2020年11月14日 20:00PM – 22:10PM開催『外国切手研究会 第30回Zoom例会』レポート後編です。参加者12人中6人の発表で質疑応答が有りました。
4人目)ハワイ王国切手とアメリカ・1869年ピクトリアルシリーズ切手との混貼カバーを紹介。
1通目、ハワイ王国5セント切手とアメリカ12セント切手1枚、2セント切手2枚貼コンビネーションカバー、1870年6月22日ホノルル発、サンフランシスコ中継、イギリス宛、1870年7月に郵便料金改定が有りそれ以前に12セント切手が貼られたイギリス宛コンビネーションカバーはこの1通のみ確認。
2通目、ハワイ王国5セント切手4枚と2セント切手をバイセクトで1枚、アメリカ迄の3セント不足分は現金支払い、アメリカ12セント切手2枚貼コンビネーションカバー、1871年1月25日ホノルル発、サンフランシスコ中継、カナダ宛4倍重量便で、郵便料金改定後の12セント切手貼カバーもこの1通のみ知られている。
3通目、白黒画像のカバーは現在審議中で参考紹介、ハワイ王国2セント切手2枚で1枚がバイセクト、アメリカ3セント切手2枚貼コンビネーションカバー、1872年6月27日ホノルル発、サンフランシスコ中継、ノバスコシア宛。
他にオンピース使用例も2点紹介、特に6セント同士の使用例はこの1点のみ確認されている。
コンビネーションカバーとして現在確認されているものは全部で18通、何処までをコンビネーションカバーとしてカウントするか、他に存在している物は無いかなどを、別の収集家と協力しながら調査している最中で、近日研究結果を発表予定との事です。
5人目)新中国・使用済コレクションの紹介、漢字が使われており親しみやすい、当時は値段も安価、比較的多くの切手店で販売していたなどの理由で、切手収集全盛期には多くの方が集めておられた方と思われる新中国切手です。
数年前に1980年頃迄の使用済コレクションを、図入りアルバムごと購入、未使用と違い投機目的にはなっていないが、これらを満足の行く使用済で揃えるのは未使用以上に困難と思われる。
所々抜けている切手は、理由が有って少なかったり、文化革命時代の物が多い、新しい年代の一部は未使用が貼られている為、これらも使用済に交換して行きたいとの事。
多くの方がとても懐かしいとのコメントが上がりました。
6人目)1990年頃に国連切手を貼った日本の自宅宛カバーで、貼ってある切手の小話を紹介。
1980年から発行された壮大な国旗シリーズ20セント切手だが、現在では国名の変わってしまったビルマやスワジランドの切手が貼られている。
1960年発行のEconomic Commission for Asia、現在の国際連合アジア極東経済委員会8セント切手だが、描かれている地図の北方領土が日本領土になって無く、当然日本は国連に抗議したが、デザインはあくまでイメージで、当時この地域を実行支配しているのはソ連と言い訳回答だったとの事、さらにこの切手の製造は日本の大蔵省印刷局というお粗末さで話題となった、その切手が日本宛郵便物に貼られているのはなんともですね。
今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます。例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。