南方占領地切手コレクターズクラブ 第16回ZOOM例会レポート
2021年9月22日 8:00PM~10:00PM 開催の『南方占領地切手コレクターズクラブ』のレポートです。
以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。
1) ジャワ ニューギニア宛て封緘ハガキ
ニューギニアは日本占領下で開局した郵便局は非常に少なく、消印が確認されている局はMANOKWARIしかありません。海外の文献によると、戦前は開局していたものの戦争の影響で戦時中は閉局していた局が多いようです。本品はニューギニアのHollandiaに宛てたジャワからの封緘ハガキで、兄弟カバーが数通存在するとのことです。左下の紫色の検閲はジャカルタで行われたものですが、その隣のハンコがニューギニアで検閲した際のものではないかと言われています。
2) スマトラ アチェ
スマトラのアチェ州では☆の中にアチェ州を意味するアをあしらった図の加刷がされています。加刷の色は赤色と紫色があるとされていますが、それ以外にも茶色の加刷があるとされています。本品の下2枚の切手が茶色加刷とされているもので、従来の赤加刷とは色が異なります。
3) 蘭印 加刷切手
南方切手は加刷切手が多く、その加刷の容易さゆえ種類によっては当時から偽物があります。本品は蘭印の数字5c切手のロットですが、このうちいくつかが偽物の加刷であると思われます。どれが偽物かわかるでしょうか?答えは下部に白字で記載してあるので反転してご覧ください。
上段左から2つ目ランポン二行加刷、左から4つ目小スンダ錨加刷、最下段左のバンカビリトン加刷が偽物とおもわれます。 バンカビリトンに至っては非常に精巧であり、子の加刷切手で高価なものは特に注意が必要です。
4) スマトラ 統一手押加刷
スマトラでは正刷切手が発行される少し前にスマトラ全土で使えるよう〒マークを主体とした加刷切手を発行しました。これは機械加刷と手押加刷に分けられ、手押し加刷はさらに左書きと右書きに分けられます。
本リーフは踊り子7.5cを台切手とした右書き加刷をまとめたもので、二重加刷や三重加刷の他、非常に珍しいタパヌリ州日章旗加刷との二重加刷が含まれています。
話題は主に以上でした。
次回は10月27日の午後8時からです。
以下は上記マテリアルの画像です。