外国切手研究会 第38回Zoom例会レポート・前編

202119日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第38Zoom例会』レポート前編です。参加者12人中5人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)前回の続きで、イギリス・ジョージ6世の戦略偽装切手の全額面に存在する加刷バラェテイの紹介、当時のイギリス植民地国名と、爆弾や共産党イメージのシルエット、十字架、六芒星などが加刷されたタイプが有る。

植民地国名タイプのブロックを見ると、同一シート上に別々の国名が加刷されている事が分かる、専門カタログには全種類の加刷タイプが掲載されており、植民地国名加刷は14タイプ有る事が分かり、6額面全部に全加刷タイプが存在する。

このカタログには製造枚数も記載されている、フルシートは縦12×8×2面構成との事です。

質疑応答の中で話題に出た、JPSスタンプクラブ19799月号謀略切手特集記事、全7ページを掲載させて頂きます、40年程前の出版物で日本語で読める記事として今でも有益と思われますが、問題があれば削除させて頂きます。

2人目)前回紹介のウルグアイ・186620c数字シリーズ切手、フランス・ボルドー宛カバーについて、色々な要素を含んでいると思われ、料金を含めた紹介が欲しいとの事で、ヒントを含めたコメントを頂きました、質疑応答で分かった内容を紹介させて頂きます。

1874815日ウルグアイ・モンテビデオ発、ブラジル経由、イギリス・ロンドン経由、フランス・カレー経由、フランス・パリ経由、(鉄道郵便で輸送)フランス・ボルドー着。

20cはフランス宛2倍重量便、本来「GB/ 1F60c」の印鑑は南米・中米・アメリカから差立てられ英国郵船によって英国経由で運ばれた未納書状に押される印との事ですが、1853年イギリス・ウルグアイで英国郵便船による協定が結ばれた為?後編で解説の1931年発行の文献によるとウルグアイ・イギリス間では全納との内容になっています。

受人から徴収された24サンチーム(デシム)は、別の資料文献に掲載の同時期10c切手貼フランス宛カバーの説明によると「Manuscript exchange rate 12 cts」となっており2倍重量便カバーの為、倍額の24ctsが徴収されたと思われます。

今回の発表として、1843年発行ブラジル1番切手を紹介、イギリスに次ぐ世界2番目の切手発行国でそのデザインから「牛の目」の愛称で有名。

ペニーブラックと同じくパーキンス・ベーコン社、リオの有価証券印刷所製造、30レイスは印刷物や官報用料金、60レイスは封書用基本料金、90レイスは陸送用重量料金に相当、実用版は銅製で痛みやすかった為か多く有り、プレーテイングは可能と言われている、初期の印刷は鮮明、用紙は色や厚さでも分類可能。

前編は以上で後編に続きます。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。