外国切手研究会 第62回Zoom例会レポート・後編

2021626日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第62Zoom例会』レポート後編です。参加者13人中9人の発表で質疑応答が有りました。

4人目)以前より収集しているベルリン救済強制切手Notopfer Berlinについて、使用済約200枚を入手、目視でも文字の細い太いが分かる切手が確認出来き、これから分類調査していく予定。

この切手に詳しい参加者より情報を提供して頂けました、米英占領地で1948−56年迄発行されたNotopfer Berlinはデザインで4分類、透かしが7種類、目打は無目打〜プライベート目打迄膨大に有り、それらの組合せやポジション研究を記したドイツ語専門カタログが有るとの事で、Peter Harlos著「Die Notopfer- und Wohnungsbaumarken 1948–1956」です。

ミッヘル専門カタログでも詳しく分類されているとの事、また仏占領地区でも米英占領地区への加刷や黄色の別デザインのNotopfer Berlinも発行されています、Webではこのサイトが概要を知るのに良いかと思われます。http://online.fliphtml5.com/immj/qvuq/#p=1

以上ありがとうございました。

5人目)ソビエト連邦・1965年発行のアルミ箔切手の紹介、当時のソ連の印刷技術では綺麗な物は余り無いとの事、このマテリアルは比較的良いコンデイション。

2種類で共に12面シート、当時のソ連の切手シートはもう少し多面刷りだった為、恐らく技術的な理由で小さめのシートになったと思われる、単片に切り離された切手はその材質からコンデイションが悪くなりがちで、状態が良い物が少ない。

6人目)前回紹介のPHILANIPPON 2021に出品予定の作品より、ドイツ・プロイセンのコレクション解説で、製造面のマテリアルを強化の為、150面フルシートからブロックを抽出予定だったが、コレクションの中に同等のブロックを所有している事を思い出したとの事、又この切手購入時に付いていたオリジナルとリプリントとの区別が記入されたメモも紹介、出席者より勿体無いとの声が上がっていた為、ほっとした方がおられました、PHILANIPPON 2021での全容紹介を楽しみにしています。

以前紹介の英領ギアナの1セントに続き、先日オークションで出品されて落札されたモーリシャスのPOST OFFICE 1ペニー切手カバーについて、詳細はスタンペデイアHPに掲載されていますが、やはりそのスタート値と落札金額には驚きでした。

http://stampedia.blog.fc2.com/

7人目)自由都市フューメのカバーを紹介、消印は19211016日、ローマ宛書留便、貼られているのはフューメ司令官ダンヌンツィオを描く切手だが、そのダンヌンツィオが失脚後に暫定政府の加刷がされた物、この加刷切手の実逓便使用は比較的少なく状態の良い一品です。

8人目)オーストリアを中心に収集している紹介者より、スタンプレス時代のカバーを紹介、1840年頃の使用例、スイス国境近くの地方都市ホーエネムス発、南フランス・アビニョン宛、美しいカバーだが比較的リーズナブルに入手出来たとの事、カバーに押されている印や記入されている文字から情報や逓送ルート、料金関係などを勉強しながら収集しているとの事、特に国境便は複雑で大変そうだが、それらを読み解くのも面白そうです。

他の方も各自スタンプレス関連の未発表情報を質疑応答で紹介、ドイツやポーランド、香港などのカバーを紹介して頂きました、今後も順次発表と勉強をしていけると思います。

9人目)アメリカ郵政のプレリリースより、第2次世界大戦時の日系人部隊の切手を紹介、真珠湾攻撃以降、差別されていた日系アメリカ人が国への忠誠心を誓う為、志願して勇敢に戦った第422連隊戦闘団を讃える切手、印面に描かれているGO FOR BROKEとはこの日系人部隊の合言葉で、全力で戦えとの意味になるそうです、日本でもっと紹介されて良いと思います。

今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、興味の有るマテリアルを御持ちの方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。