外国切手研究会 第10回Zoom例会レポート

2020年6月27日 20:00PM – 22:20PM開催『外国切手研究会 第10回Zoom例会』のレポートです。参加者10人全員の発表で質疑応答が有りました。

1人目)蘭印切手収集の疑問や質問について、南方占領地収集家から見たアドバイスなど。

2人目)ブルンジの1990年代フィンランド行き外信実逓便カバー、書留は希少と思われる。

3人目)最近入手した英領バージン諸島のロット。その中の1枚の1ペニー切手の消印がどこで使われた物か文献等も調べたが分からない、偽消しや他国使用の可能性も考えられるが情報を募集中。

4人目)ポルトガル初期コレクション続編、1956-58年発行5レイス切手の専門解説、印面上の分類によりタイプXI(11)迄有り、別にシェードバラィティも有り。使用例では貴重なカバーや記番印等の解説、例)1→リスボン。

ポルトガル切手収集を始めたきっかけなど、カタログ収集から始めて日本では殆ど収集されている方がいなかった事もあり初期の部分に力を入れ始めたとの事。

スイスのハマーオークションに現在出品されているスイスの30サンチーム不足料切手貼りカバーについて、日本の田沢切手貼り、長崎発シベリア経由スイス行、最低値35スイスフランとの事。

5人目)アメリカ1869年シリーズ3セント機関車切手のカラートライアルコレクション、比較的安価で購入されたとの事ですが状態も良く貴重な物。

アメリカ南北戦争時代の南部発行セカンドイッシューのカバー、バージニア州リッチモンド消、南部アメリカ切手のカバーで消印が鮮明に読める物は少ない。

6人目)ブラジル1844年発行通称「ヤギの目」切手カバーの解説、リオデジャネイロ発リオグランデドスル行、国内陸上輸送基本料金60レイス、国内海上輸送基本料金120レイスで解説のカバーは海上輸送(SHIP印)2倍重量便で240レイス分貼り、当時は道や交通が整備されておらず海上輸送が速達のような扱いで有ったと思われる。

1850年発行通称「ネコの目」切手カバーの解説、リオデジャネイロ発フランスボルドー行外信カバーでファンシーキャンセレーション、180レイス分の切手が貼られている料金については調査中で情報も募集中。60レイス一枚貼り国内陸上輸送基本料金貼りカバーの方は日付が手書き。

1861年発行切手カバーの解説、リオデジャネイロ発イタリアジェノバ行外信カバー、430レイス外信基本料金貼。

上記「ヤギの目」と「ネコの目」切手使用済みブロックコレクション。

7人目)オーストリア軍事郵便スタンプレスカバー(官製ハガキと絵葉書)について、前々回の例会で教えて頂いたサイトから調べて整理したリーフの解説、但し消印上の番号でまだ分からない事が有り、郵便番号?部隊番号?地名番号? 消印のタイプも多く有りハガキ表面に押されている色々な消印もさらに調べたいとの事。

8人目)日本発アメリカ行外信便カバーを例にした不足料郵便料金の計算と運用についての解説、UPUルールによるUPUフラン、サンチームという仮想上の通貨単位で発信国が不足金額をまず表示、到着国がUPUフラン、サンチームの不足金額を自国の通貨単位に変換した上で配達郵便局が不足料切手を貼って配達するとの事。

日本発オランダ行外信便カバーの例について、重量便書留郵便物で発信時郵便料金不足は無く、到着時相手国のルール上で内容物に対して関税が発生した為に不足料切手25セントとレベニュー切手5セントが貼られ受人より徴収されたカバー。

9人目)ロシア1934年発行の飛行船切手について、デザインが気に入って欲しいと思った切手だが日本では入手困難で有っても高価。外国のインターネットオークションで使用済を比較的安価に入手、それらを使えば日本では入手の難しい切手も世界中の出品者から探す事が可能との事。

8人目その2)蘭印1934年シリーズについて、東洋一の印刷所と言われたジャワコルフ印刷所製造、切手は精巧だが耳紙に数字等が入っているバラェティや未裁断シートも有り楽しめる。使われたエリアも広範囲の為使用例も豊富。

他の方より注意点として、このシリーズは水剥がしをすると表面の印刷も流れてしまうので不可、オンカバーやオンピース、ネット上での透かし有り無し(値段も違う)の見分け方は上部目打ちの山の数で分かる、パプアニューギニアの使用例も有りそれらは高価との事。

3人目その2)日本の外信用絵葉書のオランダ切手貼り使用例について、19021215日シンガポールでのスタンプが中継印?として押されているが詳細が分からず情報を募集中。

1941年オランダ発日本行外信カバー。

1948年オランダ切手とインドネシア切手混貼り戦後使用カバー。

10人目)チェコ1918年プラハ城切手について、日本のオークションでの入手だが出品者はプラハにビジネスで在住時に現地の切手商より購入した物で貴重なアーカイブ、エッセイ、プルーフ等も有り製造面のバラェティも豊富に含まれているコレクション。以前は比較的安価だったシリーズだが発行より100年が過ぎた現在では次第に入手も難しくなり価格も上昇中との事。

以上です。 今回は蘭印の話題が豊富でした。例会内容に興味が有る方や御質問等有る方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。下記画像はクリックして頂く事で大きな画像を見て頂けます。