フィンランド行き外信実逓便カバー、書留は希少と思われる。

3人目)最近入手した英領バージン諸島のロット。その中の1枚の1ペニー切手の消印がどこで使われた物か文献等も調べたが分からない、偽消しや他国使用の可能性も考えられるが情報を募集中。

4人目)ポルトガル初期コレクション続編、1956-58年発行5レイス切手の専門解説、印面上の分類によりタイプXI(11)迄有り、別にシェードバラィティも有り。使用例では貴重なカバーや記番印等の解説、例)1→リスボン。

ポルトガル切手収集を始めたきっかけなど、カタログ収集から始めて日本では殆ど収集されている方がいなかった事もあり初期の部分に力を入れ始めたとの事。

スイスのハマーオークションに現在出品されているスイスの30サンチーム不足料切手貼りカバーについて、日本の田沢切手貼り、長崎発シベリア経由スイス行、最低値35スイスフランとの事。

5人目)アメリカ1869年シリーズ3セント機関車切手のカラートライアルコレクション、比較的安価で購入されたとの事ですが状態も良く貴重な物。

アメリカ南北戦争時代の南部発行セカンドイッシューのカバー、バージニア州リッチモンド消、南部アメリカ切手のカバーで消印が鮮明に読める物は少ない。

6人目)ブラジル1844年発行通称「ヤギの目」切手カバーの解説、リオデジャネイロ発リオグランデドスル行、国内陸上輸送基本料金60レイス、国内海上輸送基本料金120レイスで解説のカバーは海上輸送(SHIP印)2倍重量便で240レイス分貼り、当時は道や交通が整備されておらず海上輸送が速達のような扱いで有ったと思われる。

1850年発行通称「ネコの目」切手カバーの解説、リオデジャネイロ発フランスボルドー行外信カバーでファンシーキャンセレーション、180レイス分の切手が貼られている料金については調査中で情報も募集中。60レイス一枚貼り国内陸上輸送基本料金貼りカバーの方は日付が手書き。

1861年発行切手カバーの解説、リオデジャネイロ発イタリアジェノバ行外信カバー、430レイス外信基本料金貼。

上記「ヤギの目」と「ネコの目」切手使用済みブロックコレクション。

7人目)オーストリア軍事郵便スタンプレスカバー(官製ハガキと絵葉書)について、前々回の例会で教えて頂いたサイトから調べて整理したリーフの解説、但し消印上の番号でまだ分からない事が有り、郵便番号?部隊番号?地名番号? 消印のタイプも多く有りハガキ表面に押されている色々な消印もさらに調べたいとの事。

8人目)日本発アメリカ行外信便カバーを例にした不足料郵便料金の計算と運用についての解説、UPUルールによるUPUフラン、サンチームという仮想上の通貨単位で発信国が不足金額をまず表示、到着国がUPUフラン、サンチームの不足金額を自国の通貨単位に変換した上で配達郵便局が不足料切手を貼って配達するとの事。

日本発オランダ行外信便カバーの例について、重量便書留郵便物で発信時郵便料金不足は無く、到着時相手国のルール上で内容物に対して関税が発生した為に不足料切手25セントとレベニュー切手5セントが貼られ受人より徴収されたカバー。

9人目)ロシア1934年発行の飛行船切手について、デザインが気に入って欲しいと思った切手だが日本では入手困難で有っても高価。外国のインターネットオークションで使用済を比較的安価に入手、それらを使えば日本では入手の難しい切手も世界中の出品者から探す事が可能との事。

8人目その2)蘭印1934年シリーズについて、東洋一の印刷所と言われたジャワコルフ印刷所製造、切手は精巧だが耳紙に数字等が入っているバラェティや未裁断シートも有り楽しめる。使われたエリアも広範囲の為使用例も豊富。

他の方より注意点として、このシリーズは水剥がしをすると表面の印刷も流れてしまうので不可、オンカバーやオンピース、ネット上での透かし有り無し(値段も違う)の見分け方は上部目打ちの山の数で分かる、パプアニューギニアの使用例も有りそれらは高価との事。

3人目その2)日本の外信用絵葉書のオランダ切手貼り使用例について、19021215日シンガポールでのスタンプが中継印?として押されているが詳細が分からず情報を募集中。

1941年オランダ発日本行外信カバー。

1948年オランダ切手とインドネシア切手混貼り戦後使用カバー。

10人目)チェコ1918年プラハ城切手について、日本のオークションでの入手だが出品者はプラハにビジネスで在住時に現地の切手商より購入した物で貴重なアーカイブ、エッセイ、プルーフ等も有り製造面のバラェティも豊富に含まれているコレクション。以前は比較的安価だったシリーズだが発行より100年が過ぎた現在では次第に入手も難しくなり価格も上昇中との事。

以上です。 今回は蘭印の話題が豊富でした。例会内容に興味が有る方や御質問等有る方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。下記画像はクリックして頂く事で大きな画像を見て頂けます。