南方占領地切手コレクターズクラブ第7回ZOOM例会レポート
2020年11月26日 8:00PM~10:00PM 開催の『南方占領地切手コレクターズクラブ』のレポートです。 ※今回から開始時刻が早くなりました!!
参加者は8名でした。
以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。
1)ジャワ 不足料切手貼カバー
不足料切手貼のカバーはどの地域も多くありませんが、ジャワはひときわ少ないものです。このカバーは転送便なので、2度不足料が徴収されたと考えられるものです。
2)スマトラ バンカビリトン加刷ハガキ
バンカの加刷ハガキに新女王切手10cが貼られたものです。この時期の昭南宛はスマトラ宛て料金と同額ですが、戦前は外国扱いであったので、貼り足したのではないかということでした。
3)スマトラ バンカビリトン加刷 封緘 切り抜き
スマトラの封緘ハガキは一部料金についてわかっていません。本品は2c切手が貼っているものの、消印が押されていないので、ただ貼り付けただけだろうとのことです。
4)スマトラ バンカビリトン加刷 ロット
大コレクターのロットからです。コルフ不足料切手1cにバンカ紫加刷は日専未掲載です。
5)ビルマ 非占領地域の実逓便
ビルマはマライやスマトラと違い、日本軍がすべての地域を占領していません。非占領地域では英国式郵便事業が継続していました。このカバーはビルマのChin Hills に宛てられたもので、良い値段になっていました。
6)フィリピン? 新切手?
Ebayでフィリピン発行の切手として販売されていたものです。しかし、説明が間違っていて、実際はドイツのノートゲルトのたぐいだと思われます。
7)フィリピン 軍事郵便
フィリピンで現地印刷された軍事郵便はがきについて、料額面に図案の印刷されたものがあります。発表者が2点持っていますが、他の図案はありませんか?もしあればコメント等でご連絡ください。
8)海軍地域 ジャワ正刷ハガキの海軍地域使用
ジャワ正刷ハガキを海軍担当地域・セレベス島のマカッサルで使用したものです。南方切手で他地域に切手・葉書が持ち込まれて使われたものは稀にありますが、どれも貴重なものです。
9)北ボルネオ 昭和切手の使用例
昭和切手の北ボルネオ使用で、Labuanとコーラブライトの消印が押されていますが、残念ながらどちらも偽消しではないか、とのことでした。北ボルネオ使用に限らず、昭和切手の南方占領地使用はたくさん偽物があります。入手には注意しましょう。
10)フィリピン 昭和切手の使用例
昭和切手の使用例です。南方地域では地域によって昭和切手の使用量が全く違い、難易度が異なります。フィリピンの使用は最難関ですが、単片は真偽の判定が非常に難しいため、できるだけオンピース、可能な限りエンタイア、で完全な形での収集が望まれます。
11)マライ 昭和切手の使用例
3連続で南方切手の昭和切手の使用例です。マライの昭和切手使用例は多い方ですが、本品はケランタン州のPasir Mas局使用で使用量の少ない局です。
12)海軍地域 無加刷切手使用例
西ボルネオSanggau(1942年8月25日)から同Pontianakに宛てた書留書状です。海軍地域の無加刷使用は珍しいうえに、完全な美しいエンタイアです。
13)スマトラ アチェ星と大日本枠付きの加刷された転居ハガキ
切手でもアチェ星と大日本枠付きの両方が加刷されたものは珍しいですが、転居ハガキに両方が押されたものは非常に珍しいです。
14)スマトラ バンカ加刷ハガキ
蘭印ハガキに赤色のバンカ軍政部印、紫色の2が加刷されたものです。日専未掲載の新発見のものです。
話題は主に以上でした。
次回の開催は 12月23日 20時からです。
また、12月14,15日に南方の大コレクターの収集品展覧会があります。
スカイツリー9階の郵政博物館で実施されますので、南方切手にご興味がある方は是非ともお越しください!!
以下は今回話題に上がったものの画像です。順番に1)~14)となっています。