外国切手研究会 第37回Zoom例会レポート・後編

202112日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第37Zoom例会』レポート後編です。参加者12人中7人の発表で質疑応答が有りました。

3人目)ハワイ王国、1893年発行暫定政府の赤色加刷切手の続きを紹介、前回のおさらいで、これら切手の発行枚数は公式記録では無く、収集家のバーズレイ氏が加刷を行なった印刷会社に直接尋ねて調査した数字で、4回行われた加刷枚数から廃棄された枚数を省いた参考枚数との事です。POST OFFICE IN PARADISE – Provisional Government Issue: Beardsley Quantity Analysis (hawaiianstamps.com)

スコットNo541セント・ブルー切手の紹介、前記サイトによると75,000枚の発行、台切手はアメリカン・バンクノート製造でシートの上下左右に銘版が有る、現地での応急的な加刷の為バラェテイが多い、2重印刷バラェテイは3つのカテゴリーに分類出来る、加刷の定常変種も存在、満足出来る使用済の入手は難しく、紹介の1枚貼島内間カバーも5通程度の確認。

紹介の田型ブロックはマウイ島カウイ消、2枚貼カバーは共に希少。

4人目)紹介者がオンライン会議でアバターとして使っている国連切手より、国際連合本部ビルについてプレゼンテーション形式で解説して頂けました。

国連発足当時、現在のマンハッタンに有る国際事務局ビルはまだ無く、国連総会は8cグリーンの切手に描かれているニューヨーク、フラッシング・メドウズの開催が多かった、最初にこの場所で開催されたのは第1回のセカンドパート、1946916日より1023日。

3回のセカンドパートと第4回はフラッシング・メドウズに加え、ニューヨーク、レイク・サクセスでも開催された、この場所の切手は無く絵ハガキと国連切手発行以前の消印。

現在の国連事務局ビルとフラッシング、レイク・サクセスの位置関係をGoogleMapで紹介。

国連総会最初の開催となる第1回のファーストパートは、3cブルーの切手に描かれているイギリス・ロンドンのセントラルホール、1946110日より214日。

1948年の第3回のファーストパートと1951年の第6回は、3c切手に描かれているフランス・パリのシャリオ宮殿で開催された。

18c切手の国連総会議場の有る国際事務局ビルは1952年に竣工された、国連本部がこの地に決まるまでは様々な議論が有り、国際連盟にアメリカが参加しなかった件からも、圧倒的国力を持つアメリカに本部を置くべきというコンセンサスは比較的早く得られたが、ニューヨークに決定する迄は更に様々な議論が有ったとの事でした。

5人目)第35回例会後編での続報、昭和2076日、朝鮮・京城より切手趣味社の吉田一郎に宛てられたハガキ裏面の文面、74日付けの新聞に戦時下の事情により、朝鮮独自の切手を差し当たって五銭十銭の2種類の切手を発売するとの速報を伝える内容の件。

日本語の新聞は見つけられなかったが、朝鮮語の新聞に記者と当時の逓信局長である伊藤氏との会談内容を見つけた、一部漢字でも記述されている。

紹介者に重要な部分を翻訳して頂いた所、「朝鮮内ノ通信業務ノ自給地セン体制ヲ絶タン為、先ズ葉書ト五銭十銭ノ切手ヲ京城デ印刷ヨシ、???売捌キ予定デアル・・・」との事です。

以上から、昭和2076日吉田一郎氏宛のハガキ内容が正しかった事を確証出来た、実際に切手が印刷されたのか、発行されずに破棄されたのか、あくまでも決定事項で印刷はされなかったのか、何処の印刷所が予定されていたのか等々、更なる発見を期待できる発表でした。

6人目)最近入手した、インドネシア・スカルノ大統領を描く未使用切手ロットの紹介、種類も多く調べている途中だが、額面改訂加刷や通貨単位が違う種類が有る事が分かる、これら切手の情報も募集中との事です。

前回発表のカバーについて、2件のコメントを頂きましたので紹介させて頂きます、ありがとうございました。

厳密にいえば「尋ね当たらず」ではなく「交付請求なし」です。一定期間に受け取りに来なかった場合です。局留の期間切れの場合や、書留便などで不在配達通知の期限が切れても受け取りに来なかった場合などによく使われます。「尋ね当たらず」は「inconnu」です。その他、「受取拒絶」は「refuse」、「demenage」は「転居」、「adresse insuffisante / inexistante」は「宛名不完全又は宛名に尋ね当たらず」、「refuse par la douane」は「税関による拒絶」などがあります。普通の郵便物は「表面に表示」だけですが、ハガキやカード形式の印刷物については「表面右半分に表示」とされています。これは現行UPU条約施行規則第19-14条8.1に書かれています。

GERMAN」はこの場合、「ドイツ語」。「GESCHÄFTLICH」は「商用」。使用言語と、商用の場合はその旨、書くように決められているからです。連合軍の検閲規則の英語Versionで紹介します。
Censorship Regulations for the Civilian Population of Germany under the Jurisdiction of Military Government.
10. Handwriting
All writing must be legible. The address, return address and language indication must either be typed or printed in block Roman capitals on the outer cover.
12. Language
The language of the communication must be printed or typed in English beneath the sender’s address.
13. Commercial communications
Commercial communications must show the word “commercial” (※
ドイツ語Versionではもちろん”Geschäftlich”) printed or typed beneath the language indication. …..

使用言語は英語の大文字で、差出人の住所の下に書くこと。商用の場合は「commercial(ドイツ語の場合は「Geschäftlich)と、使用言語表示の下に書くこと。このように定められているのです。差出人の住所は、普通は左上に書きますが、問題のカバーは住所を左下に書いています。そこで、「ドイツ語 /商用」の印は差出人の住所のすぐ下ではなく、封筒上部に押されています。

7人目)戦前の大阪毎日新聞より興味深い内容を抜粋紹介、昭和121110日号一面、上海事変中の日本軍優勢の記事と同時に、閣議申合せにより翌年度の年賀郵便を全廃、一般国民にも協力を求む内容、実際は昭和13年度用の年賀切手も発行されており使用されたが、翌年は年賀切手が発行されず、翌々年からは年賀特別郵便も廃止された。

左上の「太原城攻略」の写真説明に有る本社電送の記述は現在のFAXで、翌日の新聞に写真を掲載している事、顔写真が不鮮明なのは人物が特定出来ない様に加工している点など。

今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。

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