外国切手研究会 第25回Zoom例会レポート・後編

20201010日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第25Zoom例会』レポート後編です。参加者13人中6人の発表で質疑応答が有りました。

4人目)前回からの続きでハワイ王国最後の切手、1899年発行ピクトリアルイッシュー改色切手、1セントカバーの紹介、1セントは島内間ハガキ料金やドロップレータ料金に相当。

1枚目リーフ、1通目カバー、商用便ドロップレター使用例、封筒左上のコーナーカードは研究が進んでおり番号付けもされている、2通目カバー、島内間封書使用で2枚貼、こちらも封筒上部にコーナーカード有り。

2枚目リーフ、1通目、外国宛ハガキ使用例で2枚貼、18998月マウイ島スプレッケルズビル発、ホノルル、サンフランシスコ、ニューヨーク経由、1899925日オーストリア・AUSSIG着、2通目カバー、島内間封書使用で2枚貼、190012日オワフ島アイエア発、同日ホノルル着、アイエア局使用例は非常に少ない上、ホノルル局消印ではこの日だけ年号が漏れている事が確認されており、その両方を備えた貴重な一品。

3枚目リーフ、1通目、2通目共に島内間封書2倍重量便カバーで4枚貼、2通目オワフ島ペニュンシュラ局の使用例は希少。

4枚目リーフ、5枚貼アメリカ本土宛カバー、本来なら5セント1枚貼が使われる為、この様な使用例は少ない。

5人目)以前から収集しているオランダ国際司法裁判所の公用切手だが、紹介の切手を最近入手して全種類集まった、但し10枚シートを以前見た事も有り、これが小型シートで通常シートと別扱いならば入手したいのと、未使用使用済別での収集も予定、カバーの入手も難しい為、コレクションの展開も考察中。

蘭印関係を収集したいと思っている中、前回他の方が発表された内容に刺激され、図案や雰囲気が気に入った戦後スマトラの切手を少し入手、色々調べたいと思うがカタログや参考になる資料のご享受頂ければとの事、アドバイスとしては、スコットカタログ等には未掲載で、インドネシアやオランダ本国のカタログが必要、画像の切手だけでもバラェティが多く有る、インドネシアのカタログは一部英語併記なので何とかなると思いますとの事。

6人目)英領バージン諸島初期コレクションを紹介、最初の切手は1866年に発行された。

12リーフ目、最初の発行から1913年迄の切手を図入りリーフに整理した物、当時の最高額面切手は1シリング、初期はロンドンのニッセン&パーカー社、1879年以降は同社から印刷機材等を譲渡され、当時の英領切手を一手に引き受けていたデ・ラ・ルー社が印刷製造を担当した。

3リーフ目、186612月発行6ペンスの専門分類コレクション、石版印刷、透かし無し、目打125×420面シート、実用版は1版のみ、リトコンストラクションも可能、発行枚数は12000枚と非常に少ない。

紙質や刷色、定常変種や使用済を分類、使用例は非常に少なく、使用年が確認出来る最初期の物は1869年のカバーと言われている、又1866年以前英本国の切手が一時期使用されており”A13” の消印が確認されている。

18687月から8月頃、1ペニーと同時に目打15の切手が発行されたが、6ペンスの発行枚数は僅か1000枚と言われている。

追加情報)2回に渡って募集していた、ルーマニア・クラッシックカバーの宛先に関する情報ですが、大変詳しいコメントを頂きましたので紹介させて頂きます、ありがとうございました。

Severinでよいと思います。日本語のサイトでは「ドロベタ=トゥルヌ・セヴェリン」(Drobeta – Turnu Severin)に詳細あり。日本語サイトや英語サイトには書かれていませんが、ドイツ語のサイトを見ると「以前は単にSeverinと呼ばれていた」という記述があります。だから、通称はSeverinで通用するのでしょう。ルーマニアの局名簿をみると、1858年にTurnu Severinとして開局しています。料金20 Paraは1865年1月1日/13日から1867年12月31日/1868年1月12日までの市外書状基本料金。翌日から通貨改革(Para →Bani)とともに料金も18 Baniとなります(Para額面の切手はその日から使用不可とミッヘルカタログには書かれています)なお、日付は、前がロシア歴、後が西暦です。封筒の上に「Urgenta(?)」の文字が見えますが、速達(別配達)制度が導入されたのは1929年のようですから、当時はまだありません。「至急」という差出人の単なる希望でしょう。

連絡事項)本年6月度に開催予定だった「スタンプショウ=ヒロシマ2020」は、来年度2021313()14() に「スタンプショウ=ヒロシマ2021」として開催される事が決定しました。関西スタンプショウ2021(第34回)とは同日開催になりますが、よろしくお願いしますとの事です。

今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。