特定非営利活動法人 郵趣振興協会は、活動の一環として、国際切手展情報の充実に注力しています。このほど、コミッショナーから出品希望者に対して、作品募集の案内が発表されましたので、転載します。
2022年9月8日から11日にかけて、オーストラリアで開催されるFIAP展「Melbourne 2022」はFIAP Partonageで開催されるアジア展です。COVID-19の流行及びロシアのウクライナに対する軍事侵攻の影響による航空状況により有形・無形の制限があるとは思いますが、コミッショナーとして渡航についての方針を示した上で作品の募集を行います。
同展覧会へのご出品をお考えの方は、同展覧会の特別規則(IREX PDF 7ページ)の原文を理解することが求められます。出品希望者はIREXを必ずご熟読の上、当方まで申込書をご提出ください(4/24〆 yoshida@kitte.comまで)。同メールアドレスでは、相談も承ります。
なお、概要に関しては出品者以外も関心がおありと思いますので、便宜上必要な部分の解説を日本語でまとめたPDFを以下に表示します。日本コミッショナーの渡航に関するポリシー及び運搬契約についても同様に表示します。
Melbourne 2022 特別規則(全15条より抜粋)
第1条 目的 省略
第2条 開催団体・場所・時期 省略
第3条 FIAP賛助とコーディネーター 省略
第4条 適用される諸規則など 省略
第5条 出品資格 第7条で示される出品クラスのうち、class1, 11, 12, 14を除くクラスに初めて出品する場合は、スタンペックスジャパン、全日本切手展、JAPEXなどの全国切手展で過去5年間に金銀賞以上を獲得している事が必要です。class 1, 11, 12, 14の出品条件は原文をご覧いただくかコミッショナーにお問い合せ下さい。
第6条 出品申し込みと出品許諾について
4項 出品申し込みを行う者は、一作品につき一枚の出品申込用紙を、各国コミッショナーを通じて提出すること(国内締切 4/24)
3項 文献以外の出品申込希望者は、申込用紙とタイトルページの両方を提出すること
5項 出品可否の連絡は、2022.6.30までに各国コミッショナーに通知予定である。
6項 出品許諾後のキャンセルは原則として認めない。
7項 出品料はコミッショナーを通じて、2022.7.30までに実行委員会に納めること。
第7条 出品クラス(15)
1
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チャンピオンクラス
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2
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伝統郵趣
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3
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郵便史
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4
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ステーショナリー
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5
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航空郵趣
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6
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宇宙郵趣
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7
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テーマティク
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8
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マキシマフィリー
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9
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印紙
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10
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オープンフィラテリー
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11
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ユース
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12
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郵趣文献
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13
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ワンフレーム
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14
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現代郵趣(1980年以降)
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15
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絵葉書(試行クラス)
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クラス2(伝統郵趣)とクラス3(郵便史)は、さらに1(オーストラリアと植民地、ニュージーランド、保護領)2(アジア)3(それ以外)の3つに細分されています。
クラス7,11,12,13 も細分類されていますので、出品にあたっては特別規則の原文を参照して、ご記入ください。
第8条 フレームサイズと割り当て
1項 切手コレクション展示パネル(フレーム)は、23cn*29cmのリーフを4列4段(合計16リーフ)展示できるものを用意する予定です。この提示はA4(210*297mm)よりも縦が短いことをお知らせします。
第9条 出品料
2項 クラス11,12,13 以外の出品料は、フレームあたり65米ドル。
3項 クラス12(文献)は65米ドル。
4項 クラス13(ワンフレーム)は米95ドル。
*なお、当項目は実行委員会への支払金額のみであり、コミッショナーに帯同せずに、コレクションの運搬を依頼する場合は別途費用が発生します(次ページ下段に詳細)。
第10条 セキュリティ対策
実行委員会は十分な安全を確保して作品を預かり展示会を運営するが、その一方で保険などは一切かけず、万一の場合も一切補償には応じない。従って保険をかけたい出品者は各自の負担で保険会社を見つけ締結すること。
第11条 展示物の取り扱い
1項 作品は9/7朝までにコミッショナーによりビンルームに納品すること
2項 文献部門の送付点数は一点につき2冊とし、2022/8/30必着で郵送で提出すること。なお返却はしない。
3項 上記2項の遅延、もしくは不適格展示物については展示せず出品料も返却しない
4項 リーフには保護ラップをかけ、左下にナンバリングすること。フレームごとに封筒に入れ、記入済みのエントリーシートを各封筒に貼り付けること。
第12条 審査と授賞 省略
第13条 実行委員会の権限 省略
第14条 出品者の当規則の承認について
出品申し込み書にサインして提出することで、当特別規則を受け入れたことになる。
第15条 実行委員会の住所 省略
(以上)
(重要)
日本コミッショナーの渡航について
全日本郵趣連合が、世界展LONDON2022へのコミッショナー派遣を突然中止した事から『出品してもまた突然中止になるのではないだろうか?』「LONDON2022の様に出品料金が返金されず無駄になってしまうのではないだろうか?」という心配の声が、私の元に入る様になりました。
メルボルン展の成功の為にみなさんに作品募集を呼びかけますが、コミッショナーにとって、実行委員会は優先順位第2位です。最も優先順位が高い対象は出品者のみなさんの満足度とその財産であるコレクション(作品)であることを明言します。平時と言えない現在、出品者のみなさまに相応のリスクの存在を包み隠さずお話した上で、作品募集を行いますので、よくご検討ください。
さて国内移動ですら有形無形の制限がある現在において、重く嵩張る荷物をもっての国際移動の負担や障害ははるかに大きいというのは、残念ながら事実です。また海外におけるCOVID-19感染の流行が2月以降下降線を辿っている一方で、ロシアのウクライナに対する軍事侵攻で、航空機をめぐる環境は混乱をきたしています。そこで、どのようなケースで渡航を断念し、どの様なケースは渡航するかについてコミッショナーの方針を明示します。なお、本方針は、HELVETIA 2022の日本コミッショナーとして出品者に対して提示された内容を参考にまとめたものです。
渡航断念に至らないケース 以下4項目に該当する場合は、原則として現地に赴きます。
・入国時の隔離が必要(10日まで)だが、フライトが確保できた場合
・帰国時の隔離が必要な場合(14日まで)
・外務省の渡航中止勧告(感染症)のレベル3に該当する場合
・現地でコロナに罹患しそうな気分がする場合
全日本郵趣連合に問い合わせたところ、コミッショナーは委嘱であり、委嘱後の対応はコミッショナー次第とのこと。実際に上記「渡航断念に至らないケース」よりもさらに軽い内容で渡航を取りやめた事例もあります。もちろん新たなウイルスの登場や戦闘の拡大により、想定外の理由で渡航断念に至るケースが他にないとは言えませんが、現在の延長であれば、例示した4例を渡航断念理由にはしません。
次に渡航を断念するケース7例を挙げます。この内最初の4つは、かなりレアなケースです。
渡航を断念するケース
・オーストラリアが日本を入国禁止国に指定した場合
・日本がオーストラリアを渡航禁止国に指定した場合
・日本・オーストラリア間の往復フライトが確保できない場合
・オーストラリアおよび隣接国が交戦状態に入った場合
・オーストラリアが健康状態などを理由に日本コミッショナーを入国禁止とした場合
・日本が健康状態などを理由に日本コミッショナーを出国禁止とした場合
・HELVETIA2022のコミッショナー業務でコロナ感染し、体調に重大な問題が生じた場合
ご留意頂きたいのは7項目目です。国際展出品者はご承知の通り、私は5月末開催のHELVETIA 2022のコミッショナーから帰国した3ヶ月後のMelbourne 2022のコミッショナーとなりました。通常なら引き受けないのですが、他に候補がいらっしゃらないとお聞きし引き受けた次第です。
並行して業務するタスク管理に問題はございませんが、万一HELVETIA2022でコロナを含む重病に感染した場合に業務継続が不可能になる可能性があります。この場合は代わりのコミッショナーを探し、それが無理な場合はできるだけMelbourne2022特別規則第6条6項に抵触しない様に、コミッショナー派遣の断念を決定し、出品できないのに出品料だけ取られるという無駄を排除する判断をする可能性があります。この点を納得の上出品をお申し込みください。
なお、コミッショナーとの運搬契約(預け荷物扱い、有料)に付いては『必要経費を後で精算して請求されるのではいくら請求されるか不安』という声をお聞きしました。本展覧会のコミッショナー就任前に公開されたHELVETIA 2022の運搬契約(2022年1月)では、請求金額を平時の倍額を上限の目安として提示した上で当面の費用はコミッショナーが自前で負担し、帰国後に決算を行い、上限以下の負担金額を請求する方式を導入し出品者に好評ですので、同様にする予定です。