アジア国際切手展 MACAU 2018 日本からの出品作品一覧

標題の展覧会につきまして、主催者ウェブサイトに出品受理作品の一覧が公表されましたので、このうちわが国関係分を以下の通りお知らせいたします。

出品者、作品名、フレーム数の順となっています。

【伝統郵趣】

Nobuhiro SUDANI  Japan Definitives: Vocational Series  8

Tsukasa ISHIZAWA  Ryukyus 1945-52  8

Fumio YAMAZAKI  Hawaii, The Bank Note Issues  5

Takashi YOSHIDA  Kingdom of Prussia, 1850-1867  8

 

【郵便史】

Mitsuhiro OHBA  U.S. Postal Activity in China 1802-1922  5

Takashi YOSHIDA  Roman Letter Machine Cancellation  5

Sumihide ITOH  Foreign Mail in Nagasaki, Japan 1865-1905  8

Koichi SATO  British India Postal History in Hyderabad  5

Fumihisa ITO  Austrian Inflation, 1921-1925  5

Fumiaki WADA  U.S, Post office Department Official Business Air Mail 1911-45  5

 

【ステーショナリー】

Touru SAI  Postal Cards of Japan 1873-1874 Cherry Blossom Issue  5

Satoshi KOMIYAMA  Early History of Japanese International Post Cards  5

 

【テーマ】

Ryoji MURAYAMA C Slania The Greatest Engraver of the world  5

Sadanobu KITAMURA  The Rise and Fall of Hitler and Nazis Germany  5

 

【現代郵趣】

Yosuke NAITO  Postal History of Palestine 1995-2001  5

※ 文献部門は割愛しておりますので、以下の主催者ウェブサイトをご参照願います。http://www.macao2018.org.mo/eng/exhibition/AcceptedExhibits.pdf

「郵便制度史展2018」 無事閉幕

4月20-22日の3日間にわたり、郵政博物館において「特別コレクション展」として開催された、「郵便制度史展2018」(展示者=郵便制度史展2018実行委員会)は、先ほど無事閉幕しました。

今回は、浅草で開催中の「スタンプショウ2018」の参観者の方々に加えて、初日に郵政職員の方々約600名が大挙して来館されるなど、いつもにも増して参観者が多い展覧会となり、大いに盛り上がりました。

NPO法人郵趣振興協会の2018年度事業として第1号の案件でしたが、盛況裡に終了することができ、順調な滑り出しとなりました。

実行委員のみなさま、まことにお疲れ様でした。

撤去作業終了後の集合写真(郵便制度史展2018実行委員会・行徳委員長を囲んで)

 

郵便制度史展2018(4/20-22日開催) 展示作品のご紹介

「郵政博物館(東京スカイツリー・ソラマチ9F)・特別コレクション展」としての2018年度第1回目となる「郵便制度史展2018」(出展者=郵便制度史展2018実行委員会)は、来月4月20-22日の会期で開催されます。

このほど、同展の展示内容9作品38フレームの詳細が固まり、実行委員会から連絡がございましたので、さっそく以下の通りご紹介いたします。

多数の皆様のご来場をお待ち申し上げます。

※展示内容は変更されることがあります。予めご了承下さい。

作品名 郵便条例から大正初期の逓信事業:官制・管轄・局種・消印・取扱
オーナー名 片山七三雄
【概要】
1885年の内閣制度発足、1889年の大日本帝国憲法発布に伴い、各種の近代的な法律が次々と施行されていきました。逓信事業においても、1883年の郵便条例施行など、明治中期から大正初期にかけて内国郵便制度が整備されるのに合わせ、中央管理、地方管理の体制が整備されてきました。これと並行する形で、郵便局の局種や取扱事務、消印も整理統合されたのがこの時代です。
本展示では、この時期の官制・管轄・局種・消印・取扱の変遷を中心に扱うこととします。本来ならば各々個別に扱うべきですが、本展示では、これらの流れを通時的に扱うことを主眼とするため、年代順に展示いたします。
作品名 軍艦郵便
オーナー名 森下幹夫
【概要】
軍艦郵便とは、万国郵便条約に基づき外国の領海や寄港地等にある海軍艦船から本国宛てに郵便を差し出す場合(逆の場合もあり)における閉囊郵便物交換の取扱いを言います。軍艦郵便はこれまで競争展をはじめ展覧会にはあまり出品されたことがありませんでした。理由の一つに、基本的に使用例は普通通常郵便物(大半は第2種はがき)しかなく、台切手(はがき)のバラエティが乏しい上、郵便制度面で見ても大きな変遷がないことから、結果魅力的なアイテムも少なく、展示作品として地味な存在であったことが考えられます。また、展示作品とするには郵便史料以上に海軍史料に目を向ける必要があり、面倒な(裏を返せば面白い)作業が必要となります。
この展示では軍艦郵便と、そうでないものも含め2フレームで概説するもので、不十分な点が多く、一つ一つのアイテムについても、さらに調査を加える必要があります。
作品名 戦後 加算料金時期の外国宛航空郵便
オーナー名 岩崎朋之
【概要】
1920年代、外国郵便への航空扱いが開始されて以降、その料金は基本料金に航空料金が加算される、いわゆる加算航空料金の形で運用されていました。そして、開戦から戦争の激化とともに外信航空郵便は完全に途絶し、終戦後も航空郵便の再開はしばらく待たなければなりませんでした。そして、外国郵便が再開してから約1年後となる1947年8月28日に外国宛航空郵便が再開されることとなりました。その料金体系は戦前同様、基本料金に航空加算料金が加えられる加算料金制となっていましたが、戦前の、ルートや宛先国によって料金が変わる複雑な料金体系から、いくつかの地帯毎に料金が変わる地帯別料金となり、非常に簡略化され利用はし易くなりました。この加算料金時期は、インフレの悪化とも重なっていたため、短期間で幾度もの料金改定に見舞われました。戦後航空郵便再開の1947年8月から、基本料金と航空加算料金がまとめられた併合料金制となる1951年12月1日以前の4年間が、本作品の対象となる加算料金期間ですが、この間で2度の料金改定があり、3期の料金時期が存在します。本作品は期間毎に、各地帯宛の実例を種別に紹介するものです。
作品名 訴訟審判審査書類郵便
オーナー名 中村 悟
訴訟書類郵便制度開設前から昭和23年の新郵便法施行直後までのものを、審判審査書類郵便も含めてまとめました。速達便や重量便はもとより、専用封筒、郵便表示印、「訴」入りの書留番号票等のバラエティにも重点を置いています。審判審査書類郵便については材料が少ないため、フォアランナーを含め一部分にまとめて展示します。訴訟書類郵便制度は、明治24年7月1日に施行されましたが、裁判所自体は明治4年から存在しており、制度施行前の使用例(最古データは明治7年中)も訴訟書類郵便制度史上、必要です。本作品では明治8年の使用例を展示します。さらに、制度施行前の代表的なものとして、書留扱いや、普通便での通知など様々なものに留意しています。訴訟書類郵便の最初期使用例は、明治24年7月9日(制度施行9日目)ですが、本作品では、明治24年9月1日·ハ便差立(3番目に古いデータ)の使用例を展示します。また、新旧シリーズ切手の混貼使用例として、3点のみ確認している、大正白紙切手と旧大正毛紙切手の混貼使用例もお目にかけます。
作品名 第4種郵便史
オーナー名 行德國宏
【概要】
明治22年10月1日の郵便規則の改正から昭和41年7月1日に廃止されるまでの第4種郵便を5フレーム(80頁)にまとめた作品を展示します。
第4種郵便は、(1)各シリーズの低額面切手貼が多く、何らの変哲もない使用例として駄物扱いされているが、書留・速達や代金引換まで存在する、(2)同封された内容品を明確に表示しないと第1種無封郵便と区別ができないややこしさがある、という特徴があります。
各使用例には同封内容品の種類を明記しました。ご参観の皆様のご批評を頂きたいと思います。
作品名 1937年の急速郵便制度改革
オーナー名 池田健三郎
【概要】
昭和12(1937)年は、それまで取扱地域が限られていた速達郵便サービスが原則として全国にあまねく展開された、わが国郵便制度史上きわめて重要な年にあたります。従来は「別配達・速達・内国航空」の3つの急速送達制度が並存していたところを、8月16日以降は内国郵便の急速制度は事実上、「速達」に1本化されており、この日を含む昭和12年中の急速郵便制度の移ろいには目まぐるしいものがありました。
本展示ではそうした一連の流れを、実際に逓送された郵便物によって時系列的に辿っています。昭和12年の速達便など、沢山存在すると思われがちかも知れませんが、この物量とクオリティに到達するまでに30余年を要しています。
作品名 戦後の欧文櫛型印(東京・横浜)
オーナー名 石川勝己
【概要】
戦後の櫛型欧文印は、種類が多くバラバラに見えますが、形状、使用時期により約16種類位に分類できます。ここでは、東京局と横浜局を例にして、分類しています。分類記号は、C欄NIPPON表示はN、JAPAN表示はJとし、2番目に材質が金属印ものはK、ゴム製の印はGとしています。同じ表示、材質で形状が異なるものは、使用時期を順番にⅠ、Ⅱと番号を振っています。今後、この分類によりデータがまとまれば、使用時期との関係で切手により珍品ができてくるでしょう。まだ完収ではありませんが、展示させていただきます。
作品名 日本の郵便機械化―高度経済成長期以降の軌跡
オーナー名 板橋祐己
【概要】
本作は「日本の郵便機械化」を郵便史作品としてまとめたものです(一部に競争展示での使用には相応しくない材料を含みます)。第1フレームでは日本の郵便機械化が本格化していった過程を、世界的な郵便機械化の潮流とともに、郵便機械化企画室に深く関連するマテリアルなどで再構成しています。第2フレームでは発光検知の悲劇と色検知方式の採用を、第3フレームで郵便番号制の歩みについて展開しています。もっとも、例えば郵便番号宣伝キャンペーン切手が色検知方式と郵便番号周知の2つの要素を併せ持っているように、郵便機械化関連の郵趣材料は複層的なものが多くなっています。本展示においても、各テーマ群の重なり合いが生じてしまうのですが、概ね時系列的となる配置を試みています。
作品名 簡易書留郵便
オーナー名 町屋安男
【概要】
簡易書留郵便は、昭和41年7月1日の郵便改革時に一般書留郵便制度の合理化として新設されました。一般書留郵便は、郵便物の引受から配達までの前送達経路を記録し、万一途中で紛失・破損した場合は差出人の申し出た損害要償額の範囲内で、その実損額を賠償する特殊取扱い制度です。これに対して簡易書留郵便は、引受と配達の時だけ記録をして、賠償も二千円を限度とする実損額という簡易記録と定額賠償の取扱い制度となります。
簡易書留郵便史では、郵便改革下における郵便制度の変遷を料金期間で時期区分をして、郵便切手の様々な組み合わせ使用例を展示してみました。

World Stamp Championship ISRAEL 2018 出品リスト

標題の国際切手展の出品リストが同展公式サイト上で公表されましたので、こちらでもお知らせいたします。わが国からの出品は以下の通りです。

氏名 作品名 部門
Inoue, Kazuyuki Japanese Post Offices and Foreign Postal Activities in Korea 1876-1909 8 WSC
Yoshida, Takashi Kingdom of Prussia 1850-1867 8 2B
Yamada, Yuji Japan 1871-1876 Hand Engraved Issues 8 2C
Yoshida, Takashi Japan Definitives 1922-1937 5 2C
Ikeda, Kenzaburo The Japanese Prompt Delivery in Early Period 8 3B
Naito, Yosuke Postal History of Auschwitz 1939-1945 5 3B
Shoda, Yukihiro International Exhibition History 1965-2004 5A
Stampedia.inc Japan Definitive  Issues 1922-1937 Landscape Stamps for Surface Rates 5A
Stampedia.inc Stampedia Philatelic Journal 5B
Japan Philatelic Society, Foundation Japanese Stamp Specialized Catalogue Volume 1, Volume 2 5C

「スタンペディア・フィラテリック・ジャーナル 国際展金賞受賞 感謝の会」の後援およびご案内について

このたび当協会では、無料世界切手カタログ・スタンペディア株式会社による「スタンペディア・フィラテリック・ジャーナル 国際展金賞受賞 感謝の会」の開催に際し、これを名義後援する旨、理事会として決定いたしました(本件に利害関係のない行徳國宏・池田健三郎の代表理事2名の一致による。あくまで名義上の後援のみで、協会財政からの拠出など経済的支援は伴いません)。

当協会として、後援することを決定した主たる理由は以下の3点であります。

(1)日本の郵趣誌が国際展で金賞という高い評価を得たことは必ずしもひとつの私企業の成果にとどまるものではなく、当該成果を広く周知することはフィラテリーの普及を目指すNPO法人の活動としても意義があると認められること

(2)同雑誌の受賞に至る過程においては、当協会在籍の賛助会員が少なからず協力・貢献していること

(3)フィラテリーは社交の場でもあり、年に一回程度は一定の格式を備えたフィラテリストの交流会を開催することがわが国におけるフィラテリーの社会的認知の向上に資すると考えられること

つきましては、郵趣振興協会の賛助会員の皆様はじめ、このブログをご覧の皆様にも万障お繰り合わせの上ご参加いただきたく、ここにご案内を差し上げる次第です。詳細は以下の画像をご覧ください。

郵便制度史展2018やスタンプショウ2018も開催される4月21日の夜に、このパーティーは開催されますので、ご都合を合わせ、是非お早めの参加申し込みをご検討ください。なお、祝賀会は、会員制のため一般の方は平素入場することができない、日本外国特派員協会のパーティールームでおこないます。料理もバイキング形式ではなく、着席の洋食です。

出席のご連絡は電子メールで承ります。皆様のご来場お待ち申し上げます。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)設営完了!

いよいよ明日からの3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」の設営作業が本日11時より行われ、10作品42フレーム(672ページ)の展示が無事、終了しました。ひとりでも多くの皆様もお運びをお待ちしております。

なお、明日・明後日の2日間は、会場内において安藤源成氏による、会場限定の即売コーナーが設置されることになりました。この好機をお見逃し無いよう、ご参観の際はぜひ即売コーナーにもお立ち寄りください。

写真は、42フレームに及ぶ作品の展示作業を行う、ボランティアのみなさまです。

下は、安藤源成展の会場入口看板です。不統一印と記番印があしらわれた小型印と同一デザインとなっています。

安藤源成氏の略歴、主催者挨拶、展示者挨拶、展示内容概説、過去の受賞記録、記念小型印の説明、それに各方面からの祝辞を掲出したボードです。

設営作業を終えた、フレームが整然と並ぶ会場です。この何とも言えない瀟洒で厳かな雰囲気は、やはり郵政博物館ならではのものでしょう。ひとりのフィラテリストが10作品42フレーム(672ページ)の展示を行うというのは、やはり圧巻というほかありません。凄いマテリアルのオン・パレードです。

以下は、展示される作品のほんの一部(昨日までにご紹介できなかったもの)でございます。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)に対する各方面からの祝辞

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」は、明日に設営作業を行い、いよいよ明後日に開幕となります。それに先立って、斯界の皆様から祝辞が寄せられていますので、ここにご紹介いたします(原稿到着順・敬称略)。


安藤源成展を祝して
  日本郵楽会一同

この度は、郵博特別切手コレクション展に、私ども日本郵楽会の重鎮であります安藤源成氏が傘寿(80歳)の記念に42フレームと云う膨大な量の個人コレクションをご披露される由、誠に喜ばしいこととお祝い申し上げます。また、本個展を開催されるに当たりまして、主催の郵政博物館、特定非営利活動法人郵趣振興協会、後援の無料世界切手カタログ・スタンペディア株式会社の皆様のご支援ご協力に敬意を表します。

安藤氏のコレクションの特徴は、氏の郵趣哲学である「切手、葉書は使用されて甦る」に基づき、極力、未使用切手を廃した作品づくりにあると思われます。今回の展示作品以外にも膨大な量のコレクションをお持ちであるため、氏のコレクションの全貌を知る人はまず居られないと思いますが、今回その主要部分がまとめて公開されることは意義深いことと存じます。

氏は、20年前の還暦記念に大阪・堂島の金井ビルで個人展を開催されました。当時は、まだご自宅の全焼と云う厄難の傷も癒えぬ中、そのご労苦が滲んだコレクションが展示されていましたが、当会の仲間も「良く頑張ってここまで仕上げたものだ」と展示作品を観て感服した次第です。あれから20年間、さらに拡大・充実し大きく変貌したコレクションになったことでしょう。

本個展は生憎、当会の定例会と開催日程が重なり、東京での参観は叶いませんが、いずれかの時に、「凱旋展」を兵庫・有馬の切手文化博物館で開催していただけたら、関西のコレクターはもちろん、多くの方が喜ばれることと存じます。

今回の展示作品の中でも特に皆様にご覧いただきたいのは、「滴一滴」と題して長年「フィラ関西」に掲載された逸品の数々で、「これぞ安藤源成」と云うべき個性豊かなアイテムが目白押しです。また、場内では是非とも拘りの「安藤トーク」も楽しんでお聞きください。殊に苦労して入手なさった「外信6銭はがき」を巡る秘話は、参観者のみ聞き得る話でしょう。

結びに当たり、本コレクション展のご盛会を心より祈念いたします


安藤さん個展開催おめでとうございます!! 
郵便史研究家・全国切手展JAPEX2016金賞受賞者
(元あいおいニッセイ同和損害保険㈱ 代表取締役会長)
  立山 一郎

この度の傘寿・切手蒐集70年記念「郵趣コレクション展」開催、心よりお祝い申し上げます。

岡山の郷土の消印、小判切手、菊切手、軍事郵便、航空郵便、外信葉書など広範囲にわたる展示内容となっており、とても個人ひとりの展示とは思えません。安藤さんのフィラテリストとしての長年の収集歴と情熱の重みを強く感じます。

私と安藤さんとの本格的なおつきあいは平成16(2004)年鉄郵グループ熱海大会に参加したときからでした。私は郵趣については全く知識もなく収集もお恥ずかしいレベルでの参加でした。このとき安藤さんとお話する機会があり、安藤さんから岡山の郷土印カバーの収集や火災で膨大なコレクションを焼失されたこと、そして再度郵趣へ取り組まれたことなど郵趣人生の歩みについてお伺いしました。そこで、郵趣の世界とはこんなに楽しいものか、知的な追求の面白さ、奥深さを教えていただきました。

当時、私は60歳を超えたばかりで何を収集しようかと迷っていたときでしたので、大会終了後、安藤さんの作品集『備前国の明治初期郵便印―安藤源成コレクション』を購入しました。本書に掲載されている素晴らしいカバーや郵便史研究に刺激を受け、60歳を過ぎても肥後国の初期郵便印の収集と研究ならば楽しめるのではと思い、これを契機としてそれからは肥後国1点集中で没頭することとなりました。

そして私は平成27年に『肥後熊本郵便局にみる明治前期の郵便』を出版することができました。安藤さんから大変良い本だとお褒めをいただき、自分も岡山の郷土印の図書を発行したいというご意向もお伺いしました。

このたびの個展開催記念として『備前国の明治初期郵便印』をご出版されましたことも併せてお祝い申し上げます。

安藤さんは収集もご熱心ですが、一方では毎年国際切手展に出かけられるというエネルギッシュな方です。私も再三、一緒に行こうとお誘いを受けているのですが、なかなか都合がつかず実現できていません。こちらの約束も果たさねばと気になっているところです。

これまでのひとかたならぬご指導に御礼を申し上げますとともに、今後の益々のご活躍とご健勝を心よりお祈り申し上げます。


安藤源成展に寄せて
郵便史研究家・全国切手展JAPEX2017大金賞受賞者
(㈱工営エナジー専務取締役)
  福田 真三

1月下旬に安藤さんから、傘壽の記念に個展を開催するとのご案内をいただき、郵趣家の個展とは馴染みがなく驚きましたが、先週大阪でお会いした時に42フレームを展示すると聞き、思わず納得した次第です。
今、国内の個展で42フレームの展示ができるフィラテリストは少ないでしょう。

「収集はゼネラルが基本。今、ゼネラルをやっている人は少ない」は安藤さんの口癖ですが、一度安藤さんのご自宅を訪問して、コレクションを見せて頂いた際、まさしくゼネラルで驚きました。とても1日で拝見できる量ではなく、「泊まって行け」と言われましたが、予定があり夕飯を御馳走になって引き上げた次第です。機会があれば今度は泊まり掛けで伺いたいと思っています。

安藤さんとの出会いは4年ほど前に遡り、大阪のジャパンスタンプに行った時、藤井堂太氏の紹介によるものでした。私が中国山東省青島周辺を収集しており、安藤さんが詳しいとのことで、それから今日まで、収集についての考え方やまとめ方など助言を頂くのみならず、更に安藤さんのご紹介で多くの方々と知り合うこともできました。その一人が佐々木義郎さんで、私のコレクションを見て頂いた際に、佐々木さんの一言「郵便史をやりなさい」(安藤さんからも言われたことがありました)で方向が定まり、この言葉で今の自分があると思っています。

安藤さんは「使用済が好きだ(未使用より面白い)」と言われ、その中から数々の郵便史的まとめ方を行われています。郵便史はその時代の歴史のみならず、時代を遡った郵便史、郵便行政、更には日本国のみならず諸外国の航海史などを理解しなければならず、非常に時間が掛かります。やってみてわかったことは、時間が掛かるからこそ面白く、直ぐに調査が終わってしまうと楽しめる時間が短くなってしまうことです。そのことを安藤さんは言いたかったのかも知れません。

安藤さんは今年の8月3日で満80歳(偶然にも私と誕生日が同じであることが分かりました)。それでも毎年、国内外の展示会に出品されている姿は学ぶべきかも知れません。今回の展示を堪能させて頂くとともに、今後ともそのお元気な姿を見続けたいと願っております。


安藤源成氏の東京での個展開催を寿ぐ
岡山からす会幹事・JPS前岡山支部長・全日本切手展2014金賞受賞者
(辯護士)
岡本 哲

安藤源成さんは、岡山からす会の重鎮として岡山の郵趣を牽引し続けてくださいました。安藤さんの収集70年の節目に個展を開かれることを、寿ぎたいと思います。

わたしと安藤さんは1世代の歳の差がありますが、1世代下のわたしでもなかなか追いつけなかったIT化についても対応され、職業属性を活かしてのものか美しいリーフづくりの魁でもありました。

わたしとしては姫路郵趣会・岡山からす会への入会のきっかけをつくっていただいた先達です。これらの郵趣家仲間との交流がなければ、わたしの収集がいまのレベルに達していなかったのは間違いありません。

岡山は昔から消印集めをする「消印屋」の多いところですが、そのなかでも安藤さんは仰ぎ見る存在でした。岡山の珍印について、安藤さんのリーフづくりではさりげない置き方をしているので、分かりにくいかもしれませんが、岡山の「消印屋」垂涎のものが多々ありますので、参観の方は、コレクションを観ながらどれが珍しいかあたりをつけて観ていただければいいかと思います。

岡山からす会では、月1度の例会があり、会員が研究発表を行いますが、安藤さんは年に1-2度当番が回ってくる際に新たな知見を披露してくださいました。からす会会報は、ここ数年は私が編集担当をしておりますが、リーフをそのまま写すことが多く、発表された研究内容をうまく伝えられないことについては忸怩たるものがありました。また。紙数制限もあり、例えば80リーフの作品からほんの十数リーフを抜粋せざるをえず、コレクションの全体像及びその凄味が伝え切れない憾みがありました。

今回の個展により、安藤コレクションの全体像を示すことができ、また、関東地域の郵趣家により安藤さんを知ってもらうことができることを、岡山の地にいても、うれしく思います。安藤さん、おめでとう。今後ともよろしくお願いします。


祝 辞
ジャパンスタンプ商会代表
  鯛 道治

オークションでのお客さんとしてのお付き合いに於いては、「びさく」(備州・作州)を全部買う人でした。

このテーマでは同郷に何人かの強力なライバルがいました。魅力的な岡山の不統一のエンタが出れば、例外なく大内希兵さんが渾身のメールビッドをしてくれ、メールの時点では圧倒的な強さでした。今度こそはと、オークショニアも密かに応援していたのですが、フロアの蓋を開ければ悉く同じ人に攫われてしまいました。安藤さんの辞書には、「見落とし」や「謙譲」の文字は載っていないのです。その集大成が今回全て並ぶさまは、さぞや壮観なことでしょう。

縁あって、ちょうど2年前に榎哲朗氏の訃報に接した際に、私がただ一人、連絡を差し上げたのが安藤さんでした。その後に榎氏のご子息から、「よくぞ最後まで父を見捨てずに付き合っていてくれたことに感謝している」と何度も聞かされております。

「びさく」のみの安藤でなく、幾つものテーマで切手展上位レベルの作品を作っておられますが、現在進行形で最も力が入っているのが、「連合葉書」でしょう。いつの間にやら、国際展金賞レベルにまで上り詰めておられます。今回の展示の目玉の、三五六の6銭は、私としても思い出深い物なのです。

1977年4月23日の金井スタンプのフロアで、125万円で天野安治さんが落札、縁有って、1986年に私がウッドワードの菊20銭の郵便使用目的の偽物を4点入手した際に、天野さんと偽物のカバーと1対1でのバーターで頂いた物なのです。このクラスの場合、私は損得勘定をやりません。持って欲しい人に、ピンポイントでオファーするのです。榎さんも10年ぶりのめぐり逢いを喜んでくれました。20銭のカバーと、6銭の葉書、どちらが高いか問うのは野暮でしょう。

榎さんから安藤さんへの移動の際にも相談を受けました。お二人のお付き合いですから、お金の額では有りません。物のバーターで纏まりました。天野さん、榎さん、安藤さんというビッグ3を遷ろった名品、私が絡んだビジネスですが、どのタイミングでも私の手元には数日以上は留まっていたことがないのです。永遠の安住の地を得た1枚の葉書、2021年の展示では金賞+の目玉になって輝いているでしょう。


お祝いのことば
NPO法人日本郵便文化振興機構代表理事/同 郵趣振興協会代表理事
(経済評論家)
  池田 健三郎

傘壽を記念し、また蒐集70周年の節目となる個展の開催を祝し、ご盛会を心から祈念いたします。

安藤源成さんの令名は昔から存じ上げてはいましたが、最初の本格的な交流は、丁度10年前の2008年、チェコのプラハでのことであったと記憶しています。当時は、私どもがJIPP(日本郵便文化振興機構)を設立し、スターオークション事業を立ち上げたタイミングであり、プラハ国際切手展を訪れた際に、現地で合流された安藤さんとお会いして、新たな挑戦に対して大いに激励いただくとともに、毎晩のようにビールのジョッキを片手に郵趣話に花を咲かせたものでした。

それ以来、10年にわたり私どもJIPPの活動を一貫してご支援下さっていることには幾ら感謝してもし切れません。この間、国内における様々な郵趣イベントはもとより、海外の主要イベントにおいても、(私もかなり精力的に海外の展覧会に参加してきましたが)現地に赴けばかなりの高い確率で安藤さんにお会いすることができ、これまでプラハはじめニューヨーク、シンガポール、台北など様々な国・都市で親しく交流させていただいています。そのコレクションの幅広さと奥行きの深さのみならず、いつも感心するのは、その並外れた行動力とフィラテリーに対する情熱です。またこの世代の方としては珍しく、普通にEメールでコミュニケーションがとれる、有難い存在でもあります。

近年では、私どもが2016年のニューヨーク国際切手展のコミッショナーを担当した際に、成田出発時から同行いただき、現地での作品搬入・搬出にもご助力下さったほか、現地活動にも精力的に参加され、わざわざナイアガラ日帰り観光から懇親会の席に駆けつけられるなど、その凄まじいパワーに圧倒され通しでありました。

このように傘寿とは思えぬ若さを誇る安藤さんですが、今回に限らずこの先も米寿、卒寿、そして白寿と、さらにご自身のコレクションづくり及びフィラテリーの活動を充実していただき、斯界の長老として、益々お元気で後進をご指導いただくことを切にお願い申し上げ、私の祝辞といたします。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その7

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、岡山地方のマルコフィリー(郵便印専門蒐集)の三部作(美作・備前・備中國)と並んで、広く斯界に知られる「外信はがき」のコレクション(8フレーム)として展示されるうちの1頁です。

このコレクションは、国際切手展において大金銀賞という高い評価を得ていますので、日本随一のコレクション(すなわち世界一)と言っても過言ではないでしょう。

以下は、ご本人による作品解説です。


ロンドンとシンガポールの国際展に出品し、ともに大金銀賞(LV)を受賞した作品です。このため、英語表記であることをご了承ください。

未使用の蒐集が不備ですが、小生のコレクションは「何時・何処で・どの様に使用されたか」を提示することがモットーです。本来ならば「支那」加刷は国内とは異なる環境で使用されたものであることから、前に展示した「菊切手」と同様に、国内と外地を区別して展示すべきだと心得ています。

画像は明治10年(1877年)に長崎からドイツのライプツィヒあてに差立てられた「三五六葉書の6銭」のリーフで、横浜、サンフランシスコを経由しています。この葉書の実際の使用例は、2点しか確認されていませんので、まさに白眉といえましょう。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その6

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、これまで殆ど公開されたことがない、菊切手の使用例をまとめたコレクションです。通常の菊切手に加えて、支那加刷と朝鮮加刷も含める形で使用例を提示しています。

以下は、ご本人による作品解説です。


菊切手はかつて、蒐集の3本柱の一つでした。

この展示は、30年前に3フレームで全日本切手展に出品したもので、火災の際に友人宅に預けていて助かった、唯一の残存コレクションに順次追加してリーフを増やしてきたものです。

無加刷切手と支那加刷・朝鮮加刷を混在させて消印別にしてありますが、本来ならば菊切手は、無加刷と加刷切手(支那・朝鮮・軍事)は目的、使用地域が異なり、カタログに於いても区別されているので、これらは区別して展示する事が正当と心得ています。

因みに、本展示の「兄弟分」である「菊切手の欧文印」は灰となったため、今回は、その一部のみを第1フレームに展示しています。

画像は在朝鮮日本郵便局で使用された、丸一型消印が使われた使用例で、左が無加刷切手3銭の釜山使用、右はとくに貴重とされる朝鮮加刷1銭5厘切手貼私製葉書の京城使用となっています。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その5

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、これまで余り公開されたことのない「U小判切手」のコレクションです。

以下は、ご本人による作品解説です。


ゼネラル・コレクターとして手彫から現行まで手掛けましたが、平成5年5月、家屋を全焼した際に全てを失い、未使用切手収集を諦めて使用済切手とエンタイヤ、葉書に限定しました。

小判切手関係は殆ど処分したのですが、残っていたU小判切手3種の消印と使用例に重きを置いて展示します。

画像は短期で終了した「書留書状料金9銭時代」に相当する、明治33年に肥前浦代局から差立てられたカバーで、U小判2銭は切手上に糊がひかれた珍しいバラエティとなっています。