外国切手研究会 第44回Zoom例会レポート・後編

2021220日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第44Zoom例会』レポート後編です。参加者11人中6人の発表で質疑応答が有りました。

4人目)最初に前回紹介の中国・日本占領地域・華北のレポートで訂正が有ります、3枚目リーフ、河南省からの手紙で194178日、華南・紙店集発、アメリカ宛は、河南省・紙店集発、アメリカ宛の間違いでした、華南・モウ銀券の文字は毫銀券との事で追加説明させて頂きます。

前回の続きで中国・日本占領地域・蒙疆の紹介、現在の内モンゴル自治区辺りで特徴としては櫛型形が使われていた事、満州より持ってきたと言われているが、活字は現地調達だった為、日本では余り見かけない字体も確認出来る。

1リーフ目、基本は遊牧民地域の為、郵便を出すのは殆ど日本人で使用例も日本宛が多い。

2リーフ目、使用済1枚目の張家口と2枚目の岱岳は現在では河北省だが当時は蒙疆だった、3枚目田型使用済の張家口第一はD欄「辨」入り、日本で言えばその昔に切手も売っていたタバコ屋さんが消印を持っていた感じとの事です。

3リーフ目、大同発、兵庫県宛ハガキ、南口包頭間の鉄道郵便印使用例、路線は包頭から先も続いていたが日本軍が抑えていたのが此処迄だった、この路線便使用例は暫定的と言われており、紹介者もこの使用例以外は未見との事。

4リーフ目、1941730日、包頭発、北京宛、華北地区と違い加刷切手発行後も730日迄は無加刷切手も使用する事が出来た、これは混貼での最終日使用例、又831日迄は無加刷切手と加刷切手との交換が出来たがそれ以降、無加刷切手は無効となった。

5人目)マダガスカル英国領事館の切手を紹介、3ペンスと4ペンスだが、4ペンスの方は印刷ミスなのか数字の1が修正されて4となっている、当時のマダガスカルはフランス郵政が仕切っていた為、英国とフランスとの勢力争いが有った頃、イギリス系住民が領事館迄はこの切手を貼って送り、領事館でフランス切手に貼り換えて国外に発送する様なシステムで、その為に発行されたとの事、剥がす事が前提の為に裏糊も裏面の一部だけ引かれている。

紹介者も未見ながら、マダガスカル国内郵便の単体使用例カバーは有るとの事ですが、そのシステムの為、外国便使用例は存在しない。

製造面については用紙が2種類、押されている印影(消印では無い、消印はペン消し)が2種類、その印影の色が2種類で8パターンの分類となる、3ペンスと4ペンスは同一分類の切手だが、別タイプの切手は印影が違うパターンの切手、これら英国領事館の切手は比較的短命に終わったとの事ですが、なぜか多くの額面が発行されており、よく分からない部分も多く、非常に興味深いマテリアルでした。

6人目)フランスクラッシック・国内外切手展上位入賞歴を持つ紹介者の次回出品予定作品を解説、以前の作品はフィラテリストマガジン別冊で全リーフ紹介された事が有るが、1番切手エッセイから始まる今回の作品は冒頭1フレームの解説ながらそのボリュームは圧巻でした、春のスタンペックスジャパン2021でお披露目出来るとの事から、今回はタイトルリーフのみ紹介とさせて頂きます。

今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。