外国切手研究会 第48回Zoom例会レポート・後編

2021320日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第48Zoom例会』レポート後編です。参加者10人中5人の発表で質疑応答が有りました。

4人目)前回の続編で、外国切手のお気に入りFDC2組紹介。

1組目、アイスランド19868788年発行、Stamp DayFDC、安価で購入されたとの事ですが、著名な彫刻家スラニア氏の素晴らしい小型シート切手、紹介者も非常にお気に入りとの事です、アイスランドは残念ながら新切手の発行を2021年限りをやめるとの事ですが、このような芸術的な切手を発行していた国でも有り残念な所です。

2組目、ブータン1973年発行・レコード切手のFDCセット、発行当時はキワモノ、ゲデモノ扱いで余り人気は無かったが現在では逆の評価となっている、これらFDCもそれなりの値段で購入されたとの事、今では欧米の大国からもレコード切手は発行されており、ミッヘルでは約4000種の変わり種切手を掲載した専門カタログも発行されているそうです、実は参加者の多くが当時興味を持っていたマテリアルでした、カシエにはTALKING STAMPSの文字が確認され、喋る切手との紹介が面白い。

レポーターはブータンの特殊材質、いわゆるレコード切手、立体切手、プラッチック切手、金属切手などは大半が日本製造、もしくは日本製造が多いと当時聞いた記憶が有るのですが、どなたかご存知でしょうか、情報をお待ちしております。

5人目)前回紹介のエピロス・1914年発行ドクロ切手について、本物と偽物の見極めポイントを見つけた為紹介。

1点目は左側枠線、文字”E”の下辺りに亀裂やクラック、段差が有る、2点目は上部文字”O”の上が空いている、3点目は上部最後の文字”Σ”の最後が跳ねている、三角に盛り上がっている。

以上3点との事です、それに加えて古い文献には、ドクロの口の中にもポイントが有るとの事ですが、ドクロが鮮明に印刷されている切手が少なく、こちらの判別は難しい。

前回発表の自分の切手をもう一度観察した所、赤色10Aペアは真偽不明、青色25Aと黒色1Aペアは大丈夫と思える。

2人目その2)第46回で話題の有った、アメリカ186118691870年シリーズで使われたグリルについて非常に分かりやすいレポートを発表して頂けました、ブルックマンハンドブックの図版では、グリルマシンの雰囲気が良く分かる、当時のアメリカでは地方の小さな郵便局などではペン消が使われており、主にそれら切手の再使用を防ぐ為に使われた。

分類要素は大きく3点、種類で分けると全部で10のタイプ分けられる、又このグリル切手には現存2枚のアメリカ切手の最難関も有る、高価な切手には偽物も存在する為に注意が必要。

アメリカ切手以外では、グリルの特許を持つNational Banknote Companyが製造したペルーの切手にも入れられた事が有る。

グリルの使われたアメリカ切手個別の詳細は、アメリカ切手部会報「THE U.S. PHILATELY20121月・3月号に魚木五夫先生が記事を書かれています。

5人目その24人目の方が発表のブータン1973年発行・レコード切手の実逓便カバーについて、現在海外ネットオークションで数点出品されているとの情報ですが中々のお値段でした、但し差出人がいずれもROYAL GOVT. OF BHUTAN -ON POSTAL SERVICE- となっており、興味有るマテリアルです。

今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。