2020年8月15日 20:00PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第17回Zoom例会』のレポートです。参加者12人中7人の発表で質疑応答が有りました。
1人目)第15回例会で紹介のイギリス民間業者が発行したストライキ郵便切手カバーで、受取人のMr Hiroshi Wada とは、郵趣復刻版で偶然見つけた1949年3月号の裏表紙広告に載っている切手商ではないか?という話、ちなみに復刻版は全部で7冊出版されていて第1号に載ってます、某オークションでもよく出品されています。
2人目)
世界的珍品として有名なハワイ王国クラッシック宣教師切手につい
ポルトガルセレス切手について、1926年発行ロンドン印刷(
3人目)アメリカ1851年シリーズから3セント切手コレクションの紹介、シェードと印刷版のタイプ違いが分類が出来る、無目打の発行枚数は約3億6千万枚、2つのタイプと9の実用版が使われた。
1857年発行の目打有の方は発行枚数6億枚以上、4つのタイプと27の実用版が使われた、版番号はのちに右下の耳紙に印刷される様になった、基本的にタイプと実用版の関連性は無く、版の中に色々なタイプが混ざっているのも有れば、全て同じタイプの物も有るとの事です。
4人目)第15回例会で少し話の出た、某オークションで落札したイギリス民間業者発行ストライキ郵便切手コレクションの紹介、ローランド・ヒル図案のセット、それらにアポロ14号の記念文字を加刷したもの、小包配送用だがなぜか低額面連刷のもの、フランス持込カナダ宛カバー、シンデレラ切手と呼ばれる切手に似せたラベルに加刷したもの、日本切手やベルギー切手との混貼カバー、ロンドン宛実逓FDC、フランス持込フランス国内便カバー、1971年通貨制度変更を意識したような数字図案のもの、珍しく洗礼された図案のもの、どこの業者か不明だが外国向け航空郵便料金表など面白いコレクションでした。
第15回例会で発表したコクサイスタンプの郵趣広告記事から、英国郵便のストライキ期間は1971年1月20日から3月7日、約200の私設局に認可が与えられた、Public Mail Serviceのように60数種のセットの切手を発行した所もあるとの事です、これらのカタログや資料、他の情報をお持ちの方がおられましたら是非紹介や投稿をお待ちしております。
5人目)第14回例会で発表した、ドイツ1920-1948年使用済み2000枚パケットの経過続報、比較的図案が統一されている為、約半分の切手をカタログ等使わず分類出来た、残り半分を分類した後の楽しみを考えている最中との事です。
6人目)イギリス・1ペニーマルレディカバーの紹介、赤いマルタ十字印の押された1840年5月16日ハリファックス消の初期使用例、1840年12月2日のペニーブラックカバーの方は既に黒いマルタ十字印が押されている、ロンドン辺りでは早くも8月位から黒いマルタ十字印が使われていたらしい、ペニーブラックカバーの切手左に押されてるのはロンドンで暫定使用されていた投函ポスト印で、日本なら箱場印との事です。
7人目)スロベニア・スモールチェーンブレイカーと呼ばれるシリーズの変わったシート構成の紹介、印刷版を解説している資料からこの高額面切手は、225枚の印刷シートから分割された4種類のシートが有るのが分かる、紹介者も25枚のシートは未入手との事、何故このようなシート構成になったのかは不明。
低額面切手の印刷シートも50枚が2段と3段の物が有り、中額面切手も100枚シートと90枚シートが有る、目打に見える抜けの良いルレットや抜けが悪くてルレットに見える目打等、製造面が面白いシリーズとの事、ちなみに前シリーズのチェーンブレイカーもシート構成は色々有るのだが、人気の有る分値段も高く、製造面ならこちらのシリーズがリーズナブルに楽しめるとの事です。
今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます。例会内容に興味が有る方や御質問等有る方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。