外国切手研究会 第33回Zoom例会レポート・前編

2020125日 2000PM – 22:15PM開催『外国切手研究会 第33Zoom例会』レポート前編です。参加者12人中7人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)インドネシア独立戦争時のジャワ切手とその使用例、日本の敗戦後1945817日スカルノ大統領が独立を宣言したが、再植民地化を狙うオランダとの間で1949年迄戦争が続き、その間2つの郵政が存在する事となった。

この時期のジャワ切手は大きな分類として4つに分けられる、日本の南方占領地切手やオランダ領東インド切手を無加刷で使用した例、それら切手の国名をペンなどで消した切手、それら切手の国名抹消とインドネシア共和国名を加刷した切手、インドネシア共和国としての正刷切手は1946年に発行された。

国名の抹消にはペン以外にタイプライターで行ったもの、手押印で行ったものも有る。

プロパガンダキャンセレーションと言われている大きめの手押印、それらより小さ目の手押印でインドネシア共和国名を入れたもの。

機械加刷で台切手の国名抹消とインドネシア共和国の国名を入れた正加刷切手。

台切手のバラェティや定常変種、加刷バラエティなども紹介、バンドン・コルフ印刷所で加刷された切手は比較的精度が高く、ジャカルタで加刷された切手はその逆と言われている。

以上、正刷切手発行迄を紹介した貴重なコレクション。

2人目)以前の続編、ハワイ王国切手とアメリカ切手との書留コンビネーションカバーで、ゴシック体 TYPEⅡと呼ばれる ”REGISTERED” 印が押された希少なカバーを、発表者が確認済の4通を紹介。

1通目、1875823日ホノルル発、ゴシック体 TYPEⅡの最後期使用例、187593日サンフランシスコ中継、ニューヨーク宛。

2通目、1875225日発、ゴシック体TYPEⅡの最初期使用例、1875321日サンフランシスコ中継、通常約10日程の到着が約1ヶ月程掛かっており、船積が1本遅れて送られたと思われる。

3通目、オークション紙より抜粋、1875610日発、イギリス宛、旧ホノルルアドバタイザーコレクション。

4通目、オークション紙より抜粋の白黒画像、1875630日発、イギリス宛。

3人目)かってベトナム半島に存在(1888-1890年)したと言われるセダン王国が、1889年に発行した切手の紹介、スコットカタログには未掲載。

フランス・パリで印刷製造されたと言われている、セダン王国は国家として認められなかった為に切手としては使用出来なかった、注文元が引き取れ無かった様で製造元が資金回収の為、マーケットに流した物らしい。

最近のイギリス・ペニーブラック切手購入についての注意勧告、8枚の切手が貼られているリーフだが本物は最上段真ん中の1枚だけ、偽物は透かしが入って無いが、現物確認が出来ないインターネットオークション等では特に注意が必要との事です、最上段左の切手は1950年ロンドン切手展の記念シールをスキャンして加工した物。

前編は以上で後編に続きます。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。