2020年10月24日 20:00PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第27回Zoom例会』レポート後編です。参加者12人中7人の発表で質疑応答が有りました。
4人目)インド・1957-58年地図シリーズの紹介、額面は14種類で途中から透かしが変更されメインナンバーとして28種類、カタログ評価も比較的安価、現地では分からないが未使用シートはニーズの問題か入手は難しい、シートを見る限り目打の抜け方が2種類は存在するが文献等も無いと思われる。
将来的には国際切手展出品も考慮し、多数貼カバーの入手にも努めている、消印は読みにくい物が多が、この当時カバーの上書きは基本アルファベットで解読も難しくない、旧英領の為か切手付き封筒に加貼されたカバーも見かける。
尚、透かし変更後は4種類の高額面が追加されているが、図案が変更されている為、別シリーズと考える事で、カタログ評価の高い切手を扱わない事が可能。
質疑応答として、同一図案別額面シリーズの魅力、いくつか有る軍事加刷切手、図案ではカシミール地域がインドとして描かれている点、図案左側に描かれている花は蓮?(インドの国花は蓮なので正解と思います)。
5人目)前回からの続きでハワイ王国最後の切手、1899年発行ピクトリアルイッシュー改色切手、
5セント切手の紹介、外信書状の基本料金に相当。
1枚目リーフ、銘版付8枚未使用ブロック、50面シート構成で銘版は上下に存在、カバーはアメリカ・サンフランシスコ宛。
2枚目リーフ、カウアイ島エレエレ発、日本・群馬県藤岡宛カバー、エレエレは日本からの移民が比較的おられた地域で、それらの方の親族間での郵便物と思われる、ホノルル、横浜経由のカバー。
3枚目リーフ、アメリカ・カルフォルニア宛カバーだが、基本重量を超えていた為、到着地で不足料金の2倍に当たる10セントの不足料切手が貼られている。
4枚目リーフ、1枚目カバー、ドイツ宛2倍重量便、5セントと2セントペア、改色前1セントとの混貼りで10セント料金、2枚目カバー、ホノルル発、中国・上海ドイツ局気付けカバー、裏面にYOKOHAMAとKOBEの中継印、SHANGHAIの到着印が押されている。
5枚目リーフ、1枚目カバー、アメリカ・ワシントン宛2倍重量便のペア貼10セント料金、2枚目カバー、 アメリカ・ミシガン宛3枚ストリップ貼3倍重量便で15セント料金、3倍重量便は少ない。
6枚目リーフ、1枚目カバー、カナダ・オタワ宛2倍重量便書留の4枚貼20セント料金、2枚目カバー、アメリカ・コロラド宛2倍重量便書留リターンレセプトで5枚貼25セント料金、コーナーカードも比較的少ない会社の物。
7枚目リーフ、ピクトリアルイッシュー改色切手の混貼カバー、オーストラリア・ビクトリア宛2倍重量便、1セント3枚、2セント、5セント計10セント料金。
8枚目リーフ、同じくピクトリアルイッシュー改色切手の混貼カバー、2倍重量便、1セント、2セント2枚、5セント計10セント料金、当初はアメリカ・ニューヨーク宛だったが最終的にカナダ・トロントに転送されている、差出局オワフ島ワイカネ局の消印は非常に少なく10点以下しか確認されておらず、カバーはさらに希少。
レポーター注)前回紹介の「POST OFFICE IN PARADISE」いう素晴らしいハワイ切手のサイトが有りますが、上手くリンクが貼れていなかった為もう一度掲載させて頂きます、参考にして下さい。
6人目)JAPEX2020に出品予定の「South Korea 1945−47」を紹介、国内外切手展に数多く出品している紹介者が、切手収集原点のひとつである韓国では初めてのジャンルでの作品との事、タイトルリーフのみ紹介させて頂きます。
1人目その2)上記紹介者の話に出てきた大韓民国の成立は1947年だが、朝鮮戦争時アメリカ軍に配布されたポケットガイドには、当時の大韓民国はハングルでチョソンと記載されていたとの事。
7人目)南大西洋・セントヘレナ初期加刷切手コレクションを紹介、ナポレオン1世幽閉の地で有名ですが、1970年代後半に郵趣を購読されていた方ならMachida 氏を思い出す切手です。
南大西洋の孤島だが、早くも1851年には1番切手が発行された、人口も少ない為かそれらの額面を変更した加刷切手が40年近く発行され、バラェティも多い。
製造面の分類としては目打別、旧額面抹消バー加刷の長さ、新額面数字加刷の長さ、加刷自体のタイプ違いなど多岐にわたり完集は難しい。
今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます。例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。