2021-3-31 総会開催報告

特定非営利活動法人 郵趣振興協会(当協会)は、本日、総会を開催いたしました。

議案 総会招集通知資料(部分)をご覧ください。

総会議決権を持つ正会員12名の内10名の出席(議決権行使書の提出含む)により、総会は成立しました。また、第1号議案、第2号議案とも賛成多数で承認されました。

なお、総会の様子は予めご案内の通り、正会員を対象に、ZOOMでリアルタイム中継しました。また、総会の終了後、新任理事並びにご参加いただいた正会員で20分ほど懇談会を設け、親睦を深めました。

特定非営利活動法人 郵趣振興協会(当協会)は、開かれたガバナンスを実行する為に、今後とも、開かれた総会を開催して参りたいと考えております。

外国切手研究会 第48回Zoom例会レポート・後編

2021320日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第48Zoom例会』レポート後編です。参加者10人中5人の発表で質疑応答が有りました。

4人目)前回の続編で、外国切手のお気に入りFDC2組紹介。

1組目、アイスランド19868788年発行、Stamp DayFDC、安価で購入されたとの事ですが、著名な彫刻家スラニア氏の素晴らしい小型シート切手、紹介者も非常にお気に入りとの事です、アイスランドは残念ながら新切手の発行を2021年限りをやめるとの事ですが、このような芸術的な切手を発行していた国でも有り残念な所です。

2組目、ブータン1973年発行・レコード切手のFDCセット、発行当時はキワモノ、ゲデモノ扱いで余り人気は無かったが現在では逆の評価となっている、これらFDCもそれなりの値段で購入されたとの事、今では欧米の大国からもレコード切手は発行されており、ミッヘルでは約4000種の変わり種切手を掲載した専門カタログも発行されているそうです、実は参加者の多くが当時興味を持っていたマテリアルでした、カシエにはTALKING STAMPSの文字が確認され、喋る切手との紹介が面白い。

レポーターはブータンの特殊材質、いわゆるレコード切手、立体切手、プラッチック切手、金属切手などは大半が日本製造、もしくは日本製造が多いと当時聞いた記憶が有るのですが、どなたかご存知でしょうか、情報をお待ちしております。

5人目)前回紹介のエピロス・1914年発行ドクロ切手について、本物と偽物の見極めポイントを見つけた為紹介。

1点目は左側枠線、文字”E”の下辺りに亀裂やクラック、段差が有る、2点目は上部文字”O”の上が空いている、3点目は上部最後の文字”Σ”の最後が跳ねている、三角に盛り上がっている。

以上3点との事です、それに加えて古い文献には、ドクロの口の中にもポイントが有るとの事ですが、ドクロが鮮明に印刷されている切手が少なく、こちらの判別は難しい。

前回発表の自分の切手をもう一度観察した所、赤色10Aペアは真偽不明、青色25Aと黒色1Aペアは大丈夫と思える。

2人目その2)第46回で話題の有った、アメリカ186118691870年シリーズで使われたグリルについて非常に分かりやすいレポートを発表して頂けました、ブルックマンハンドブックの図版では、グリルマシンの雰囲気が良く分かる、当時のアメリカでは地方の小さな郵便局などではペン消が使われており、主にそれら切手の再使用を防ぐ為に使われた。

分類要素は大きく3点、種類で分けると全部で10のタイプ分けられる、又このグリル切手には現存2枚のアメリカ切手の最難関も有る、高価な切手には偽物も存在する為に注意が必要。

アメリカ切手以外では、グリルの特許を持つNational Banknote Companyが製造したペルーの切手にも入れられた事が有る。

グリルの使われたアメリカ切手個別の詳細は、アメリカ切手部会報「THE U.S. PHILATELY20121月・3月号に魚木五夫先生が記事を書かれています。

5人目その24人目の方が発表のブータン1973年発行・レコード切手の実逓便カバーについて、現在海外ネットオークションで数点出品されているとの情報ですが中々のお値段でした、但し差出人がいずれもROYAL GOVT. OF BHUTAN -ON POSTAL SERVICE- となっており、興味有るマテリアルです。

今回は以上です。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。

外国切手研究会 第48回Zoom例会レポート・前編

2021320日 2000PM – 22:00PM開催『外国切手研究会 第48Zoom例会』レポート前編です。参加者10人中5人の発表で質疑応答が有りました。

1人目)前回の続きで、ポルトガル領インド初期2番目シリーズ(タイプⅡ)の紹介、リーフ右上CE8-15はアフィンサ専門カタログ番号で全8種類、1番目シリーズ(タイプⅠ)との違いは円周図案のSRの文字の大きさ。

1リーフ目、1871-73年発行2番目シリーズの紙別、一部透し入り、シエード違いなどを整理、40レイスにはテートベッシュも存在するが、比較的高価なこのシリーズの中でも特に難しい。

2リーフ目、20レイス切手貼国内便カバー、他の額面カバーの入手は中々難しい、1871126Pangim発、127Margao経由、127Chandor着。

3リーフ目、同じく20レイス切手貼国内便カバーだが、シエードの濃い切手が貼られている、187?年321Pangim発、抹消印数字の1が同局、321Margao着。

4リーフ目、1873年発行3番目シリーズ、こちらはタイプⅠAとⅠBに分類できる、ⅠAは全額面に存在するが、ⅠBINDIAの”A”が”逆V”になっており、額面は10レイスと20レイスのみ。

5リーフ目、20レイス・タイプⅠA切手貼国内便カバー、187448日・9Pangim発、49Margao着。

6リーフ目、20レイス・タイプⅠA切手と英領インド切手とのコンビネーションカバーとオンピース、カバーは18731129Bombay発、122Sawantwaree経由、123Pangim経由、124Margao着、右側のオンピースは鉄道郵便印が押されている。

前回の発表で紹介させて頂いたスタンンプレスカバーの件でコメントを頂きました、レポートの補足説明という事で紹介させて頂きます、ありがとうございました。

今ニュースになっているスエズ運河の工事は1859年に始まり、開通は1869年だということですから、1858年当時はまだスエズ・アレクサンドリア間は陸路でした。ちなみに、運河が開通しても郵便物のすべてが運河を通ったのではありません。エジプトを通過するoverland mailは、まず、1858年のカイロ・スエズ間に鉄道が開通するまではラクダなどによって運ばれました。鉄道開通後は鉄道を利用しましたが、1869年のスエズ運河開通後も鉄道輸送が続けられます。1873年になって特別料金を支払った郵便物だけがスエズ運河を通過することができるようになりました。すべての郵便物がスエズ運河経由となったのは1888年2月1日からとされています。以上、ご参考まで。

2人目)アメリカ・3セント基本料金切手貼カバーを4通紹介。

1通目カバー、1861828LEBANON発、1851年シリーズ貼、南北戦争時に流行したPatriotic CoverでカシエもLady Liberty、北軍は戦争開始後、南軍に残っていた切手の資産価値を無くす為、1861年シリーズを発行してそれ迄の切手を無効にした、早い所では826日にはそれら切手が使用禁止になっており、このカバーは最後期の使用例と言えるもの。

2通目カバー、1858921Philadelphia発、1851年シリーズと1セント地方切手貼、この1セントはカバーを郵便局迄運ぶ為の料金支払いに当時必要だったもの。

3通目カバー、18631212NORFOLK発、1863年シリーズ貼、こちらも南北戦争時のPatriotic CoverでカシエもLady LibertyNORFOLKは戦争開始時は南部のエリアだったが、18625月に南軍が撤退して北軍の勢力下となっている。

4通目カバー、1863818BOSTON発、明らかにシエードの違う1863年シリーズが2枚貼られているが、PAID印が押されている方は同市内転送時に貼られたもの。

3人目)以前の続きで中国・日本占領地域・華中の紹介、英語ではNanking and Shanghaiと翻訳されている事も多いが、19411月当時の勢力図を見るとそれだけでは無いといえる、黄色が日本軍、赤色が解放区、薄緑色が国民党の支配地域。

華中の通貨は儲備券を使っていたが、日本占領地域の中では一番信用が無く、インフレが進んで料金編成も頻繁に変わっていた、194311月に暫售加刷切手が発行される迄は、旧中国切手が無加刷のまま等価で使用されていた為、一見すると料金の合わない旧中国の使用例に見えるカバーも多く、更には第45回で紹介した日本の軍票立で支払う必要が有った航空切手も使われており、注意が必要との事。

1枚目リーフ、1枚目葉書は193625日湖南省(非占領地)より211日上海宛、上海を占領するかしないか微妙な時期の使用例、料金は法幣での支払い、2枚目葉書は同じ様な使用例に見えるが1940221日安慶より228日武昌宛、占領地間の使用例、こちらは儲備券での支払い。

2枚目リーフ、共に日本宛の封書だが、時期が違う為に基本料金は違っている、速達と書留を同時使用の場合、華中では独自に値引料金が設けられていた。

3枚目リーフ、台湾宛書留3倍重量便。

4枚目リーフ、無加刷切手と暫售加刷切手の混貼使用例、華中では無加刷切手は使用禁止になる事はなかった。

旧中国3分切手田型と15分切手田型、よく似た切手だが15分の方は無加刷切で使用される事は殆ど無く、大半が暫售加刷の台切手として使用された為、カタログ値も若干高くなっている。

情報として、最新号のチャイナクリッパーに警告として紹介されている偽物切手について、海外ネットオークションでは新旧共に多くの偽物が出品されており、一部の出品者IDと共に数ページ紹介されているとの事でした。

前編は以上で後編に続きます。詳細は下記画像をクリックして頂ければ大きな画像で見て頂く事ができます例会内容に興味が有る方や御質問、感想等頂ける方、些細な事でも結構ですのでコメントをお待ちしております。

スタンペックスジャパン2021が、3/26 読売新聞 朝刊 にて紹介されました!

開催まであと2週間を切った全国切手展「スタンペックスジャパン2021」が、3/26 読売新聞 朝刊 にて紹介されました。

見出しは「『国内最高』の切手展 来月ソラマチ(にて)」です。掲載された地域は恐らく区単位だと思われます。

(3/29修正)こちらは本日の号として一回ご紹介しましたが、その後3/26号であることが判明しましたので訂正します。

 

WEBセミナー「競争切手展に向けた作品の改善方法(3回シリーズ)」のご案内

我が国で開催される競争切手展の中で、FIPの審査基準に最も準拠する度合いが高く、審査結果が世界的に通用する競争切手展である「スタンペックスジャパン2021」の開催を記念し、当協会では、掲題のWEBセミナーを4月から6月にかけて開催することになりました。なお本セミナーは有料で、ご視聴にあたり、視聴チケットのお買い求めが必要ですので、下記の案内をご覧ください。

チケット販売のお問い合わせ先:無料世界切手カタログ・スタンペディア株式会社 (order@stampedia.net)

南方占領地切手コレクターズクラブ 第10回ZOOM例会レポート

南方占領地切手コレクターズクラブ 第10回ZOOM例会レポート

 

2021年3月24日 8:00PM~10:00PM 開催の『南方占領地切手コレクターズクラブ』のレポートです。

参加者は7名でした。

以下、話題に上がったマテリアルについて順番に書き記していきます。

 

1)海軍地区 正刷2c定常変種

海軍地区で使われた正刷2cはPos.85とPos.92に定常変種があります。3c,3.5c,5cなど額面の異なる同図案切手がありますが、この定常変種はこの額面にしか存在しません。

2)ビルマ 印刷物

ビルマは印刷物料金が設定されていたものと思われます。書状5c時代は3c、10c時代は6c料金であったと見られます。風景図案2c3枚貼りのものは後者の適正料金エンタイアであり、農耕2c3枚張りのものは前者の重量便エンタイアではないかと見られます。南方の印刷物エンタイアはどの地域でも少ないですが、ビルマは残存数が特に少ないです。

3)スマトラ 東海岸 大日本異形枠 赤 新発見

スマトラの東海岸大日本枠には普通の長方形の枠と、ギザギザの枠のものが存在します。本品は後者のギザギザの異形枠が農耕2.5cになされており、これは今まで報告のなかったものです。

4)スマトラ 東海岸 大日本異形枠 赤 新発見

3と同じく、東海岸大日本異形枠が農耕3.5c切手になされています。こちらは未使用しか発見報告がありませんでしたが、エンタイアで発見されました。

5)北ボルネオ 一行加刷 使用済み

北ボルネオは人口が少なかったため、使用済みが少なく人気があります。本品は日付が判読不明ではありますが、消印の形からジェセルトン局のものと思われます。

6)ジャワ 貯金切手の使用例

ジャワの貯金切手は戦後の使用例が多く、占領期のものは少ないです。いつ発行されたかがハッキリしていないため、最初期使用例から判断して発行時期が1944年とされています。最初期使用例は郵趣家便であり、官製はがきに加貼したものです。お持ちの方は橋本コレクション本の98ページもご覧ください。

7)スマトラ 小包受付票

南方の一部地域では小包の取り扱い、スマトラでは小包を発送した証明書として受付票を郵便局で交付していました。料金は5c/1個であったようです。本品はメダン病理学研究所の小包受け取り票の束であり、それぞれの証明書に5c分の様々な切手が張り付けられています。

8)スマトラ ランポン加刷ブロック

本品はランポン二行加刷と一行加刷が同一ブロック内に混在しています。左下の数枚のみが二行加刷です。その上からインドネシア独立軍加刷がなされていますが、このブロックからランポン二行加刷と一行加刷が同じところにあったであろうことが推測できます。

9)マライ 漢字加刷 ピリオド欠け

第4回ZOOM例会でネグリセンビラン切手の漢字加刷で、額面加刷のピリオド部が欠けたものの発表がありました。今回パハン切手とペラー切手でも同様のものの発表がありました。これによってピリオド部がコンマのようになった変種はPos.91にあり、また額面を変えて(6Ctsを2Ctsに変更して)活字を使いまわししていたことがわかります。

 

話題は主に以上でした。

 

次回の開催は4月28日水曜日 20時からです。

 

以下は順に1,2,2,3,4,5,7,8,9の画像です

総会議案および参考事項のご案内 2021-3-30

特定非営利活動法人 郵趣振興協会(当協会)は、開かれたガバナンスを実行する為に、経営層の選定にあたり、役員の立候補を募った上で、本年の総会を開催することになりました。

総会に対する「役員候補」の提案は、理事会決議事項ですが、候補選定にあたり正会員・賛助会員を対象とした活動報告において立候補を募った上で行いました。

これを受けて、3月30日に総会を開催することが決定され、すでに3月23日には総会招集のご案内が正会員に向けて発送されています。この総会議案および参考事項についてPDFファイルをご覧いただけるようにいたしましたので、ご確認ください。

なお、当協会の総会において議決権行使できるのは正会員のみであり、賛助会員には議決権はございません。

総会招集通知資料(部分)

スタンペックスジャパン2011特別賞の金貨が納品されてきました

半月後の2021/4/10-4/13に開催される全国切手展「スタンペックスジャパン2021」の特別賞の金貨(天保一分金と明治二分金)が桐箱に入った状態で納品されてまいりました。

こちらは、全国切手展「スタンペックスジャパン2021」の審査委員会により、グランプリもしくは審査員賞詞として、出品された作品の中から選択して特別賞として授与される予定です。