「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)設営完了!

いよいよ明日からの3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」の設営作業が本日11時より行われ、10作品42フレーム(672ページ)の展示が無事、終了しました。ひとりでも多くの皆様もお運びをお待ちしております。

なお、明日・明後日の2日間は、会場内において安藤源成氏による、会場限定の即売コーナーが設置されることになりました。この好機をお見逃し無いよう、ご参観の際はぜひ即売コーナーにもお立ち寄りください。

写真は、42フレームに及ぶ作品の展示作業を行う、ボランティアのみなさまです。

下は、安藤源成展の会場入口看板です。不統一印と記番印があしらわれた小型印と同一デザインとなっています。

安藤源成氏の略歴、主催者挨拶、展示者挨拶、展示内容概説、過去の受賞記録、記念小型印の説明、それに各方面からの祝辞を掲出したボードです。

設営作業を終えた、フレームが整然と並ぶ会場です。この何とも言えない瀟洒で厳かな雰囲気は、やはり郵政博物館ならではのものでしょう。ひとりのフィラテリストが10作品42フレーム(672ページ)の展示を行うというのは、やはり圧巻というほかありません。凄いマテリアルのオン・パレードです。

以下は、展示される作品のほんの一部(昨日までにご紹介できなかったもの)でございます。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)に対する各方面からの祝辞

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」は、明日に設営作業を行い、いよいよ明後日に開幕となります。それに先立って、斯界の皆様から祝辞が寄せられていますので、ここにご紹介いたします(原稿到着順・敬称略)。


安藤源成展を祝して
  日本郵楽会一同

この度は、郵博特別切手コレクション展に、私ども日本郵楽会の重鎮であります安藤源成氏が傘寿(80歳)の記念に42フレームと云う膨大な量の個人コレクションをご披露される由、誠に喜ばしいこととお祝い申し上げます。また、本個展を開催されるに当たりまして、主催の郵政博物館、特定非営利活動法人郵趣振興協会、後援の無料世界切手カタログ・スタンペディア株式会社の皆様のご支援ご協力に敬意を表します。

安藤氏のコレクションの特徴は、氏の郵趣哲学である「切手、葉書は使用されて甦る」に基づき、極力、未使用切手を廃した作品づくりにあると思われます。今回の展示作品以外にも膨大な量のコレクションをお持ちであるため、氏のコレクションの全貌を知る人はまず居られないと思いますが、今回その主要部分がまとめて公開されることは意義深いことと存じます。

氏は、20年前の還暦記念に大阪・堂島の金井ビルで個人展を開催されました。当時は、まだご自宅の全焼と云う厄難の傷も癒えぬ中、そのご労苦が滲んだコレクションが展示されていましたが、当会の仲間も「良く頑張ってここまで仕上げたものだ」と展示作品を観て感服した次第です。あれから20年間、さらに拡大・充実し大きく変貌したコレクションになったことでしょう。

本個展は生憎、当会の定例会と開催日程が重なり、東京での参観は叶いませんが、いずれかの時に、「凱旋展」を兵庫・有馬の切手文化博物館で開催していただけたら、関西のコレクターはもちろん、多くの方が喜ばれることと存じます。

今回の展示作品の中でも特に皆様にご覧いただきたいのは、「滴一滴」と題して長年「フィラ関西」に掲載された逸品の数々で、「これぞ安藤源成」と云うべき個性豊かなアイテムが目白押しです。また、場内では是非とも拘りの「安藤トーク」も楽しんでお聞きください。殊に苦労して入手なさった「外信6銭はがき」を巡る秘話は、参観者のみ聞き得る話でしょう。

結びに当たり、本コレクション展のご盛会を心より祈念いたします


安藤さん個展開催おめでとうございます!! 
郵便史研究家・全国切手展JAPEX2016金賞受賞者
(元あいおいニッセイ同和損害保険㈱ 代表取締役会長)
  立山 一郎

この度の傘寿・切手蒐集70年記念「郵趣コレクション展」開催、心よりお祝い申し上げます。

岡山の郷土の消印、小判切手、菊切手、軍事郵便、航空郵便、外信葉書など広範囲にわたる展示内容となっており、とても個人ひとりの展示とは思えません。安藤さんのフィラテリストとしての長年の収集歴と情熱の重みを強く感じます。

私と安藤さんとの本格的なおつきあいは平成16(2004)年鉄郵グループ熱海大会に参加したときからでした。私は郵趣については全く知識もなく収集もお恥ずかしいレベルでの参加でした。このとき安藤さんとお話する機会があり、安藤さんから岡山の郷土印カバーの収集や火災で膨大なコレクションを焼失されたこと、そして再度郵趣へ取り組まれたことなど郵趣人生の歩みについてお伺いしました。そこで、郵趣の世界とはこんなに楽しいものか、知的な追求の面白さ、奥深さを教えていただきました。

当時、私は60歳を超えたばかりで何を収集しようかと迷っていたときでしたので、大会終了後、安藤さんの作品集『備前国の明治初期郵便印―安藤源成コレクション』を購入しました。本書に掲載されている素晴らしいカバーや郵便史研究に刺激を受け、60歳を過ぎても肥後国の初期郵便印の収集と研究ならば楽しめるのではと思い、これを契機としてそれからは肥後国1点集中で没頭することとなりました。

そして私は平成27年に『肥後熊本郵便局にみる明治前期の郵便』を出版することができました。安藤さんから大変良い本だとお褒めをいただき、自分も岡山の郷土印の図書を発行したいというご意向もお伺いしました。

このたびの個展開催記念として『備前国の明治初期郵便印』をご出版されましたことも併せてお祝い申し上げます。

安藤さんは収集もご熱心ですが、一方では毎年国際切手展に出かけられるというエネルギッシュな方です。私も再三、一緒に行こうとお誘いを受けているのですが、なかなか都合がつかず実現できていません。こちらの約束も果たさねばと気になっているところです。

これまでのひとかたならぬご指導に御礼を申し上げますとともに、今後の益々のご活躍とご健勝を心よりお祈り申し上げます。


安藤源成展に寄せて
郵便史研究家・全国切手展JAPEX2017大金賞受賞者
(㈱工営エナジー専務取締役)
  福田 真三

1月下旬に安藤さんから、傘壽の記念に個展を開催するとのご案内をいただき、郵趣家の個展とは馴染みがなく驚きましたが、先週大阪でお会いした時に42フレームを展示すると聞き、思わず納得した次第です。
今、国内の個展で42フレームの展示ができるフィラテリストは少ないでしょう。

「収集はゼネラルが基本。今、ゼネラルをやっている人は少ない」は安藤さんの口癖ですが、一度安藤さんのご自宅を訪問して、コレクションを見せて頂いた際、まさしくゼネラルで驚きました。とても1日で拝見できる量ではなく、「泊まって行け」と言われましたが、予定があり夕飯を御馳走になって引き上げた次第です。機会があれば今度は泊まり掛けで伺いたいと思っています。

安藤さんとの出会いは4年ほど前に遡り、大阪のジャパンスタンプに行った時、藤井堂太氏の紹介によるものでした。私が中国山東省青島周辺を収集しており、安藤さんが詳しいとのことで、それから今日まで、収集についての考え方やまとめ方など助言を頂くのみならず、更に安藤さんのご紹介で多くの方々と知り合うこともできました。その一人が佐々木義郎さんで、私のコレクションを見て頂いた際に、佐々木さんの一言「郵便史をやりなさい」(安藤さんからも言われたことがありました)で方向が定まり、この言葉で今の自分があると思っています。

安藤さんは「使用済が好きだ(未使用より面白い)」と言われ、その中から数々の郵便史的まとめ方を行われています。郵便史はその時代の歴史のみならず、時代を遡った郵便史、郵便行政、更には日本国のみならず諸外国の航海史などを理解しなければならず、非常に時間が掛かります。やってみてわかったことは、時間が掛かるからこそ面白く、直ぐに調査が終わってしまうと楽しめる時間が短くなってしまうことです。そのことを安藤さんは言いたかったのかも知れません。

安藤さんは今年の8月3日で満80歳(偶然にも私と誕生日が同じであることが分かりました)。それでも毎年、国内外の展示会に出品されている姿は学ぶべきかも知れません。今回の展示を堪能させて頂くとともに、今後ともそのお元気な姿を見続けたいと願っております。


安藤源成氏の東京での個展開催を寿ぐ
岡山からす会幹事・JPS前岡山支部長・全日本切手展2014金賞受賞者
(辯護士)
岡本 哲

安藤源成さんは、岡山からす会の重鎮として岡山の郵趣を牽引し続けてくださいました。安藤さんの収集70年の節目に個展を開かれることを、寿ぎたいと思います。

わたしと安藤さんは1世代の歳の差がありますが、1世代下のわたしでもなかなか追いつけなかったIT化についても対応され、職業属性を活かしてのものか美しいリーフづくりの魁でもありました。

わたしとしては姫路郵趣会・岡山からす会への入会のきっかけをつくっていただいた先達です。これらの郵趣家仲間との交流がなければ、わたしの収集がいまのレベルに達していなかったのは間違いありません。

岡山は昔から消印集めをする「消印屋」の多いところですが、そのなかでも安藤さんは仰ぎ見る存在でした。岡山の珍印について、安藤さんのリーフづくりではさりげない置き方をしているので、分かりにくいかもしれませんが、岡山の「消印屋」垂涎のものが多々ありますので、参観の方は、コレクションを観ながらどれが珍しいかあたりをつけて観ていただければいいかと思います。

岡山からす会では、月1度の例会があり、会員が研究発表を行いますが、安藤さんは年に1-2度当番が回ってくる際に新たな知見を披露してくださいました。からす会会報は、ここ数年は私が編集担当をしておりますが、リーフをそのまま写すことが多く、発表された研究内容をうまく伝えられないことについては忸怩たるものがありました。また。紙数制限もあり、例えば80リーフの作品からほんの十数リーフを抜粋せざるをえず、コレクションの全体像及びその凄味が伝え切れない憾みがありました。

今回の個展により、安藤コレクションの全体像を示すことができ、また、関東地域の郵趣家により安藤さんを知ってもらうことができることを、岡山の地にいても、うれしく思います。安藤さん、おめでとう。今後ともよろしくお願いします。


祝 辞
ジャパンスタンプ商会代表
  鯛 道治

オークションでのお客さんとしてのお付き合いに於いては、「びさく」(備州・作州)を全部買う人でした。

このテーマでは同郷に何人かの強力なライバルがいました。魅力的な岡山の不統一のエンタが出れば、例外なく大内希兵さんが渾身のメールビッドをしてくれ、メールの時点では圧倒的な強さでした。今度こそはと、オークショニアも密かに応援していたのですが、フロアの蓋を開ければ悉く同じ人に攫われてしまいました。安藤さんの辞書には、「見落とし」や「謙譲」の文字は載っていないのです。その集大成が今回全て並ぶさまは、さぞや壮観なことでしょう。

縁あって、ちょうど2年前に榎哲朗氏の訃報に接した際に、私がただ一人、連絡を差し上げたのが安藤さんでした。その後に榎氏のご子息から、「よくぞ最後まで父を見捨てずに付き合っていてくれたことに感謝している」と何度も聞かされております。

「びさく」のみの安藤でなく、幾つものテーマで切手展上位レベルの作品を作っておられますが、現在進行形で最も力が入っているのが、「連合葉書」でしょう。いつの間にやら、国際展金賞レベルにまで上り詰めておられます。今回の展示の目玉の、三五六の6銭は、私としても思い出深い物なのです。

1977年4月23日の金井スタンプのフロアで、125万円で天野安治さんが落札、縁有って、1986年に私がウッドワードの菊20銭の郵便使用目的の偽物を4点入手した際に、天野さんと偽物のカバーと1対1でのバーターで頂いた物なのです。このクラスの場合、私は損得勘定をやりません。持って欲しい人に、ピンポイントでオファーするのです。榎さんも10年ぶりのめぐり逢いを喜んでくれました。20銭のカバーと、6銭の葉書、どちらが高いか問うのは野暮でしょう。

榎さんから安藤さんへの移動の際にも相談を受けました。お二人のお付き合いですから、お金の額では有りません。物のバーターで纏まりました。天野さん、榎さん、安藤さんというビッグ3を遷ろった名品、私が絡んだビジネスですが、どのタイミングでも私の手元には数日以上は留まっていたことがないのです。永遠の安住の地を得た1枚の葉書、2021年の展示では金賞+の目玉になって輝いているでしょう。


お祝いのことば
NPO法人日本郵便文化振興機構代表理事/同 郵趣振興協会代表理事
(経済評論家)
  池田 健三郎

傘壽を記念し、また蒐集70周年の節目となる個展の開催を祝し、ご盛会を心から祈念いたします。

安藤源成さんの令名は昔から存じ上げてはいましたが、最初の本格的な交流は、丁度10年前の2008年、チェコのプラハでのことであったと記憶しています。当時は、私どもがJIPP(日本郵便文化振興機構)を設立し、スターオークション事業を立ち上げたタイミングであり、プラハ国際切手展を訪れた際に、現地で合流された安藤さんとお会いして、新たな挑戦に対して大いに激励いただくとともに、毎晩のようにビールのジョッキを片手に郵趣話に花を咲かせたものでした。

それ以来、10年にわたり私どもJIPPの活動を一貫してご支援下さっていることには幾ら感謝してもし切れません。この間、国内における様々な郵趣イベントはもとより、海外の主要イベントにおいても、(私もかなり精力的に海外の展覧会に参加してきましたが)現地に赴けばかなりの高い確率で安藤さんにお会いすることができ、これまでプラハはじめニューヨーク、シンガポール、台北など様々な国・都市で親しく交流させていただいています。そのコレクションの幅広さと奥行きの深さのみならず、いつも感心するのは、その並外れた行動力とフィラテリーに対する情熱です。またこの世代の方としては珍しく、普通にEメールでコミュニケーションがとれる、有難い存在でもあります。

近年では、私どもが2016年のニューヨーク国際切手展のコミッショナーを担当した際に、成田出発時から同行いただき、現地での作品搬入・搬出にもご助力下さったほか、現地活動にも精力的に参加され、わざわざナイアガラ日帰り観光から懇親会の席に駆けつけられるなど、その凄まじいパワーに圧倒され通しでありました。

このように傘寿とは思えぬ若さを誇る安藤さんですが、今回に限らずこの先も米寿、卒寿、そして白寿と、さらにご自身のコレクションづくり及びフィラテリーの活動を充実していただき、斯界の長老として、益々お元気で後進をご指導いただくことを切にお願い申し上げ、私の祝辞といたします。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その7

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、岡山地方のマルコフィリー(郵便印専門蒐集)の三部作(美作・備前・備中國)と並んで、広く斯界に知られる「外信はがき」のコレクション(8フレーム)として展示されるうちの1頁です。

このコレクションは、国際切手展において大金銀賞という高い評価を得ていますので、日本随一のコレクション(すなわち世界一)と言っても過言ではないでしょう。

以下は、ご本人による作品解説です。


ロンドンとシンガポールの国際展に出品し、ともに大金銀賞(LV)を受賞した作品です。このため、英語表記であることをご了承ください。

未使用の蒐集が不備ですが、小生のコレクションは「何時・何処で・どの様に使用されたか」を提示することがモットーです。本来ならば「支那」加刷は国内とは異なる環境で使用されたものであることから、前に展示した「菊切手」と同様に、国内と外地を区別して展示すべきだと心得ています。

画像は明治10年(1877年)に長崎からドイツのライプツィヒあてに差立てられた「三五六葉書の6銭」のリーフで、横浜、サンフランシスコを経由しています。この葉書の実際の使用例は、2点しか確認されていませんので、まさに白眉といえましょう。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その6

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、これまで殆ど公開されたことがない、菊切手の使用例をまとめたコレクションです。通常の菊切手に加えて、支那加刷と朝鮮加刷も含める形で使用例を提示しています。

以下は、ご本人による作品解説です。


菊切手はかつて、蒐集の3本柱の一つでした。

この展示は、30年前に3フレームで全日本切手展に出品したもので、火災の際に友人宅に預けていて助かった、唯一の残存コレクションに順次追加してリーフを増やしてきたものです。

無加刷切手と支那加刷・朝鮮加刷を混在させて消印別にしてありますが、本来ならば菊切手は、無加刷と加刷切手(支那・朝鮮・軍事)は目的、使用地域が異なり、カタログに於いても区別されているので、これらは区別して展示する事が正当と心得ています。

因みに、本展示の「兄弟分」である「菊切手の欧文印」は灰となったため、今回は、その一部のみを第1フレームに展示しています。

画像は在朝鮮日本郵便局で使用された、丸一型消印が使われた使用例で、左が無加刷切手3銭の釜山使用、右はとくに貴重とされる朝鮮加刷1銭5厘切手貼私製葉書の京城使用となっています。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その5

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、これまで余り公開されたことのない「U小判切手」のコレクションです。

以下は、ご本人による作品解説です。


ゼネラル・コレクターとして手彫から現行まで手掛けましたが、平成5年5月、家屋を全焼した際に全てを失い、未使用切手収集を諦めて使用済切手とエンタイヤ、葉書に限定しました。

小判切手関係は殆ど処分したのですが、残っていたU小判切手3種の消印と使用例に重きを置いて展示します。

画像は短期で終了した「書留書状料金9銭時代」に相当する、明治33年に肥前浦代局から差立てられたカバーで、U小判2銭は切手上に糊がひかれた珍しいバラエティとなっています。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その4

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、安藤コレクションの核心をなす、岡山地方のマルコフィリー(郵便印専門蒐集)の三部作(美作・備前・備中國)のなかから、「備中の明治初期郵便印」のコレクション(5フレーム)として展示されるうちの1頁です。

この三部作のコレクションは、いずれも日本の地方郵便史作品としては稀なことに、国際切手展において大金銀賞という高い評価を得ていますので、日本随一のコレクション(すなわち世界一)と言っても過言ではないでしょう。

以下は、ご本人による作品解説です。


備中は廃藩置県で多くの県が誕生し、合併、分離を経て明治8年12月10日に岡山県となりました。

備前から続く山陽道に板倉・川邉・矢掛・七日市と支線の庭瀬・倉敷・玉島・笠岡・足守・高梁に順次、郵便取扱所が開設され、同様に不統一印、記番(イリ)印が使用されています。

小田県庁の置かれていた笠岡は両印とも非常に現存数が多く、川邉・足守を除いて他は比較的多いものとなっています。

明治7年12月16日に41局が開局したものの、北西部の川上郡・阿賀郡・哲多郡の使用例は、吹屋を除いて極めて希少です。エンタイア、葉書の差し立ての多い地は当時、繁栄していた地域であることが判ります。

なお笠岡・玉島には龍切手を貼付した郵趣界屈指のエンタイアが3点存在し、雲上のものとされています。

画像は明治8年(1875年)に備中庭瀬局から差立てられ、同局の不統一印が押捺された貴重なカバー及び消印付単片を提示したリーフです。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その3

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、安藤コレクションの核心をなす、岡山地方のマルコフィリー(郵便印専門蒐集)の三部作(美作・備前・備中國)のなかから、「備前の明治初期郵便印」のコレクション(6フレーム)として展示されるうちの1頁です。

この三部作のコレクションは、いずれも日本の地方郵便史作品としては稀なことに、国際切手展において大金銀賞という高い評価を得ていますので、日本随一のコレクション(すなわち世界一)と言っても過言ではないでしょう。

以下は、ご本人による作品解説です。


備前は、廃藩置県に伴い一国が岡山県となりました。

明治4年12月5日に山陽道を経て大阪―長崎間に郵便路線が開設され、三石・片上・藤井・岡山に郵便取扱所が開設され、明治5年には支線の西大寺・下津井・牛窓・小串が開設されます。何れも不統一印と記番(イチ)印が使用されましたが、藤井と小串は極めて希少です。

明治7年12月16日にはさらに37カ所開設されますが、美作同様に街道から外れた地域は未確認、未蒐集の局が多く困難な蒐集対象です。備前は◎型の不統一印が多く、判屋に残されていた◎型の不統一印の印鑑鏡から同一地域の近隣局長が纏めて印顆を作成した事が判ります。

なおこの度、『備前の明治初期郵便印』(株式会社鳴美刊)を出版しましたのでぜひご参照下さい。

画像は明治7年(1874年)に西大寺局から差立てられ、同局の不統一印が押捺された貴重なカバー及び脇無2つ折葉書を提示したリーフです。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その2

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

今回ご紹介するのは、安藤コレクションの核心をなす、岡山地方のマルコフィリー(郵便印専門蒐集)の三部作(美作・備前・備中國)のなかから、「美作の明治初期郵便印」のコレクション(3フレーム)として展示されるうちの1頁です。

この三部作のコレクションは、いずれも日本の地方郵便史作品としては稀なことに、国際切手展において大金銀賞という高い評価を得ていますので、日本随一のコレクション(すなわち世界一)と言っても過言ではないでしょう。

以下は、ご本人による作品解説です。


美作(みまさか)は岡山県の北部 中国地方で唯一、海に面していない山国です。明治4年7月14日に廃藩置県で津山県、真島県、鶴田県が誕生し、11月15日には3県が北条縣と成り津山に県庁が置かれました。

郵便は明治5年1月に岡山から山陽道の支線として津山郵便役所が開設された記録はあるものの、当時の郵便料金表には記載がないので、津山県は岡山に飛脚を仕立て郵便の逓送を行ったと思われますが、明治5年1月から12月までの使用例は見つかっていません。

後に、津山の郵便印に「美作津山仮役所」の印が使用されているので、12月に津山郵便取扱所と成る迄は仮役所であったと考えられます。明治5年12月に姫路から松江に至る出雲街道に郵便路線の開設に伴い、9カ所(土居・勝間田・坪井・久世・落合・真島・美甘・新庄)と北東の因幡街道 播磨・作用-鳥取間の坂根に郵便便取扱所が開設され、10カ所の郵便取扱所で不統一印と記号(イト)入番号印(以後 記番印と称す)が使用されましたが、美甘、新庄、坂根は未確認・未蒐集です。

明治7年12月には全県28カ所に郵便取扱所が開設されました。明治8年1月より郵便局となります。28カ所の局で明治7年12月から8年半ばまで不統一印が使用されましたが、各局とも山間、僻地の為、郵便取扱数が少なく、未確認、未収集の局が多いものとなっています。

画像は明治5年(1872年)という極く初期の貴重なカバー及び消印付単片を提示したリーフです。

「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」(3/3-4日開催)プレビュー その1

3月3-4日に会期が迫った、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」において展示される作品の一部をプレビューとしてお目にかけます。

先ずは「自己紹介」のフレームとして展示される「安藤源成 蒐集70年の軌跡」からの1頁です。この作品では、蒐集70年を迎えた出展者の郵趣における「自己紹介」を様々なマテリアルと共に提示します。

画像は1871年に日本で近代郵便制度が開始される以前(1868年)に、横浜に設けられていた在日イギリス郵便局から米国あてに差立てられた書状で、たいへん貴重な史料です。

「安藤源成展」まであと十日余り

2017年度 NPO法人郵趣振興協会のエキシビション事業の最後を飾る、郵政博物館特別コレクション展「安藤源成展–傘寿記念 フィラテリー歴70年の軌跡」の開催まであと十日余となりました。

当然のことながら、郵政博物館という公器において、フィラテリスト個人が個展を開催するのはこれが初めてのことです。私どもNPO法人郵趣振興協会では、クオリティの高いコレクションを形成し、すぐれた業績を有するフィラテリストの個展の開催を通じて、フィラテリーの素晴らしさを発信するため、郵政博物館と協働でこの事業を実施することとしています。

その第1回目となるこの展覧会は、本年傘寿(80歳)を迎える1人のフィラテリスト(切手蒐集・研究家)が70年にわたり心血を注ぎ、内外の競争展覧会で数々の受賞を果たしたコレクションを中心に、その業績を広く一般に公開するものです。

出展者である安藤源成(あんどう・げんせい)氏は、昭和13(1938)年8月3日、岡山県に生まれ、10歳で切手収集を開始、爾来、家業の呉服商経営の傍ら、70年にわたりフィラテリー(切手・郵便史研究)に勤しんできました。

平成5(1993)年には、家屋焼失に遭いコレクションの大半を失うも再起。以降はさらに精力的にフィラテリーに取り組み、日本郵趣界の重鎮として傑出した業績を残しており、膨大なコレクションから抽出した展示作品は、国際切手展で2桁のメダル獲得を果たすなど、高い評価を得ているコレクターであり、現在もなお最先端を走り続ける斯界のリーダーです。

「人生百年」時代の到来とともに、生涯にわたる学びや研究のあり方を考える機会が増えつつある昨今、出展者の70年にわたる蒐集・研究活動の軌跡をご覧いただき、フィラテリーの奥深さや魅力に触れていただければ幸いです。

膨大な蒐集から抽出された、10作品・42フレーム(672頁)に及ぶ作品群をごゆっくりご鑑賞下さい。展示作品の概要は以下の通りです。

安藤源成展 展示作品の概要

作品名 フレーム数 概 要
1 安藤源成 

蒐集70年の軌跡

1 蒐集70年を迎えた出展者の郵趣における「自己紹介」を様々なマテリアルと共に提示。
2 美作の明治初期郵便印 3 以下3作品は、現在の岡山県に相当する旧3国(美作、備前、備中)の初期郵便印を扱った、わが国最高峰のコレクション。
はじめの3フレームは、美作国(現在の岡山県北部)において明治初期に使用された郵便印を提示。
3 備前の明治初期郵便印 6 備前国(岡山県の一部)において明治初期に使用された郵便印を提示したコレクション。
4 備中の明治初期郵便印 5 備中国(岡山県の一部)において明治初期に使用された郵便印を提示したコレクション。
5 U小判切手  3 U小判切手3種の消印と使用例に重きを置いて構成したコレクション。
6 菊切手の和文消印 5 30年前に3フレームで全日本切手展に出品したものに順次追加してリーフを増やしてきた作品。本来の手法ではなく、無加刷切手と支那加刷・朝鮮加刷を混在させて消印別に構成。
7 外信はがき 8 ロンドンとシンガポールの国際展に出品し、ロンドンでは金銀賞、シンガポールでは大金銀賞を受賞した作品。
8 日露戦争の軍事郵便 4 軍事郵便の蒐集は若かりし頃、蒐集の3本柱の1つで、最初に全日本切手展に出品したのが日露の軍事郵便。今回は4フレームで提示。
9 戦前の航空郵便 4 2011年の全日本切手展出品作品で、京都-大阪間の記念飛行の機長サイン入(P.4)葉書、英国人パイロット来日機搭載カバー(P.31)、昭和切手5円と同10円貼の柳原氏からハワイ河村氏宛初日カバー等を含む。
10 滴一滴 3 一昨年3月、惜しまれつつ終刊となった「フィラ関西」誌に、出展者が「滴一滴」と題して数年間掲載したものを抜粋して展示。

展示に関する詳細は、受付で配布している「出品目録」をご覧ください。